3歳娘の情報量が、多すぎる。
※本文中の園児名・先生名はすべて仮名です。
最近、娘がよく話す。
3歳半って、こんなにしゃべるものなのかと感心している。
ただ、面白いのは話す量だけではない。
一回の報告に含まれる情報が多い。
ある日、娘が妻に言った。
「みさきちゃんと遊んだ」
妻は聞いた。
「みさきちゃんって誰? ママ知らないな」
すると娘が説明を始めた。
「みさきちゃんはパンダ2組の子だよ」
なるほど。
所属クラスが出た。
これで十分かと思った。
しかし、娘の説明は終わらなかった。
「たかと君のお姉ちゃん」
家族関係が追加された。
「こあら1組だった子だよ」
過去の所属情報まで出てきた。
「お母さんがいつもお迎えに来るの」
送迎担当者の情報まで付いてきた。
情報量が多い。
みさきちゃんを特定するための検索条件が、次々に追加されていく。
パンダ2組。
たかと君のお姉ちゃん。
元こあら1組。
母親がお迎え担当。
もう十分である。
妻に伝わったかどうかは別として、データは十分にそろった。
しかし娘は、ここから別の話を始めた。
「あおい君は、なかやまあおい君とかとうあおい君がいるの」
急に別案件である。
同じ名前の子が二人いるため、きちんと区別して管理しているらしい。
さらに娘は続けた。
「なかやまあおい君は、こあら組さんにはいなかったの」
過去データとの照合まで始まった。
「この前えんえんして、みき先生に抱っこしてもらってたの」
直近の観察記録まで出てきた。
もう報告ではない。
園児データベースである。
しかも、後から先生に確認すると、だいたい合っていることが多いという。
話を盛っているわけでも、適当につなげているわけでもない。
実際に見聞きしたことを、かなり正確に持ち帰ってきている。
観察。
記憶。
整理。
報告。
一連の情報処理ができている。
3歳半で、ここまで人間関係を把握して説明できるものなのか。
ただ、一つ問題がある。
こども園の情報がこれだけ我が家へ流れてくるということは、我が家の情報も同じだけ園へ流れている可能性が高い。
娘はきっと、
「昨日パパが変なこと言ってた」
「パパがお家でこんなことしてた」
「ママが怒ってた」
なども、同じ情報密度で報告している。
こちらの個人情報は、先生にだだ漏れである。
情報漏えいは、お互い様だった。
それにしても、娘の観察力には驚かされる。
私は少し考えた。
これは、私の血なのだろうか。
こんなところは、似なくていいのである。
