見出し画像

魚鱗癬と歩んだ家族の物語④〜体を見せるのが怖くなった日〜


この記事を書き始めてから、昔のことを少しずつ思い出しています。

今回は、小学生の頃に経験した忘れられない出来事を二つ書きたいと思います。

一つは耳の検査。
もう一つは担任の先生のことです。

まずは耳の話から。
小学1年生の頃だったと思います。

私は学校で行われる耳の検査が大嫌いでした。
魚鱗癬と関係があるのかは分かりませんが、私の耳の中はいつもジュクジュクしたような状態になり、その後固まってしまうことがありました。

だから耳垢も普通ではありませんでした。
今思い返しても、普通の人が見たことがないくらい大きな耳垢だったと思います。

母も分かっていたのでしょう。
私はよく耳鼻科へ連れて行かれていました。
耳垢を取るだけで40分から1時間。

なかなか取れない時は薬のようなものを耳の中に入れられ、15分ほど横になって待ちます。
柔らかくなったところで再開です。

耳鼻科での耳垢取りは毎回大仕事でした。
まず、耳の真ん中に大きな耳垢がいます。
私の中ではそれを勝手に「大ボス」と呼んでいました(笑)

でも先生はいきなりその大ボスを取るわけではありません。
まずは大ボスの周りに張り付いている耳垢を少しずつ取り除いていきます。

すると、
「バリッ」

という音とともに大きな耳垢が取れます。

その時点で、普通の人からすると十分驚くくらいの大きさだったと思います。
しかし、それはまだ前座です。

本番はここからでした。

先生は少しずつ少しずつ周りを掃除しながら、大ボスを少しずつ上へ浮かせていきます。

何度も何度も。
本当に少しずつです。
そして最後の瞬間。
耳の奥から、
「ズ〜ッボ」
という感覚とともに大ボスが取れるのです。

その瞬間、先生も助手の方も、
「よぉ〜し!取れたぁ〜!」
と声を上げます。
私も心の中で、
「やっと終わった・・・」
と思っていました。

兄も同じようになってました
兄は自分の5個上なので
わたくしより大変そうでした


そしてその直後から世界が変わります。
先生が器具を置く音。

ガシャン。
ガシャン。

今まで聞こえなかった音がものすごく大きく聞こえるのです。
病院を出て家に帰る時もそうでした。

玄関を開けた瞬間、遠くを走る車の音まで聞こえる。
それくらい耳が詰まっていたのです。

だから学校の耳の検査でどうこうできるレベルではありませんでした。
しかし学校の検査では、そんな事情は分かりません。
私の番が来ると先生が耳の中を見ます。
そして、
「ん〜?」
と言いました。

嫌な予感がしました。
先生は耳の中を少し触り、
突然こう言ったのです。 

「なんだこれは‼️」
「取れん‼️」
「こりゃ取れん‼️」
「化石みたいだ‼️」
教室中に聞こえるくらいの大きな声でした。

周りのみんなも聞いていました。
私はただただ恥ずかしかった。
本当に嫌でした。

だから学校で耳の検査がある日は、
「先に耳鼻科へ連れて行って」
と母によくお願いしていました。
今思えば、それくらい嫌な思い出だったのだと思います。

そして、もう一つ忘れられない出来事があります。
小学4年生の頃でした。

ある日、お腹が痛くなり担任の先生に見てもらうことになりました。

その先生は以前、兄の担任だった先生です。
私は先生のことを信頼していました。

だから自分のカサカサになっている体を見せるのが恥ずかしかったけれど、

先生だし。

大人だし。

大丈夫だろう。

そう思っていました。

先生に言われるまま服を少し上げ、お腹を見せました。

その瞬間でした。
先生の表情が変わったのです。

本当に嫌そうな顔でした。

不快そうな顔でした。


まるで見たくないものを見せられたかのように。
そして視線をそらしました。

私はその表情を今でも覚えています。

先生は一言だけ、
「大丈夫」
と言いました。

それだけでした。

何かを診るわけでもなく。

何かを聞くわけでもなく。

ただ「大丈夫」と言って終わりました。

これはほんとにショックでしたね



当時の私はまだ小学生でした。
だから腹が立ったというよりも、
ショックの方が大きかった。

先生でもそう思うんだ。

大人でもそう思うんだ。

そう感じました。

その日から少しずつ、
自分の体は人に見せない方がいいものなんだと思うようになりました。

母が隠していた理由。

兄が悩んでいた理由。

その頃の私はまだ完全には分かっていませんでした。
でも、自分自身も同じように人の目を気にするようになっていたのだと思います。

次回こそ
小学6年生のプール後に隠してやっていた事

そして中学生になってからの雨の日の自転車通学について書きたいと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました🙇

いいなと思ったら応援しよう!