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【人事20年で断言します】辞めて後悔した人より、辞めずに壊れた人のほうが多かった



はじめに


日曜日の夕方になると、頭の奥がじわりと重くなる。

そんな感覚に、覚えはありませんか。


私は長く人事部にいた人間です。実はこの感覚を、誰よりもよく知っています。

明日から一週間が始まると思うだけで、胃のあたりに小さな低気圧がやってくる。理由を聞かれても、うまく説明できません。


月曜の朝、出社の支度をしながら、なぜか胸がざわつく。電車に揺られながら、理由のはっきりしない動悸を感じる。

そんな経験のある方も、きっと一人や二人ではないはずです。


このnoteは、そんな重さを抱えながら「辞めたい」と検索しては消す。それを繰り返しているあなたのために書きました。

最初にひとつだけ、お伝えしたいことがあります。

あなたが悪いわけではない。


私は人事として20年以上、数えきれないほどの入社・異動・退職に立ち会ってきました。

その中で見えてきたのは、「辞めたい」と思い詰めてしまう人の多くが、誰よりも真面目で、誰よりも周りに気を配れる人だったという事実です。


あなたが今感じている苦しさは、能力不足でも甘えでもありません。

このnoteを読み終えたとき、あなたの中で何かが少しだけ軽くなっていたら嬉しく思います。


自分を責める思考から、少し距離を置けるようになること。「このまま頑張り続ける」以外にも選択肢があると知ること。

それが、持ち帰っていただきたいものです。


「辞めたいのに辞められない」と感じているすべての方に、読んでいただきたい内容です。立場はいろいろあります。

・一人暮らしで、辞めた瞬間に生活が立ち行かなくなる方 ・家族や子どもがいて、簡単には決断できない方 ・親の介護を抱えながら、自分のことは後回しにしてきた方


立場はそれぞれ違っても、根っこにある苦しさは、きっと共通しています。



第1章 あなたが「仕事を辞めたい」と思うのは甘えなのか


「辞めたい」と検索してしまうあなたへ

夜、布団の中でスマートフォンを開き、「仕事 辞めたい」と打ち込んだことがある方は、決して少なくありません。


けれど多くの人が、検索結果をひと通り眺めたあと、そっとアプリを閉じてしまいます。

「こんなことで弱音を吐く自分が情けない」。そう思いながら。


その罪悪感、よくわかります。私自身も、現役時代に何度も同じことをしていました。

解決していない悩みごとほど、頭の中で何度も繰り返し再生されてしまう。そんな性質が、人間にはあります。


やりかけの仕事や、言えなかった一言が、なぜか頭から離れないのと同じです。

「辞めたい」という言葉が何度も浮かんでくるのは、それだけその気持ちが積み重なっているサインです。


意志が弱いからではありません。


真面目な人ほど自分を責める理由

不思議なことに、本当に手を抜いている人ほど「辞めたい」とは悩みません。


悩むのは、責任感が強く、周囲に迷惑をかけたくないと考える人です。

人事として多くの退職面談に立ち会ってきましたが、最後まで「自分が至らないせいだ」と話していたのは、決まって評価の高い、真面目な社員でした。


逆に、明らかに周囲に負担をかけている社員ほど、悪びれもせず堂々としていたものです。

真面目さは美徳です。けれどそれが、「限界まで我慢する理由」にすり替わってしまうことがあります。


あなたではなく環境を疑うという視点

ここで一つ、視点を変えてみませんか。あなたの苦しさの原因は、本当にあなた自身にあるのでしょうか。


私は、苦しさの多くは個人の問題ではなく、職場という環境そのものに組み込まれた構造の問題だと考えています。

それはちょうど、絡まった糸のようなものです。糸が絡まっているとき、糸そのものが悪いわけではありません。


ただ、結び目ができてしまっただけです。

あなたという糸が悪いのではありません。人手不足や評価制度、職場の空気といった、いくつもの結び目が、たまたまあなたのところで絡まっているだけなのかもしれません。


次の章では、その結び目の正体を具体的に見ていきます。



