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一浪東大不合格体験記

世の中には東大の合格体験記が溢れている。偏差値◯◯から逆転合格!だとか、塾なしで現役合格だとか、そうでなくとも普通に合格した受験生の声は少なくない。

そんな中、1浪を経て東大を再度受験し、不合格を貰った私はどうだろう。不合格が確定してから無気力なまま。いっそ私は”不合格体験記”なるものを書いてやろうと思ってnoteを開いた。これまでの自分の浪人生活を振り返り、今後浪人する人に少しでも参考になるところがあればいいなという思いと、単に現在の心情を吐露したいなと考えたからだ。

簡単な自己紹介。私は都内の中高一貫男子校出身で、現役で東大の理科二類を受験するも不合格。4月に駿台お茶の水校に入校後、約10ヶ月に及ぶ浪人生活を続け、東大の理科一類を受験した。そして結果は、不合格だった。


現役の頃の成績
東大実戦 理一DD 理二CD
東大オープン 理一CD 理二BD


現役のときは記念受験に近く、21点差(不合格ランクB)で理二に落ちた。現役でダメなら1浪まではやってみようと前々から考えていた私は、浪人が決定してすぐに、家に届いていた駿台のex認定書を取り出し駿台に連絡した。東大理系志望は河合塾よりも駿台とかいう噂を聞いていたため、駿台の説明会のみに出席して入塾を決めた。

駿台お茶の水校では浪人生のクラス分けを行っており、私はexクラスで4クラス中、下から2番目のSYクラスに配属された(そして後期もSYだった)。一番上のSWクラスは理三志望や理一志望上位勢が集まっていて、私はそこを目標にしていたが到底無理だった。SWクラスは東大合格率9割、SW〜SZクラス全体の合格率は7割らしい(本当?)。とにかく私は下位寄りのクラスになってしまったため焦りも感じ、上位クラスの浪人生に追いつけるよう頑張った。

現役時代は1日あたり平均10時間くらい勉強していたが、浪人時代はやる気が湧かなかったり気分が落ち込んだりするときも多く、平均7〜8時間しか勉強できていなかったと思われる。

不合格となった今だから言えるが、この勉強時間では全く不十分だったのだろう。今から浪人をやり直せたとしても平均10時間勉強できる自信はない。ただ、結果的に不合格だったならば、努力量が足りなかった。最大限勉強しろと言ってもキリがないのだけど。

そんな浪人時代の模試結果は以下。


1浪の頃の成績
東大実戦 理一AB 理二AB
東大オープン 理一AA 理二AA
東大本レ(8月未受験) 理一AAB 理二AAB
東大プレ(秋のみ) 理一C 理二B


現役時代に取れなかったA判定を何回も取れるようになった。一番悪かった模試でもC判定だった(数学が14点だったため判定が悪い。)東大模試の成績を見る限り、理一に受かるんじゃないの?と自分でも信じていたし、東大模試の結果ではexクラスの上位半分に入っていたことが自信に繋がっていた。

秋模試まで順調に終わり、1月に共通テストを迎える。ここで大きな挫折を経験することとなった。

共通テスト2日目の夜。リサーチに結果を提出するため自己採点を始める。まずは社会。そして国語、次に英語。

段々と手が止まる。

全ての科目が受けてきた共通テスト模試に比べて格段に悪い。

社会76。これは許容しよう。次に、国語はどうだろう。139点。7割を切ったことのない国語で見たことのない点数を叩き出した。そして一番得意だった英語リーディングを10点も失点。全教科の採点が終わった頃には完全なる放心状態を迎えていた。その自己採点結果が以下。

政経 76
国語 139
読む 90
聴く 98
数IA 72
数IIB 88
物理 71
化学 86
情報 75
Σ795(東大換算Σ792)

まず最初に足切りが頭をよぎった。2025の理一の足切り点は808点。これを16点も下回る結果となった。

共通テストリサーチの結果は酷かった。


2026 共通テストリサーチ


予備校の足切り予想ラインを下回る結果に。現役の時にも同じ経験をしていたが、今回は当時よりもさらに相対位置が低く、ましてや一浪。足切りで自分の受験が終了していいわけがなかった。

共通テストが終わってからの1週間はまさに地獄だった。知恵袋やXでひたすら足切りについて調べた。何日も寝る前に泣く日々が続いた。浪人生活でここまで精神がやられたのは初めてだった。

とはいえ、こんな生活をずっと続けていられるはずがない。東大二次はすぐ目前。私は少しずつメンタルを回復させ、早慶や東大の過去問に着手しはじめた。

早慶の過去問は想像以上に時間を食ってしまったが、なんとか慶應理工、慶應経済、早稲田理工を順に受け終えた。結果的に私立は全勝だった。

そして2/25。自身二度目の東大入試が始まった。

9:30から国語の試験が開始…するはずだったが、天候の影響により遅刻する受験生が続出。異例の事態だが、10:00に国語の試験が開始した。まずは古文、そして漢文と進み、現代文を最後に解き試験はあっという間に終了した。漢字は”親戚”のみ間違えてしまったが、あまり気にしなかった。

