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自閉症の人の“ほっこりする日常”から見えてくる強みの話

この仕事をして20年ちょっとが経ち、それはそれで毎日いろいろありますが、利用者の皆さんとの関わりはなかなか楽しいものです。

ちょっとした関わりからおもしろいこともたくさんあり、笑わせてもらうこともあるし、ほっこりすることもあります。
ユニークでおもしろく、皆さんそれぞれのペースがあり、そのペースに穏やかな気持ちになることもあり、たくさん刺激をもらえているように思います。

今回は、そんな「ほっこりするエピソード」とともに、自閉症の方の強みについて考えてみたいと思います。

自閉症の人の強みとは?

まずは、自閉症の人の強みについてです。

  • 誠実で正直

  • 視覚的な理解力が高い

  • 記憶力が高い

  • 規則やルールを大切にする

  • 繰り返しに強い

  • 探究心がある

  • 高い集中力・没頭力

一見すると「特性」として語られがちですが、日常の中でしっかり“強み”として活きているように思います。

ほっこりするエピソードから見えるもの

毎朝、誰よりも大きな声で挨拶する人がいます。

「おはようございます!」

遠くにいても、その人が来たことがすぐにわかりますし、明るくて大きな挨拶は毎日の日常になっています。

連休明け、長期休み明けは、久々に聞く大きな挨拶に嬉しさを感じ、日常が戻った気分になります。
その人の挨拶で「今日も頑張ろう!」って思えます。

突然、話しかけてこられることがあります。
びっくりすることもありますが、なにか思い立って話してこられた感じです。

「なんか、今日はいつもと服装が違いますね。」
「いつも青いシャツが多いですよね。」
「今日は、なにかあるんですか?」

よく見ておられます。
ちょっとした日常ですが、自分のことを気にかけてくれていることがなんだかうれしかった瞬間です。

企業実習の最終日は、職場の担当者から振り返りの時間。
5日間の実習の様子を振り返り、良かったことや今後に活かすことなどを一緒に振り返ります。

「コツコツ集中して、作業することができていましたね。とても良かったです」
「でも、質問があるときは急に話かけず、「今、少しよいですか?」とクッション言葉を使ってくださいね。」

担当者からはこんなアドバイスをもらいました。
すると、実習した利用者さんからは、

「まだ教えてもらっていないので、わかりませんでした。」

と、素直な感想を話しておられました。
支援者としては「なるほど!」って感じです。
早速、戻ったら、正しいやり方をお伝えしたいって思いました。

作業場面で取り組んでほしいワークサンプルを伝えました。
すると、

「これ、前にやりましたよね?」
「去年のこのくらいの時期にやりましたよ。」と即答。

しかも、手順までしっかり覚えていました。

記憶力の高さが、自信や安心感につながっているように感じます。
ここは、ほっこりというよりも、強みを感じた瞬間でもありました。

毎朝、通所したらロッカーに荷物を置き、自分のテーブルに必要なものを並べ、一人ひとりに挨拶をして、トイレに行って、開始まで自席で待つ。
朝のルーチンはいつもブレずに流れています。

作業においても、決められた手順を、毎回同じように丁寧に行う方。
少し省略してもいい場面でも、必ず一つひとつ確認する。
その結果、ミスがほとんどない。

「繰り返すこと」「コツコツやること」の価値を、あらためて教えてもらっている気がします。

日常の中にある「その人らしさ」

  • 毎朝、元気に明るく挨拶をする

  • 道具をきれいに揃えてから、作業する

  • 小さな変化に気づいて、環境の違いを教えてくれる

  • 毎日の繰り返しを大切にする

  • 一日の終わりに、きちんと挨拶する

  • 素直に、正直に、自分の気持ちを伝える

どれも特別なことではないように思います。

でも、こうした一つひとつの積み重ねが、その人らしさであり、強みでもありますし、そんな様子を身近に感じることで、ほっこりできることもあるし、良さを改めて感じることはたくさんあります。

おわりに

日々の現場のなかで感じるのは、「支援する側・される側」という関係だけではなく、お互いに影響を受けながら過ごしているということでしょうか。

何気ないひと言で笑ったり、
ちょっとした行動に気づかされたり。

そんな日常のなかにこそ、自閉症の方のもつ魅力や強みが、たくさん詰まっているように思います。

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