メンタルモンスター🌙モンチ|「言えない」が、一番言いたいことになっていないか。
SNSを見ていると、たまに出会う。
「本当は全部知ってる。」
「言おうと思えば言える。」
「でも言わない。」
「理由がある。」
そんな投稿。
最初は気になる。
「何があったんだろう。」
そう思って読んでしまう。
でも、それが何度も続くと、だんだん違和感に変わってくる。
なぜか。
理由は簡単。
肝心な話より、『言えない自分』が主役になっているから。
本当に秘密を守りたい人は、秘密があることすら言わない。
「言えない。」
その一言すら出てこない。
だって、守るってそういうことだから。
ところが、「言えない」「理由がある」「全部見てる」という言葉だけが何度も出てくると、読む側は内容より別のものを感じ始める。
「あぁ、この人は何か知っている人に見られたいんだな。」
そう見えてしまう。
もちろん、本人はそんなつもりじゃないかもしれない。
でも、言葉は受け取る側が決める。
だから、意図と伝わり方は必ずしも一致しない。
ここで一つ、面白いことがある。
人は「私は謎です」と言った瞬間、謎じゃなくなる。
謎って、自分で作るものじゃない。
周りが勝手に感じるものなんだ。
「あの人、何を考えてるんだろう。」
そう思われて初めて、謎になる。
だから、自分で「理由があります」「今は言えません」と並べれば並べるほど、不思議と謎は薄れていく。
残るのは、
「意味深を演出している人」
という印象だけだ。
もちろん、SNSには人を引きつける書き方もある。
続きが気になるように書く。
伏線を張る。
それ自体は悪くない。
でも、それは最後にちゃんと答えがあるから成立する。
答えのない意味深は、引きつけるんじゃない。
引き延ばしているだけになる。
アタシは、人の投稿を見ていて思うことがある。
「言えない。」
より、
「こういう理由で言わない。」
その一文の方が、ずっと人は納得する。
理由には人柄が出る。
覚悟も出る。
優しさも出る。
でも、「理由があります。」だけでは、人柄は見えない。
見えるのは演出だけだ。
人は、秘密を持っている人に惹かれるんじゃない。
誠実さを感じる人に惹かれる。
だから今日も、アタシは思う。
言葉は飾るほど深くなるんじゃない。
削るほど、本音は深くなる。
