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謝り続ける母親を笑顔にしたい |情熱サロンインタビュー

  大阪市内。パソコンの画面越しに、彼女は今日も仲間と議論を交わしている。
 BABY JOB株式会社、事業企画部マーケティング課・課長補佐、東ネネ。
 子育て支援を事業の柱に据えるこの会社で、彼女はいま、保育施設探しサイトの新たな価値づくりという難題に、4人を中心としたチームで挑んでいる。

 原点は、一枚の光景だった。

 友人が子どもを連れて食事に出かけたときのこと。
 友人は、周囲にずっと謝り続けていた。
「すみません」
「ごめんなさい」
 ――ふと視線を落とすと、その姿を見上げる子どもの顔から、笑顔が消えていた。

 なぜ、この国では子育てがこんなにも「しづらい」のか。

 その問いが、彼女を突き動かした。
「子どもの笑顔を作るには、まず親のゆとりを作ること」
 遠回りに見えて、これが最短距離だと彼女は信じている。

 意外なことに、幼い頃の彼女は虫を追いかけ、川に飛び込み、山を駆け登る野生児だった。何かに夢中になる楽しさを教えてくれたのは、中学の理科教師。その出会いは彼女を教員免許の取得にまで導いた。人生を変えるのは、いつだって人だ。

 だが、道は平坦ではなかった。
 新卒時代、男性ばかりの営業チームで数字を詰められる日々。転機は、発想の逆転だった。
「お客さんは仲間だ」
 お金を『取りに行く』のではなく、自分の仕事に対して『払ってもらう』。この境地に至るまで、彼女は長く苦しんだ。だからこそ、いまの彼女には譲れないものがある。

「自分の中で納得をしてから仕事をする」

 作業を作業として捉えない。
 それは何につながり、何のためにあるのか。腹落ちするまで考え抜く。
 彼女は自らをアイデアマンではないと言う。しかし、ぶっ飛んだ発想の持ち主と冷静な分析家、その間に立って「一番いいもの」を編み上げる編集者の目こそが、彼女の武器だ。

 行き詰まったら、一度離れて、寝る。
 迷ったら、自分よりはるかに大変な時代を生きた親の言葉を聞く。その足取りは、どこまでも地に足がついている。

 10年後の夢を尋ねると、答えは驚くほどシンプルだった。

「子どもたちに囲まれた場所で、身近な笑顔を作っていきたい」

 画面の中ではなく、現場の最前線で課題と向き合い続けたい――そう語る彼女にとって、仕事とは「自分がかなえたい未来に向けて動くこと」。

 あの日、謝り続けていた母親と、笑顔を失くした子ども。その光景を過去のものにするまで、東ネネの挑戦は終わらない。

BABY JOB株式会社
事業企画部マーケティング課・課長補佐
東ネネ

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