合格率20%の絶望から掴んだ逆転劇。ライバル2人と駆け抜けた中学塾の思い出
今回は中学生時代に通っていた塾の思い出の話をしたい。私は中1から中3までの3年間塾に通っていた。月、水、金の週3だったが、あまり苦ではなかったと思う。時期は被っていないが、4つ上の兄と同じ塾だった。小6の時に体験で夏期講習に行ったのだが、教室長の先生がとても親しみやすくて、この塾に入りたいなぁと感じたことをよく覚えている。また、そのとき、幼稚園の頃に仲が良かった友達と久しぶりに再会して、話したのもいい思い出である。その友達を介して、休み時間に何人かで一緒に遊んだこともあった。残念ながら、その友達とは、中学生になってから塾で会うことはなかった。
塾には同じ中学校の人が何人かいた。中1のとき、クラスが一緒で学校のテストでずっとクラス内の1位、2位を争っていた女子のBさんは印象に残っている。赤い縁の眼鏡をかけた可愛い子だった。塾や学校であまり話すことはなかったが、お互い意識していたような気がする。顔がタイプだったので、塾で隣の席になるとドキドキしていた覚えがある。
仲が良くて、よく話していたのは、他校のHくんだった。仲良くなったきっかけはあまり覚えていないが、私は自分から話しかけるタイプではないので、多分、Hくんの方から話しかけてくれたのだと思う。Hくんは少しちゃらめだったが、とても優しかった。いつもエナジードリンクを飲んでいて、休み時間には音ゲーをよくやっていた。Hくんとは今でもたまに最寄り駅で会って話すことがある。
また、同じく他校のTくんは、Hくん経由で存在を知った。Tくんと2人きりのときは、あまり話すことはなかったが、3人でいるときは、話していたような気がする。Tくんはいつも学年1位を取っていて、500点満点の定期テストで490点台を取っていた。定期テストの点数が高い人は塾の壁に張り出されるのだが、その中でもTくんが常にトップだったと思う。私はせいぜい470点くらいしか取ったことないし、学年1位も一回しか取ったことがないので、Tくんのことは本当に尊敬していた。
私は地元ではレベルの高い進学校を目指していたが、HくんもTくんも同じ学校を志望していたので、私たち3人は教室長からセットで扱われることが多かった気がする。普段は映像授業で学習するのだが、3人だけ別室に集められて、先生から授業を受けることもあったと思う。私は、2人のことを常にライバルとして意識していたが、塾のテストではいつも負けていた。Tくんが1位、Hくんが2位、私が3位になることが多かった。私は当時、とにかくメンタルが弱くて、テストの結果が返ってきた日の夜は、寝る前にそのことを思い出して、しょっちゅう布団の中で泣いていた。
そんな私だが、中3の夏の塾のテストで2人に勝ったことが一度だけあった。たぶん、そのときは運が良かったのだと思う。そして、何とそのテストが夏合宿に行く人を選ぶためのテストだった。結果が返されたあとに、先生から「合宿行けるんだけど、行く?」みたいなことを言われた。基準の点数+5点くらいだったと思うが、教室で唯一、自分だけが選ばれたことを知った。私は当時、とても誇らしい気持ちになり、せっかくの機会なので、行くことにした。
ここからは夏合宿の思い出の話をする。合宿の場所がたまたま父親の地元だったので、車で送ってもらった。最初にホテルのデカい広間みたいな所に集められたのだが、周りの人がみんな自分よりも頭が良さそうに見えた。授業は今まで経験したことがないくらいの難易度と速さで、私はついていくのが精一杯だった。社会の授業で先生が「知ってる蘇我氏の名前言ってみて」と言ったので、歴史オタクの私は、自信満々に「稲目!」と言ったら、先生から褒めてもらえたのをよく覚えている。また、夕食のバイキングで食べたメロンがめちゃくちゃおいしかった。
あと、合宿期間中に誕生日を迎えたので、全員が集まっている大広間でサプライズを受け、祝ってもらったのもいい思い出である。私は人生であれほどの大人数に誕生日を祝ってもらったことはない。部屋に先生が来て、プレゼントをもらった。ワクワクしながら中身を取り出すと、デカい箱の「たべっ子どうぶつ」が出てきて、ちょっとショックだったのを覚えている。でも、食べてみたら意外とおいしかった。当時はスマホを持っていなかったので、同じ部屋だった人とはもう連絡が取れないが、元気にしているかなー。初対面でも割とすぐに打ち解けた覚えがある。
夏合宿の話はこのくらいにして、次は直前期の話をしよう。直前期には本部の教室で5週連続でテストを受けに行くのだが、そのテストの結果が本当にボロボロだった。国語で60点中23点を取り、300点満点で200点を切ってしまったこともあった。そのときは国語のテストを受けながら分からなさすぎて泣いていた覚えがある。第一志望の合格率が20%で、絶望して、もう絶対に無理だと思った。
なんやかんやで、試験当日を迎えた。最初の科目は国語だったが、知っている文章が出てきて、脳汁が出まくったのをよく覚えている。次の数学もここ数年で一番やさしかった。試験が終わったとき、手ごたえはあったが、合格基準が上がることを恐れて、自信がなくなっていた。試験後にHくんから「俺が受かって君が落ちるわけない」と言われ、少し自信を取り戻した。
HくんとTくんの3人で試験後すぐにバスに乗り、塾に行って自己採点をした。塾の合格基準は超えていたが、落ちていてもおかしくはない点数だった。いよいよ合格発表の日になった。私は怖くて高校まで見に行かず、家のパソコンで見た。無事に合格していて、母と抱き合った。その後、母と制服を買いに行き、塾の合格祝賀会に行って、お菓子をいっぱい食べた。お世話になった先生方からいっぱい祝福してもらって本当に嬉しかった。HくんもTくんも無事に合格していた。今思っても本当に幸せな一日だったと思う。
中学生時代の塾の思い出話はここで締めることにしよう。次は浪人時代の予備校の話をしようと思うので、楽しみにしていてほしい。
