かき氷を飲み干す、四歳の夏|ビンゴエッセイ
創作大賞の感想を、ようやく書ききった。
たくさんの作品を読み、受け取ったものをことばにする時間は、とても楽しかった。
けれど、ひとつの季節を走りきったような今は、少しだけ歩みをゆるめて、暮らしのことを書きたい。
そこでまた、三條凛花さんの「ビンゴエッセイ」に便乗させていただくことにした。
今回選んだテーマは、「かき氷」。
4歳の娘は、最近、いちごのかき氷に夢中だ。
お祭りが大好きで、かき氷を見つけると、必ずねだるようになった。
「いちごがいい!」
選ぶ味にも、迷いがない。
今日は盆踊り大会だった。
もちろん、娘が選んだのはいちごのかき氷。
氷がとけてくると、かき氷は「食べるもの」から「飲むもの」へと変わっていく。
娘は今日も、いちご色になった最後の一滴まで、きれいに飲み干していた。
そんな姿を見ていたら、昔、自宅でかき氷を作った記憶がよみがえってきた。
手動のかき氷機を、ガリガリと回す。
すぐに山盛りになるわけではなく、少しずつ、少しずつ、器の中に白い氷が積もっていく。
あのガリガリという音と、できあがるまでのわくわく。
自分で作ったかき氷は、それだけで特別だった。
懐かしくなった私は、Amazonで白くまの手動かき氷機をポチリ。
届くのは、来週の火曜日だ。
大人にとっては、あと数日。
けれど、4歳の娘にとって、火曜日はずいぶん遠いらしい。
待ちきれない娘は、今日もお祭りのかき氷を飲み干した。
火曜日になったら、わが家でも氷をガリガリ削ろう。
最初の味は、聞くまでもない。
もちろん、いちごだ。
私が今でも、かき氷を削る音を懐かしく思い出すように。
娘の中にも、この夏の音が残るだろうか。
覚えていてくれたら、うれしい。
忘れてしまっても、きっと私は覚えている。
白くまのかき氷機を待ちきれず、盆踊りの夜に、いちごのかき氷を最後の一滴まで飲み干した、4歳の夏を。
喜木 拝
凛花さんのビンゴエッセイ企画に参加させていただきます。
まずは、1ビンゴ目指します!

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