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第2章 「加算を取れば儲かる」はもう古い――2026年改定で本当に見るべき5つの視点

では、今回の改定をどう読み解けばいいのでしょうか。

重要なのは、加算の内容を覚えることではありません。「その改定によって、自分たちの事業所に何が起こるのか」を見ることです。

私は、次の5つの視点で考えることをおすすめします。


視点①「いくら増収になるのか?」

まずは数字です。

月額、年間でいくら増えるのかを具体的に計算します。

例えば月1万円の増収でも、年間では12万円。100人なら120万円、500人なら600万円です。

ただし、増収だけを見てはいけません。賃金、人件費、研修費、ICT導入費、事務負担なども発生します。

だから見るべきなのは、「いくら増えるか」ではなく「最終的にいくら残るのか」です。

視点②「そのために何をしなければならないのか?」

加算には算定要件があります。

研修、記録、会議、職員配置、ICTなど、条件を満たすための取り組みが必要です。

重要なのは、制度上の要件だけでなく、「それによって現場の仕事がどう変わるのか」まで考えること。

ここを見落とすと、増収以上に現場の負担が増える可能性があります。


視点③「職員の負担は増えるのか?」

人材不足の中で、新しい記録や会議、研修ばかり増やせば、職員は疲弊します。

だから、

「この取り組みは職員の負担を増やすだけになっていないか?」

を確認する必要があります。

むしろ改定を機に、今まで何となく続けてきた業務をやめることも重要です。

視点④「継続して算定できるのか?」

一度だけ加算を取れても、

「担当者が変わったらできない」
「管理者が忙しくなったら続かない」
「職員が退職したら要件を満たせない」

では意味がありません。

重要なのは、「誰か一人が頑張らなくても回る仕組み」をつくることです。
これからの介護経営では、加算取得そのものよりも「仕組み化」が重要になります。


視点⑤「2026年だけを見ていないか?」

そして最も重要なのが、次の改定を見据えることです。

すでに令和9年度介護報酬改定に向けた議論が始まっています。人口減少やサービス需要の変化に応じた提供体制、経営の安定、人材確保などが論点となっています。

つまり、

2026年の改定に対応するだけではなく、「次に国が何を求めてくるのか」を読む力が必要になる

ということです。

ここからが本当の「攻略」です

ここまでで分かるのは、介護報酬改定は単なる「加算の暗記」ではないということです。

本当に必要なのは、

「自分は明日から何をすればいいのか?」

まで落とし込むこと。

ケアマネなら、担当利用者や連携事業所にどんな影響があるのか。

管理者なら、どの加算を選び、職員に何を伝えるのか。

経営者なら、増収だけでなく、人件費や業務負担まで含めてどう判断するのか。

そして今回、特に注目したいのが、

処遇改善加算を「賃上げ」だけで終わらせないこと

です。

「給料を上げたのに職員が辞める」
「加算を取ったのに現場が忙しくなった」

では、本当の意味での処遇改善とは言えません。

職員が辞めない。管理者が育つ。現場が回る。そして経営が安定する。

そこまでつなげてこそ、今回の改定を活かしたと言えるのではないでしょうか。

ここから先は、制度の「読み方」ではなく、

実際に現場で何を確認し、何を変えるのか

を具体的に解説していきます。

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