読んだ本(2026.7)
『ボタニカル・ライフ』いとうせいこう
「あの本読みました?」でいとうせいこうさんが出てて、ベランダーという言葉はいとうさんが生みの親だったということを知った。
人生や暮らしを変えるかもしれない1冊~いとうせいこう
— BSテレ東【明日は何の日?】BS7ch (@BS7ch_PR) May 27, 2026
今夜10時#あの本読みました?
📖鈴木保奈美が50年前に出会っていたら人生が変わっていたかもしれない1冊
📖『「国境なき医師団」を見に行く』現地取材秘話
📖植物との出会いで生活一変『日日是植物』
鈴木保奈美
🗣諏訪部順一 まつもとせろ里 pic.twitter.com/tHPmxXGfQ8
いとうさんの著書を初めて読んだんだけどおもしろい!文章が小気味良くていっぺんにファンになってしまった。
いとうさんちのベランダは、時に厳しい戦況の中に配属された部隊、時に元気な新入社員に困惑する会社、宇宙からきた生命体たち、ロケット基地、プロ野球選手の采配、子育て、手術室、腐敗していく王政、と実に様々なものに見立てられる。一生懸命世話をしたりしなかったり、兵糧攻めをする秀吉になったかとおもうと、ほとんど恋のように囚われたりもする。しかしそんな人間のことなんかお構いなしに植物は生き、増え、枯れ、そしてまた生える。人間が生まれる前も、もしこの先滅びたとしてもそれは変わらないのだからとても敵わない。果てしない気持ちになる。
『自由というサプリ』いとうせいこう・星野概念
青山ブックセンターで行われた対談が本になったもの。こちらは2冊目だった。何回か開催されていた会らしいんだけどなんか不思議な集会というか、最終的には8時間も書店でやってたらしく、フェスだった。
この中でお悩み相談コーナーがあるんだけど、「人の相談にのってるときって、自分のことを一旦横に置いておいてその人のことを考えることができるからいい」と言っていて確かにそうだよなと納得した。私は人のお悩み相談を読んだり、ポッドキャストで聴くのが好きだ。お悩みを聴きながら共感したり突っ込んだり、相談を受けた人の答えが目からウロコでびっくりしたり、考え方の引き出しが増えて勉強になったりする。みんな何かしら悩みを抱えて生きてるんだな思うと、私もみんなもそれでも毎日生きててエライねと労いたくなる。
『国境なき医師団を見に行く』いとうせいこう
国境なき医師団の活動を取材した手記。いとうさんがこういうこともしていたとは知らなかった。私にとって国境なき医師団といえば、紛争国や天災にあった地域に駆けつけてテントを広げ命を救い続ける危険なミッションというイメージしかなかったが、実際はそれだけではなかった。貧困に苦しむ国や性暴力が頻発する地域にも入って、サポートや心のケアや性教育を行っている。なぜ貧困や性暴力の負のスパイラルが続いているのか、その国の歴史的背景についてもこの本で知ることができた。難民の方に対しても「たまたま彼らだった私」という観念があるから、上から下への施しではなく水平的な心の寄せ方になっていること。そんな同じ人間として当たり前の感情がいとうさんの取材を通して温められた。保護されてベッドで身を寄せて寝ている親子の髪に、窓から差す木漏れ日が揺れる時、どうか安全で穏やかであってほしいと願う。彼女らは私かもしれないのだ。

『マ・エノメーリ』藤井隆
みんな大好きタカスィの初エッセイ。藤井隆さんといえば弾けるパッション!とめちゃくちゃ謙虚なお人柄で知られている。以前何かのインタビューでも「自分はほんとに恵まれていて」とか「ありがたいことに」「おかげさまで」という言葉をよく使っていらっしゃった。「迷ったらなるべく平等で清潔で楽しそうな方を選ぶ」そうで、「清潔」というのはきっと自分も他人も大事にするとか、丁寧に扱うというニュアンスが含まれていそうな気がする。文章も終始丁寧な言葉で綴られている。だからなのか苦手なホラー映画の話が余計におもしろく感じられて、本人は必死なのに笑ってしまった。
『面白すぎて時間を忘れる雑草の不思議』稲垣栄洋
この本を読んでからは「踏まれても負けない!雑草魂!」という言葉が今までとは違って聞こえる。今この世にある雑草は進化に進化を重ねて生き残ったエリート集団だった。人間に踏まれると繁殖するものは踏まれやすい場所に、人間に刈られると繁殖するものは刈られやすい場所にわざわざ生える。いかにコストをかけずに子孫を残すか、どこに投資するか、それぞれの生存戦略がしたたかでおもしろい!図鑑のようにイラストもついてるけど、スマホで画像を見ながら読むのも楽しかった。