第2章 なぜ今、多くの会社員が限界を迎えているのか


理由① 人手不足なのに仕事だけ増え続ける

経理部で働く40代の女性は、退職者の補充がないまま、一人で三人分の仕事を引き受けていました。


「誰かが辞めるたびに、残った人にしわ寄せがくる」。これは特定の会社だけの話ではありません。

人が減っても仕事は減らない。むしろ増える。

あなたがこなしきれないのは、最初から一人分を超えた仕事量を渡されているからかもしれません。


理由② 頑張っても生活が豊かになりにくい社会

営業部の30代男性は、契約数を伸ばし続けても、基本給はほとんど変わりませんでした。


成果と報酬が結びつかない構造の中では、「報われている」という実感は得にくいものです。

これは個人の頑張りの問題というより、社会全体の問題でもあります。


頑張りが数字に表れないからといって、あなたの頑張り自体が無意味だったわけではありません。


理由③ SNSが「自分だけダメだ」と思わせる

IT部門の20代男性は、休憩中にSNSを開くたびに、友人の転職や起業の報告を目にし、焦りを募らせていました。


SNSに映るのは、誰かの人生の最も輝いている瞬間だけです。

それを自分の日常と比べてしまえば、苦しくなるのは当然のことです。


比べる相手は、他人の輝いて見える一場面ではなく、半年前の自分自身で十分なのです。


理由④ 助け合いより潰し合いが起きやすい職場

製造部の50代女性は、後輩のミスをかばったことをきっかけに、自分自身が上司から責められるようになりました。


余裕のない職場では、人は助け合うより先に、自分を守るために誰かを犠牲にしてしまうことがあります。

これは人間性の問題というより、余裕のなさが生む構造的な歪みです。


誰かを庇おうとしたあなたの優しさは、決して間違ってはいませんでした。


理由⑤ 心より利益が優先される働き方

カスタマーサポート部の30代女性は、理不尽なクレーム対応で心をすり減らしながらも、対応件数という数字だけで評価され続けていました。


人の心は、数字では測れません。

けれど多くの職場では、心の状態よりも数字が優先されてしまいます。

あなたが疲弊しているのは、評価シートには映らない、もうひとつの仕事を抱えているからなのです。


理由⑥ 「我慢が美徳」という古い価値観

総務部の50代男性は、有給休暇が残っているのに、「自分だけ休むのは申し訳ない」という空気に縛られていました。


結局、一度も使わないまま一年を終えました。

我慢することが評価される文化は、今もなお根強く残っています。


休むことに、誰の許可も本来は必要ありません。


理由⑦ 真面目な人ほど壊れやすい仕組み

企画部の40代女性は、頼まれごとを断れない性格から次々と仕事を抱え込みました。


ある朝、体が動かなくなりました。

真面目さや優しさは、本来とても尊いものです。しかし、それを利用する構造の中に置かれてしまうと、最も傷つくのは、最も誠実に働いていた人なのです。


壊れるまで頑張る前に、断ってもいい。

どうか、それを覚えておいてください。



七つの理由をまとめます。

1)人手不足なのに仕事だけ増え続ける
2)頑張っても生活が豊かになりにくい
3)SNSが「自分だけダメだ」と思わせる
4)助け合いより潰し合いが起きやすい
5)心より利益が優先される
6)「我慢が美徳」という古い価値観
7)真面目な人ほど壊れやすい仕組み


これら七つに共通しているのは、どれもあなた一人の力では変えられない、職場や社会の構造そのものだということです。

経理部の女性も、営業部の男性も、企画部の女性も、能力や努力が足りなかったわけではありません。


たまたま、構造の歪みが集まりやすい場所に立っていただけなのです。



第3章 人事として20年、多くの退職者を見て分かったこと


最後まで我慢した人に共通していたこと

最後まで会社にしがみつき、限界を超えてから倒れるように辞めていった人たち。


そこには、ある共通点がありました。

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