伸びしろしかないっス。 〜アスパラ兄弟〜
「どうも、春ですね」
ああどうも。
そうですねえ。
「だんだんあったかくなってきて、
暑いくらいだなあ」
アスパラガスのみなさんは勢いがあっていい。
こう、垂直方向の勢いが。
「なんのなんの。
今が時期っスからねえウチらの」
あれ、なんかおひとかた、
囲いの外にいるなあ。
「そうなんスよ。
中に来いっていってるんですがね。
おうい。中に来いよお」
「大丈夫っス。
自分はここでいいんで。
つーか、もう中に入るの無理っぽいっスよ」
「てな訳で、このようになっております」
なるほど…
勢いがある証拠かなあ。
「ああ、そうだ。
よかったら、
切って食べてもらっていいっスよ。ご遠慮なく」
ええー。
そんな風にさわやかに言われると、
気が引けるなあ。
「大丈夫っスよ。次々に出てきますんで」
もう少し仲間が増えたらいただきますよ。
「そうかなあ。了解っス」
話変わるけど、
ビスケットのアスパラガスも食べたくなってきた。
「ああ、あれ。
おいしいですよねえ。ギンビスさんの」
ええー。
知ってるの?
「もちろん知ってますよ。俺も好きっス」
なんか不思議。
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