昼休みを経て数学の試験。開始して数十分、全ての問題にある程度取り組んだ上で難化を察することができた。それでもなんとか1問だけは取り切ろうと奮闘し、第二問のみ完答できた。

そうして一日目の試験が終了した。帰宅中、目標の国語40/数学50にまったく届いていないことを頭に入れながら次の日の挽回方法について考えていた。感触では国語30/数学30であり、理科60英語100でギリギリ挽回か。いや無理だな。あれこれ考えているうちに自宅に到着し、その日は化学の知識だけインプットして早めに就寝した。

2/26。まずは理科の試験から始まる。いつも通り物理から着手した。剛体のつり合い?またかよと文句を漏らしそうになりながら解き進める。力学に30分近く使ってしまったため、電磁気、波動も早々と解いたが意外と手こずり、物理終了時点で80分近く経過。残りの70分ちょっとで化学の得点できる問題をコツコツ解き、理科の試験は終了した。

英語だけが残された昼休み。この時少しだけ”不合格”の文字がチラついていた。感触の良い科目が一つもない。浪人中8回も東大模試を受けたことだからわかるのだが、こういう勘はかなり当たる。自分が解けてないと思っていたのに実は高得点だったということはそうそうない。得意の英語でなんとかしないと、そんな思いが強まっていた。

14:00、英語開始。いつも通り4(A)誤文訂正から解き始める。普段と違ってまったく解けない。時計を見る度に時間は少しずつ過ぎていく。諦めて5長文読解に進む。これもまた解けない。仕方なく折り合いをつけ和訳に進み、その後リスニングが始まる。リスニングは易しめで完答したと思った(後日解答を見たら1ミスだった)。残り時間で英作文やら要約やら1(B)やらを終えて、2026東大入試が終了した。

試験終了後、私は高校の同期とご飯を食べながら東大入試の振り返りをした。間違いを見つけるのが怖く、なるべく自己採点は避けた。現役の頃の自己採点があまりに開示に近かったため、早々と不合格を確信したくなかった。

3/10までの12日間は短かった。外に遊びに行ったり、朝方までゲームをする生活。今までの浪人生活と違って全く成長の得られない過ごし方だったが、少しはこういう時間も必要だった。

もちろん、この間東大の合否について考えない日はなかった。自認合格率は20%。全体的に難化して共テの重みが増す中自分の換算得点は87/110であり、二次も挽回できたと言えるような出来ではない。それでも模試での好成績も考慮して、やはり受かっている世界線もあるのではないか、と考えていた。

そして、3/10 12:05


2026 東大

この画面を目にするのは2回目だった。涙は出なかった。

その日の午後は両親と早稲田の手続きを進めた。もはや他のことは覚えていない。

翌朝起きたときのことはよく覚えている。なんともいえない絶望感。”東大生”になれなかった自分。何をするにも気力が湧かなかった。東大に落ちた現実が自分を襲いかかった。

気持ちが少し落ち着き始めたところで冒頭に述べたよう不合格体験記を書こうと思い立ち、今に至る。

私は春から早稲田に進学しようと思う。東大への思いはいつ断ち切れるのだろうか。おそらく無理だろう。仮に出来たとしても、一浪で東大に落ちたこの経験は、この先の人生で一生傷として残るだろう。受験は通過点だとか言う人は多いが、そういう話ではない。本気で目指した目標に届かなかったという事実は残り続ける。受験が人生の”一部”だったとしても、そこでの失敗が消えることはない。

私は今年、A判定で東大に落ちた浪人生をたくさん目にした。理三A判定で理一に落ちる人もいた。現役で僅か数点差で落ちたのにもかかわらずまた不合格となる人も何人もいた。模試の偏差値や成績は合格を保証しない。入試当日で点数を取れないと、それまでの過程は否定される。

受験は辛い。数千時間と努力をしても、たった数時間の試験で選別され、不合格にされた者は敗北者として去っていく。浪人してからの不合格はより一層辛い。一年(もしくは二年、はたまた三年)と余分に時間をかけて受験に挑んだのに、優秀な現役生が合格の枠を奪ってくる。自分が浪人してきた期間はなんだったのか、無意味だったのかかと何度も自身に問いただす。そして、空虚な気持ちだけが残る。

もし自分がこのことを知っていたならば、一年前に浪人を選択していたであろうか。

最後に。

浪人を決断した現役生、また浪人を続ける浪人生へ。

来年は第一志望校に合格できるよう、心から願っています。

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