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アルパカ好きがアルパカの映画を観たら、人や自然のつながりを考えさせられた!『雲と大地のはざまで』映画レビュー

中南米ペルーの高山地帯。標高4,000mのきびしい気候の中、最小限の灯りですごす家族。放牧しているアルパカは家族の一員。いつも、ともにある。

長い歴史で彼らが育ててきた、人・アルパカ・自然との「つながり」ある生活。一朝一夕ではなりたたない、世界が一体となった関係性に敬意を感じます。(もちろん、アルパカ好きの私にはうらやましい気持ちも🦙)

「アルパカがたくさん登場する!」うわさをきき、うきうきと試写会にお邪魔し拝見したのが、この関係性が描かれたペルー映画『雲と大地のはざまで』でした。

アルパカは、もちろんかわいかった! しかし、それ以上に感じたのが、この「つながり」が消えゆく危機。どこか他人事ではない感覚さえ、ありました。本記事では、映画の魅力とともに、その理由をお伝えします!

印象に残ったシーンのスケッチ。
もふもふが、すごい!

🦙 アルパカが、かわいい

考察の前に、まずは何度でも言わせていただきたい。

アルパカが、たいへん、かわいい!!!

主役は、村に住む8歳の少年フェリシアーノ。彼の相棒はまっしろなアルパカ「ロナウド」、忠犬「ランボー」。フェリシアーノのうしろをトコトコ歩く2頭が、とってもいとおしい!

フェリシアーノについていく2頭
雄大な自然が、また美しい

フェリシアーノの家族は、数十頭のアルパカと共に生きています。険しい大自然をバックに、スクリーンいっぱいにまっしろなアルパカたちも登場。もはや、もふもふの大洪水。アルパカ好きさん、覚悟してください。

実はみな、完全なる放牧状態。囲いとかないんです! それでも、彼らはフェリシアーノ一家の元に戻ります。姿形や種族を超えた、「ひとつながりの家族」の姿が、そこにありました。

📻 文化の流入が、村に与えた良い変化

フェリシアーノは、サッカーワールドカップに夢中。ペルーが決勝戦に出ることを願っています。アルパカの名前もサッカー選手のロナウドから取ってるのな。(余談ですが、ロナウドがペルー代表のクエバのヘアにされるシーンが、とってもかわいい! 必見です。)

彼の手元のラジオからは、サッカーのニュース。ニコニコ大興奮で聴き入るフェリシアーノの表情を見ると、新しい文化がもたらした楽しい変化を感じます。

夢中でラジオに聴き入るフェリシアーノ、興奮が伝わりますね!

💥 昔ながらの 「つながり」の、危機

しかし、文化の流入は良い面ばかりではありません。

フェリシアーノが住む村に、鉱山開発の影が。多くの村人が村をこわしたくないと開発に猛反対しますが、一部は採掘を進めようと画策。文化の流入により、分断が生まれてしまいます。

人びとが関係性を見失う中、フェリシアーノ自身、大切な相棒ロナウドを見失ってしまいます。長い年月を経てできた「つながり」が、あっという間にひび割れていく……。

映画の終わりごろ、鉱山開発の賛成派と反対派の対立が最高潮に。そこに対話はなく、双方の言い分ばかりが、どこかむなしくこだまします。

フェリシアーノは大きな変化を感じてるよう

❤️ 身近なつながりは、はかなくもろい

ネットワークがつながった結果、一方通行でもたらされるもの。そこには、時間をかけてつちかわれた文脈や、関係性はありません。

すぐ目の前にある大切なものとの関係が、刺激的で魅力的な、一方通行の情報のかけらにながされ、ひび割れる。

映画はペルーが舞台だけど、私たちもひとごとじゃない。スマホの中の刺激につられて、目の前の人への意識がうすれてしまうのも、同じではないでしょうか。

フェリシアーノ、ロナウド、ランボーのつつましやかな関係性のような、ひとがつみあげきたもの。それは、実態が見えにくく、はかなくこわれやすい。

だからこそ、私たちひとりひとりが意識して、くみとって、つないでいかなきゃ消えてしまうんだ。そう、ハッと気づかされた作品でした。

🎥 映画上映情報&コラボカフェのお知らせ

映画『雲と大地のはざまで』は、6月27日(土)より、ユーロスペース他にて全国順次公開。アルパカ、ペルー好きさんや、身近な人との関係性を見直したい人におすすめの作品です!

監督:フランコ・ガルシア・ベセラ
出演:アルベルト・メルマ、ネリー・ウアイタ、リチャード・タイぺ
ペルー、チリ/2024年/ケチュア語、スペイン語/83分/原題:RAÍZ
日本語字幕:神保慶政/ケチュア語監修:松崎文音
後援:在日ペルー大使館、日本ペルー協会、一般社団法人Japan Link Association 協力:Cinema at Sea - 沖縄環太平洋国際映画祭
提供:アクションジャパン 

また、6月19日〜7月12日、渋谷のユーロスペースの隣のCAFE9コラボカフェが実施されます! 私も、アルパカグッズのクリエイター「トモロ」として、アルパカの油絵の展示を行います🦙

ペルーの食文化を感じるメニュー提供や、アルパカの写真家・松井章さんの写真展示、雑貨販売など盛りだくさん! 映画視聴後、アルパカの世界を広げられること間違いなし。ぜひ、立ち寄ってみてください!

本記事に使用している映画の場面写真は、配給元のブエナワイカ様より公式に許可をいただいて掲載しております。(© 2024 Desfase Films, Mestizo Studios, Wayquicha)

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