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ブルックナー初期の作品を聞く WAB1 『乙女らは王の御前に導かれ』

ブルックナーの初期の作品を聞いてみる。

アントン・ブルックナー(Anton Bruckner)


今回は『乙女らは王の御前に導かれ(Afferentur Regi)』WAB1。
作曲されたのは1861年とされており、まだ交響曲が書かれる前の合唱曲。
混声4部合唱にトロンボーン3本(アルト、テナー、バス各1)という編成。

歌詞は詩編45篇15–16節からとられています。

Adducentur regi virgines post eam;

proximae ejus afferentur tibi.

Afferentur in laetitia et exsultatione;

adducentur in templum regis.

彼女は王のもとへ導かれる、若い乙女たち、彼女の友とともに。

喜びと歓喜のうちにあなたのもとへ運ばれ、

王の宮殿へと導き入れられる。

わずか38小節の短い曲ですが、後に作られる作品に使用される技法もあります。

最初は対位法の中でも最もオーソドックスな技法である模倣が使われ、アルトの旋律を9度下でテノールが模倣、次にバスが逆行形で模倣して、ソプラノも逆行形で模倣します。

8小節目からニ短調になりますが、その前の小節の3拍目で全て休止。
交響曲でも見られますが、全ての楽器が休止して(ゲネラル・パウゼ)次の楽想に進むという書法はブルックナーの作品でよく使われるものです。

17小節目からはAのペダルポイントが低音で鳴り響き、上3声が旋律を歌います。
そして最後はまた休止して、次の楽想へと進みます。

出だしと同じですが、最初からトロンボーンが追加されていたり、後半は変わっています。最後は主音のペダルポイントが鳴り響く中、穏やかに曲を締めくくります。

こういった初期作品に後の大作に通ずる書法が隠されているので、一度見てみると面白いですよ。

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