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焼夷弾が落ちたら? 現代の防災訓練との決定的な違いは?

こんにちは。

タイトル写真の左は、昭和13年の『焼夷弾の防火法』ポスター。
左は、各家庭で用意しておく「防火7つ道具」。

戦時中も、現代の「防災」と同じようなことをしています。
ただ、決定的に違うのは、人命優先か否か、でした。

現代は、「何よりもまず命を守るため」に行動しますよね。
戦時中は、「人命よりも、国土を守ること」が優先されていました。

1942(昭和17)年の『時局防空必携 解説』には、まず「防空精神」について記されています。
要は、「物を準備していても、魂がしっかりしていないとダメだ。子どもから老人まで全国民は、防空精神を持たなければならない」と。
そのため、国民は「国土防衛の戦士」として、お互いに助け合い「命を投げ出しお国を守り」、必勝の信念で「それぞれ持ち場を守る」ことが求められていました。

焼夷弾が落ちたら、防空監視員は「誰々さん宅2階に(あるいは裏に)焼夷弾落下」と大声で言い、ブリキ缶やバケツなどを叩いて隣組に知らせます。
その家の者は、周囲の燃えやすいものに水をかけ、同時に土やムシロなどを焼夷弾に被せ、その上から水をかけて延焼しないようにします。

「焼夷弾防火法」のポスターにある通り、焼夷弾に直接水をかけるのはダメ。焼夷弾はガソリンゼリーのようなものなので、水をかけると余計に燃えあがってしまいます。
フライパンの油火災に水をかけるようなものですね。

家で準備していた「防火7つ道具」は、「火たたき・水・砂(土)・ムシロ・バケツ・とび口・ひしゃく」です。
火たたきは、縄でできたハタキのようなもの。水に濡らして燃えているものを叩いて消す道具です。
ベトベトしたガソリンゼリーを火たたきで消そうとすると、逆に火たたきにくっついて火たたきが燃えてしまいます。しかも、叩いた衝撃でガソリンゼリーが飛び散れば、さらに火災を拡大してしまう。

焼夷弾の火は消せない。
でも、逃げてはならない。防空法で決まっていたからです。

それでは、またの日に。

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後藤 律子@ 戦災語り部ガイド 応援してくださり、ありがとうございます!  いただいたチップは、資料や書籍購入・下見の交通費に充てさせていただきます。