【エッセイ】大きい方にあげたのに
題:大きい方にあげたのに
お菓子を食べていた。
小さい方の子どもが寄ってきて「ちょうだい」と手を出す。
ひとつ渡した。
つぎに大きい方の子どもがくる。
「私にもちょうだい」と手を出す。
ひとつ渡した。
小さい子の方はすごい速度で食べている。
次々に。
大きい子の方は食べるのが遅く、食べても次をなかなかもらいに来ない。
(このままじゃあまり食べられないうちになくなっちゃうじゃん。)
そう思って呼んだ。
「おいでー。」
やってきた大きい子の手に渡した。
なのに大きい子が小さい子に渡している。
優しく可愛い笑顔で「はい♡」といって。
えぇ大きい子にあげたのに。
また戻ってきたので大きい方の子に手渡した。
その後、もといた場所に戻って行った。
もういらないみたいだ。
一応聞いた。「もういらない?」
「もういらない。」
それで思い出した。
この間、公園の池の鯉にえさをやった。
鯉のえさが池の横に100円で売ってある。
あまり食べられてない鯉や小さい鯉に向かってえさを近くに投げていた。
なのに横からすーっと泳ぐのが早い大きい鯉がやってきて食べる。
えぇ、小さい鯉にあげたのに。
亀もいた。亀もえさを食べるけど、遅い。亀も大きい鯉に横取りされていた。
私が思ったようにはならないようだった。
池でも、家でも。
