空手12 裸眼の力をなめるなよ
視力がとても悪い。
ド近眼で、もれなく乱視のおまけ付きだ。
日常生活では常に眼鏡をかけている。
しかし、ここにもう一つの問題がある。
重度の「金属アレルギー」だ。
少しでも汗をかくと、眼鏡の「つる」と肌が触れるもみあげ付近がすぐに荒れてしまう。
そのため、つるをシリコンで覆うか、耐熱などの対策眼鏡が手放せない。
(脱線するがJINSのサウナ眼鏡おすすめ)
稽古中、基本や型は眼鏡のままで問題ない。
しかし組手が始まると、そうはいかない。
眼鏡を外し、完全な裸眼になる。
世界は一変する。
相手の顔はぼんやりとしか見えない。
距離感もイマイチ掴めない。
「コンタクトにすればいいのに」と思われるかもしれない。
だが、体質的な諸事情により、
コンタクトをつけると短時間で猛烈な吐き気に襲われる。
デメリットしかない制約と誓約だ。
そのため、選択肢から除外している。
レーシックなどの先進治療も視野には入れているが、
今すぐ決断できるものでもない。
道場の黒帯の先輩に、
普段は眼鏡なのに組手は裸眼で行う人がいると気づいた。
チャンスだと思い、さっそく疑問をぶつけてみた。
僕「裸眼だと、相手の攻撃や距離感って見えなくないですか?」
先「見えないね(あっさり)」
僕「そういう時、どうするんですか?」
先「んー、感覚かな。あるいは、攻撃が来た直前で反応するとか」
僕「前蹴りとか牽制とか、打ちにくくないですか?」
先「慣れれば割といけるよ。ただ、最初のうちはカス当たりして、足先を怪我するのが怖かったかな」
なるほど。
結論、「慣れろ」ということらしい。
気になってネットで調べてみると、
意外にも「組手は裸眼派」の武道家は結構いるようだ。
何よりお金がかからないし、準備も楽。
裸眼でいけるなら、それに越したことはない。
心強い先達がたくさんいることも分かった。
このまましばらく、僕は「見えない世界」を突き抜けてみようと思う。
