娘に勝ったら、「もうやらん」と言われた。
最近、
娘と「どうぶつしょうぎ」をしている。
これまで、ほとんど娘が勝っている。
正確に言うと、僕が勝たせている。
でも最近、少しだけ迷っている。
これ、いつまで続けたらいいんやろ。
目次
1.4歳と、どうぶつしょうぎ
2.ほとんど娘が勝っている
3.一度、普通に勝ってみた
4.勝つ楽しさも、負ける悔しさも
5.いつまで負ければいいんだろう
1. 4歳と、どうぶつしょうぎ
最近、
我が家に「どうぶつしょうぎ」がやってきた。
簡単に言うと、
小さな子どもでも遊びやすい将棋。
駒の数も少なく、
駒には進める方向も描いてある。
4歳の娘も、
少しずつルールを覚えてきた。
もちろん、
先の先まで読んで、
作戦を立てているわけではない。
「この子はこっちに進める」
「ライオンを取ったら勝ち」
そんなことが、
なんとなく分かってきたくらい。
それでも、
娘はかなり気に入っている。
「お父さん、どうぶつしょうぎやろ!」
と誘ってくる。
僕も嬉しくて、
二人で何度も対局している。
2. ほとんど娘が勝っている
ただ、
我が家のどうぶつしょうぎには、
少しおかしなところがある。
娘が、
めちゃくちゃ強い。
これまで20回くらいやって、
ほとんど娘が勝っている。
もちろん、
天才棋士が誕生したわけではない。
僕が、
負けている。
娘が勝てるように、
わざと取りやすいところへ駒を動かしたり、
「あっ、そこにライオンおった!」
なんて言いながら負ける。
すると娘は、
「やったーー!」
と大喜びする。
その顔を見ると、
僕も嬉しい。
だから、
また負ける。
そしてまた、
娘が喜ぶ。
平和な世界である。
3. 一度、普通に勝ってみた
でも、
ふと思った。
ずっとこれでいいんかな。
そこで先日、
一度だけ、
僕が勝ってみた。
すると、
分かりやすいくらい、
娘の機嫌が悪くなった。
そして、
「もうやらん。」
出ました。
4歳の、
敗北宣言。
さっきまであんなに楽しそうだったのに。
負けた瞬間、
どうぶつしょうぎへの愛が消えた。
その日は、
それで終了。
ところが翌日。
娘が普通に言ってきた。
「お父さん、どうぶつしょうぎやろ。」
やるんかい。
4. 勝つ楽しさも、負ける悔しさも
ここが、
僕には難しい。
まだ4歳。
今は、
「勝った!」
という楽しさをたくさん味わって、
どうぶつしょうぎそのものを好きになれば、
それでいい気もする。
一方で、
勝負には当然、
負けることもある。
これから娘は、
いろんなところで、
自分の思い通りにならない経験をする。
かけっこで負けるかもしれない。
ゲームで負けるかもしれない。
もっと大きくなれば、
勉強やスポーツでも、
誰かと比べられることがあるかもしれない。
そのたびに、
全部が
「もうやらん。」
では困る。
負けて、
悔しくて、
それでもまたやる。
そんな経験も、
どこかでは必要なんだと思う。
でも、
それを今、
家で遊んでいるどうぶつしょうぎで、
わざわざ教える必要があるのか。
そこが、
分からない。
5. いつまで負ければいいんだろう
子育てをしていると、
こういう小さなことで迷う。
勝たせてあげることが、
優しさなのか。
負ける経験をさせることが、
優しさなのか。
たぶん、
どちらか一つではない。
でも、
そのちょうどいいところが、
僕にはまだ分からない。
だから今のところ、
僕は基本的に負ける。
でも、
たまに勝つ。
そして娘が、
「もうやらん。」
と言ったら、
その日は終わる。
翌日、
また
「やろ。」
と言ってきたら、
また盤を並べる。
もしかすると、
それくらいでいいのかもしれない。
勝ったら嬉しい。
負けたら悔しい。
でも、
次の日にはまたやりたくなる。
「負けても、またやりたい。」
いつか娘が自然とそう思えるようになったら、
それが一番いい。
とはいえ、
今日も対局が始まれば、
僕は悩む。
さて。
今日は、勝っていいんやろか。
