30代ハロプロファンがLE SSERAFIMを聴いて考えたこと #3
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第3回 「Iffy Iffy」×「I WISH」から見えてくる、それぞれの「希望」への道すじ
LE SSERAFIMの「Iffy Iffy」は、2026年にリリースされたアルバム「'PUREFLOW' Pt. 1」の収録曲。最初に聴いたとき、スタイリッシュでありながら、清流のような爽やかさも持ち合わせた曲だなと思いました。
韓国語なので、その時点では歌詞の意味はわかっていません(笑)。
2分程度の短い曲なのですが、だからこそ「前奏や間奏も、もっとしっかり聴いてみたいなぁ」と思わせてくれる。そんな、洗練されたおしゃれなサウンドでした。
それから和訳を調べてみると、最初に受けたサウンドの印象とは少し違っていて、その意外性に驚きました。
要約すると、
「傷ついた自分も、恐怖を抱えた自分も自分。だから、そんな自分のままで前へ進んでいく」
というような内容。
そこから私が感じたのは、単純に「傷ついたから、それを乗り越えて生きていかなくてはならない」というメッセージではないということでした。
むしろ、傷つくことも、恐怖を感じることも含めて自分自身。それらを無理に否定したり克服したりするのではなく、そんな自分を受け入れたまま前へ進んでいく。
そんな人物像が、この曲から見えてきました。
また、私は歌詞の中の「내 두려움〜my friends」というフレーズで、「my friends」というワードが引っかかっていました。
なぜかというと、この歌詞は「自分を自分で受け入れる」という、セルフケア的な意味を持つものだと捉えていたからです。
このフレーズを直訳寄りにすると、「私の恐怖も今では、同じ船に一緒に乗ることになったmy friends」という意味になるそうです。
つまり、自分の中にある「恐怖」を、敵として排除したり乗り越えたりするのではなく、「my friends=共に歩んでいく仲間」として擬人化している、と読むことができそうです。
そう考えると、やはりこの歌詞が目指しているものは、「自己受容」なのだろうな、と私は解釈しました。

ルセラの公式サイトからお借りしました。
ここで私は、「ハロプロの楽曲で、同じようなニュアンスの曲は何があるだろう?」と考えました。
なぜなら、ハロプロには聞き手を励ますような歌詞の楽曲が多いからです。
そこで思い浮かんだのが、モーニング娘。の代表作のひとつである「I WISH」でした。
「I WISH」は2000年にリリースされた楽曲で、ゴスペルやヒップホップの要素を取り入れたファンキーなナンバー。スタイリッシュで清廉な印象の「Iffy Iffy」とは、音楽性がまったく異なります。
ですが、歌詞を改めて読んでみると、そこへたどり着く道すじは異なれど、「希望を見つけ出す」という点では共通していることに気がつきました。
「I WISH」では、「私だけが寂しいの?」「誰かと話するの怖い日もある」といった、恐怖や不安を抱えたフレーズが登場します。ここは「Iffy Iffy」と同じ流れなのかな、と感じました。
ただし、「I WISH」の場合は、そこから希望を見つけていく方法が少し違います。
「私だけが寂しいの?」という孤独に対しては、友人や恋人からくだらなくて笑えるメールが届くことで励まされる。
「誰かと話するの怖い日もある」という不安に対しては、それでも勇気を持って自分のことを話そうとする。
つまり「I WISH」では、誰かとのつながりや、自分から誰かと関わろうとすることによって、希望を見いだしていくように感じます。
「Iffy Iffy」と「I WISH」では、傷ついたり怖がったりしている状態から希望を見つけていく方法は異なります。
それでも、私には2曲に共通している部分があるように思えました。
それは、恐れや不安を無理に解決しようとしていないことです。
「I WISH」には、
「晴れの日があるからそのうち雨も降る すべていつか納得できるさ」
というフレーズがあります。
晴れの日があれば雨の日もある。だからといって、雨をなくそうとするのではなく、それも含めて時間が経てばいつか納得できる。
そう考えると、この考え方には「Iffy Iffy」にも通じるものがあるのではないでしょうか。
「Iffy Iffy」では、恐怖をなくすのではなく、その恐怖さえも「my friends」として受け入れ、一緒に進んでいく。
一方の「I WISH」では、寂しさや不安を抱えながらも、人とのつながりの中で励まされ、また自分から誰かと関わろうとする。
そして「I WISH」には、誰よりも自分自身を知っているからこそ、自分自身を信じてあげようとする視点もあります。
方法は違っても、どちらも「不安や恐怖がなくなったら前に進める」という考え方ではない。
そこに、私はこの2曲の大きな共通点を感じました。

モーニング娘。の公式サイトからお借りしました
ここまで「Iffy Iffy」と「I WISH」を並べて聴いてみて、私は「希望の持ち方って、人それぞれなんだな」と感じました。
自分自身と向き合うことで希望を見つける人もいれば、誰かとのつながりの中で希望を見つける人もいる。
希望の形もそこへ向かう道すじも、きっと千差万別。
どちらが正解というわけではなく、自分に合った方法で前を向いていけばいい。
そんなことを、この2曲から教えてもらったような気がします。
