声優の仕事とは演出に応えるという事でもあるのだけれど⋯
僕のようなよくわからん声優でも20年以上この仕事をやってきているので、それなりに色々な演出に応えたり応えなかったりしてきました。
つまり、それなりに沢山の演出する人にお会いしている、という事です。演出する人とは、監督、音響監督、ディレクター、演出、マネージャー等、色々な肩書きがありますが、この記事に限り「演出家」とさせて頂きます。
色々な現場で色々な演出家を見てきましたが、本当に色々な演出家がいます。ぼんやりした言い方で申し訳ないですが、本当に色々な演出家がいるのです。仕事内容でも演出のやり方は色々です。
色々な人間がいるように、色々な演出家がいるわけで、当然「合う合わない」みたいな、相性みたいなモノがあったり無かったりしますので「!!!」と腑に落ちる演出もあれば「???」となるような演出もあったり無かったりします。
ただ、僕ら声優は「???」みたいな演出が来ても、黙って「???」に見合うような表現を提供する場合が多いように感じます。なんならその「???」は自分が未熟だから「???」になってしまうのであって、演出家がそう言うのであるのならばそれは「!!!」なのだろうと思ってしまう声優もいるでしょう。
その答えはOAを見たり、ネットで賛否を調べればうすらぼんやりとわかるかもしれませんが、答えが確認できない仕事も多いので、その時に感じた「???」の答えは永遠に闇に葬られる事も多々あります。
僕ら声優は、演出家にめっぽう弱い所がありますので「演出家の言う事は絶対だ」と思い込んでしまう声優も多いと思います。特に若い子らはそう思ってしまう傾向が強いように感じます。
演出家も僕ら声優と同じように、経験が浅い演出家もいますし、経験が豊富な演出家もいますので、演出家全員が良い演出家だとは限りらないのです。
「???」について深く考え過ぎて、良からぬ方向に舵を切る声優もいたりいなかったりしますが、必ずしも演出家が正しいなんて事は無いと思いますので「???」な演出が来た場合は、事務的にソレに見合う表現を提供するなり、戦うなりすれば良いと思いますが、ココをどう対処するのかというのも声優のスキルなのでしょう。
「???」な演出があった場合、ソレについて深く議論をしても良いですが、収録現場というものはあまり時間がありません。ナレーションの現場は特にです。早く仕事が終わるのが良いナレーターだと思っている演出家もいますので、あまり時間はかけられません。
しかし、テープオーディション等でマネージャーが演出する場合は「???」について大いに戦った方が良いと思います。マネージャーはプロの演出家ではありませんからね。
経験が少ない声優ですと、一人の演出家に言われた事が全てだと思い込んでしまいがちで、その演出家イズムを他の現場に持ち込んでしまい、けちょんけちょんに伸される事もあったりしますので、一人の演出家に依存せず、広い視野で演出家という方々を分析して行くと、うすらぼんやりと提供する表現のストライクゾーンが広がるような気がします。それが良い事なのかどうかはわかりませんが。
それと、たまに何を言っているのか分からない演出家がいます。そんな人本当にいるのか?なんて声が聞こえてきそうですが、いるんです。
その時は慌てず、その人が言語化出来ていない部分を読み取る超能力を使って何とか形にしていきます。この能力は持っていて損は無いので鍛えておく必要があります。超能力を鍛えましょう!
演出の意図を汲み取れたとしても、それを表現する表現力が無ければ何も意味がありません。そうです!この話は表現力が無ければなんの意味も無い話なのです!
そんなこんなで演出に応えるんですよー、みたいな話ではあるのですが、途中から何でこんな事を書き始めたのかわからなくなってテンションが下がってきたのでもう止めます!
本当に色んな演出家がいて面白いんですけど、僕らは演出家を信じて演出に応える仕事でもありますので、そもそもの演出がおかしかったりすると色々おかしな事になってしまいます。演出家に100%委ねるのでは無く、一緒に作品を仕上げて行こうという意識があると良いのではないかという綺麗なコメントが思いついた所で今日の記事を終わりにしたいと思います。
ではまた来週!
