創業記録①看護師が本業の合間に合同会社を作ってみた。登記申請完了まで3週間もかかるの?
→結論:3週間もかかりませんでした。
何日かかったのか結論を知りたい方は、今回の記事はすっ飛ばして創業記録②を読んでください。
「ファストトラックで3日」を信じていた私の話
今回、私は合同会社を設立することにしました。
看護師として在宅医療で働きながら、
• AIツール開発
• Web制作
• 医療DX関連
• アプリ開発
などを少しずつ進めていて、
「これは個人事業主より法人の方が動きやすいかもしれない」
と思ったのがきっかけです。
特に医療系サービスは、個人だと企業側に対応してもらいづらいことがあります。
将来的にBtoBで動くなら、法人格があった方が信用されやすい。
Apple Developer Programも法人登録の方が管理しやすそうだったので、今回思い切って会社を作ることにしました。
「オンライン申請なら早い」を信じていた
会社設立前、かなり調べました。
ChatGPTやClaudeにも聞いたし、ネットで検索もしました。
すると、
「オンライン申請なら早い」
「ファストトラックで数日で終わる」
という情報がたくさん出てきました。
実際、法務省は一定の条件を満たした株式会社・合同会社の設立登記について、
申請を優先的に処理する運用(いわゆるファストトラック)を案内しています。
なので私は、
「じゃあオンラインで出せば、3日くらいでサクッと終わるのね〜」
と思っていました。
法務局に聞いたら、話が違った
念のため法務局にも電話しました。
すると返ってきたのは、
「オンラインでも窓口でも、今はそこまで変わりませんよ」
という回答。
えっ。ファストトラックは。3日は。
正直、かなり混乱しました。
ここで初めて気づいたのですが、ファストトラックは「条件を満たした申請が優先処理の対象になる」という話であって、すべての申請が自動的に数日で終わるわけではないようなのです。
しかも、登記完了までの日数には地域差・時期による混雑差がかなりあります。
法務局ごとに「登記完了予定日」が公表されていて、繁忙期や人員の都合で2〜3週間かかる局も珍しくないとのこと。
窓口の人が「電子でも変わらない」と言ったのは、おそらくその法務局が今その状況だったということなのだと思います。
初めてだから窓口申請にした
最終的に、
「初めてだし、窓口の方が安心かな」
と思って法務局へ行きました。
平日しか窓口は開いていないので、本業は有給を使いました。
私は勝手に
「軽くその場で確認してもらえる」
と思っていたんです。
AIたちにもおすすめされました。
初めてなら窓口が安心だと。
でも、実際は違いました。
窓口で書類を提出すると、
「ではお預かりします」
「不備があれば本日中にお電話します」
で終了。
本当に一瞬でした。
スッと持っていかれて終わり。
で、肝心の登記完了予定日。

ファストトラックの対象外だとしても1〜2週間程度かななんて思っていた私に告げられたのは、24日後でした。
目の前の現実の差にしばらく固まりました。
もちろん、これは私が申請した法務局が今そういう混雑状況だったというだけで、局や時期によっては本当に数日で終わることもあると思います。
ただ、「ネットで見た最短日数=自分のケースの日数」ではないというのは、これから設立する人に一番伝えたいところです。
これならオンラインでもよかったかも
この経験をして思ったのは、
むしろオンラインの方が修正しやすかったかもしれない
ということです。
窓口だと、補正内容によっては再度法務局へ行く必要があります。
一方オンライン申請なら、データ修正で対応できるケースもあります。
どうせ完了まで時間がかかるなら、なおさら自宅から出せるオンラインの方が気楽だったかもな、と。
freee会社設立を使った
ちなみに私は freee会社設立 を使いました。
正直、もっと安い方法はあったかもしれません。電子定款だけならもっと格安の代行サービスもありますし、自力でやる方法もあります。
ただ当時の私は、
• 本業
• 依頼されているホームページ作成
• 登記準備
を並行していたので、
「数千円安くするために数日使うより、先に進みたい」
という気持ちの方が強かったです。
電子定款って自分で作れるの?

「じゃあ電子定款って自分で作れないの?」
と思う方もいると思います。
結論から言うと、作れます。
ただ、思っていた以上に“IT寄り”でした。
• マイナンバーカード
• 電子署名
• PDF署名
• ICカード読取
• 各種ソフト設定
などが必要で、初心者にはかなり難しそうでした。特に私が使っているMac環境だと、電子署名周りで苦戦している人も多く見かけました。
私も最初は「全部自分でやろうかな」と思っていたのですが、本業・会社サイト作成・銀行調査・登記準備を並行していたので、「ここで数日溶かしたくない」と思い、電子定款部分だけ司法書士さんにお願いしました。
結果的にはかなり良かったです。
全部丸投げではないので費用は抑えつつ、一番ややこしい部分だけ避けられました。
ちなみに電子定款にすると、紙の定款で必要な収入印紙代4万円も不要になります。
私なら今こうする
もし今からもう一度会社設立するなら、
1. 電子定款を司法書士に依頼して作成
2. オンラインで登記申請
3. 印鑑届書は書面で提出(窓口持参または郵送 ※電子署名の準備が不要)
4. 登記完了を待つ(ここが想像より長い)
5. 完了後に印鑑カードを交付申請し、印鑑証明書・登記事項証明書を取得
という流れにすると思います。
※オンライン申請では印鑑(法人実印)の届出が任意になっていて、届け出る場合もオンライン提出か書面提出かを選べます。
オンライン提出には電子署名が必要なので、私は書面の印鑑届書を出すことにしました。
電子署名環境を整える手間を避けたい人には、この「申請はオンライン、印鑑届書は書面」の組み合わせがおすすめです。
登記申請を出したからといって、すぐ会社が完成するわけではありません。
銀行。会計。各種契約。開発環境。
やることは山ほどあります。そして、その登記完了すら、まだ3週間ほど先です。
でも少しずつ、「個人」から「会社」になっていく感覚があります。
看護師として働きながら会社を作るなんて、数年前は想像もしていませんでした。今は、医療現場で感じた不便を、自分でサービスやアプリとして形にしてみたいと思っています。
それにしても、早く登記完了して欲しい…!
