「AIで十分」な時代に、わが子に何を教える?長男とChatGPTの「答え合わせ」で気づいた決定的な違い【前編】
夏休みも、残すところあとわずか。
先日、次男(小5)が塾から「プラスα」の国語のプリントをもらってきました。
テーマは、「論理的思考力」
そこで、ちょっと面白い実験をしてみることにしました。
まず、私と長男で問題を解く。
その後に「じゃあ、AIはどう答えるんだろう?」と、ChatGPTにも同じ問題を聞いてみたのです。
いわば、「親子対AI」の答え合わせです。
AIの答えは、やっぱりすごかった
問題文は、こんな内容でした。
日本の自動販売機は、商品を美味しく見せるための透明な樹脂(メタクリル樹脂)製のカバーで覆われています。 ところが、この樹脂が自動販売機にそのまま使われているのは日本だけ。 外国では、ハンマーで打ち壊せば簡単に砕けてしまうため使われていません。
問題は、「この文章から、議論の前提になっていることは何か?」というもの。
私たちが考えた後、ChatGPTに聞いてみると、非常にきれいに情報を整理してくれました。
日本の自販機:商品を美味しく見せるため、透明な樹脂を使っている
その樹脂:ハンマーで叩くと砕けるため、外国では使われていない
結論:外国の自動販売機では、破壊や盗難から守るため「壊れにくいカバー」が前提とされている
書かれている情報を拾い上げ、関係性を整理し、文章の中に直接書かれていない「前提」を論理的に推論する。
無料版のChatGPTでもここまでできることに、正直「すごいな……」と感心しました。
でも、そこで終わらなかった
ところが、私たちは、別の解答も考えていました。
外国では自販機が壊される可能性があるから、丈夫なカバーが必要
一方、日本では商品を美しく見せることを優先して、透明な樹脂を使っている。
だとしたら、ここから一歩進めて、
結論:「日本は、自販機が壊されない安全な社会である。(だからこそ、見せ方にこだわれる。)」
問い・視点:「日本では、機能だけでなく『美しさ』にも価値を置く文化があるのではないか?」
という問いや視点が生まれてきます。
もちろん、この短い文章だけで断定はできません。
しかし大切なのは、「文章に書いてあること」から「書かれていない背景」へと思考を広げてみること。
ここにこそ、AIではまだ導き出すことができない人間らしい思考だと思います。
AIは「答え」を出す。人間は「問い」を増やせる
AIは、膨大な情報を整理して論理的な「答え」を出すのが得意です。
だからこそ、これからの子どもたちに必要なのは、AIより早く計算したり、暗記したり、綺麗な文章を書く力だけではありません。
むしろ重要なのは、「そこから何を考えるか?」という力です。
同じものを見ても、
「別の見方はないかな?」
「もし逆だったら?」
「なぜ、そうなっているんだろう?」
「この先に何が起こるだろう?」
と考える力。 つまり、発想力、創造力、そして「問いを生み出す力」です。
「論理的思考力」の先に、創造力がある
「論理的思考力」というと、正解を導き出す能力だと思いがちです。 もちろんそれも大切ですが、私は今回の問題を通して「論理的思考力の先にこそ、発想力や創造力がある」と実感しました。
事実を整理する
論理的に推論する
「でも、別の可能性はない?」と視点を変える
この「最後の一歩」が、新しい創造につながります。 AIが出した答えを正解として終わらせず、「なるほど。でも、私はこうも考えられる」と言えること。これからの時代、そんな力がますます重要になります。
親として、日常でできる小さな工夫
子どもにこの「思考の広がり」を感じてもらうために、特別な教材は必要ありません。日常の中に「答えが一つではない問い」を増やしていくだけで十分です。
美術館で:「上手だね」で終わらせず、「この絵を描いた人は、何を伝えたかったんだろう?」と聞いてみる。
街歩きで:「どうしてこのお店は、こんな看板にしたんだろう?」と考えてみる。
ニュースを見て:「もし反対の立場だったら、どう思う?」と話してみる。
料理中に:「この材料、別の料理に使うとしたら何ができる?」とアイデアを出す。
絵を描く、文章を書く、写真を撮るといった創作活動も、「上手になるため」だけでなく、「自分にはこう見えた」を表現する練習になります。
実は、この「正解の先を考える力」は、子どもだけでなく私たち大人の働き方やキャリアにも全く同じことが言えるのではないかと思います。
今日はここまで、最後まで読んでくださりありがとうございます。
次回は、後半「大人のセカンドキャリア編」へ続きますので、よかったら次回も読んでくださいね。
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