薩摩街道8 佐敷太郎峠→陳町宿
2024年1月に長崎街道を歩き終えてから1年が経ち、何故か身体が九州を求め始めました。今回は長崎街道との追分、福岡県筑紫野市の山家宿から鹿児島県鹿児島市の鹿児島宿まで、薩摩街道の約80里320kmを歩きます。
2025.03.08
1.佐敷太郎峠








昨日歩いた地点まで、肥薩おれんじ鉄道の鉄馬車(鉄道)で移動します。







佐敷太郎峠の旧道は、何処にあるのかわからないので、その次に古い国道3号が開通する前の幹線道路を歩く事にします。






芦北田浦線。
送電線の工事用の標柱と道だと思われます。歩いていくと、鉄塔に辿り着くのでしょう。

天草の島々が目の前に見えます。


旧佐敷隧道。
国の有形登録文化財、全長約433m、約幅員5m。
口コミを見ると心霊スポットについてのコメントがチラホラ。
車かバイクで来た人のコメントなので、歩く人の恐怖はわからないでしょうね。

怖くて撮影しませんでしたが、ここに来る手前1kmくらいの地点にあったガードレールに、"今日はやめとけ"と大きく落書きがされてました。
トンネンの入口でモヤモヤみましたが、落書きは見なかった事にして前に進みます。


上の画像では出口の明かりが見えていますか、50m位を過ぎたあたりから、視界は暗闇になります。
霊感は弱いですが、スマートフォンの電源をつける勇気も、ふり返る勇気も湧いてきません。








3つある峠のうち、ふたつ目の佐敷太郎峠を越えました。
街をみるとホッとします。
小さな峠とはいえ、獣の世界にお邪魔していたので、人間は街をみると、人間の群れの中に帰った気分になるのか、安心します。
2.佐敷宿

馬頭観世音は、街道沿いでよく目にする事ができ、馬の供養や旅の道中を守る観音様として信仰されています。
鯖大師は、はじめて見ました。
諸説ありますが、港が近いので漁業の安全と繁盛を願っていると思われます。
















薩摩街道交流館に、佐敷川が氾濫した水害の写真が貼られています。
背丈ほどまで水が来たそうです。

佐敷の町並みの特徴は、のこぎり型家並み。
のこぎり型家並みとは、街道沿いの家々が斜めに建てられ、のこぎりの歯のようになっている区割りです。
戦の時に建物の影に隠れて不意打ちをするための仕掛けです。


のこぎり型家並みは、長崎街道を歩いた際に目にしました。
日の出前に歩き薄暗かったのですが、道がジグザグと斜めになっているのが、一目でわかりました。

佐賀県 佐賀市

佐賀県 佐賀市

長崎街道説明看板
のこぎり型家並みが残る、長崎街道を歩いた時の記録はこちら↓



ふり返ると、のこぎり型家並みの影響で、道が斜めになっています。


上の画像の道を直進すると人吉街道、薩摩街道は右折します。


3.湯裏





只今の時刻は12:30。
この先食事にありつけない気がするので、本日の昼食はたこ焼きにします。











星野富弘美術館。
群馬県みどり市にあり、絵を見るために泊まりがけで行った事があります。
なぜ、熊本県宇城市芦北町にあるのか?
1994年、当時の熊本県知事夫人が、障害をもつお嬢さんと群馬県の星野富弘美術館に行き感銘を受け、熊本県立美術館での企画展開催を実現したのがきっかけです。
残念ながら本日は休館日でした。

4.津奈木太郎峠



肥薩おれんじ鉄道が複線になっています。
この先の峠を越える為、駅間距離が長いからかもしれません。




旧津奈木隧道。
国の有形登録文化財、全長約212m、約幅員5m。
先程の旧佐敷隧道の半分の長さ、暗闇時間が短そうなので少し安心です。



短くても怖かったです。





今日歩いた峠道は、ほとんどが旧薩摩街道ではなく、明治以降の道でした。
朽ちて地面に落ちていた薩摩街道の看板を発見。ピンクテープを目印に進みます。

ようやく旧街道を歩けました。
これで三つ目の峠、津奈木太郎峠を越えました。










上の画像が、寺前眼鏡橋。
普通に通ったら絶対気が付きません。

薩摩街道では一里塚ではなく、熊本城からの距離に応じた数字の目安として、里木が設置されています。
達成感が感じやすいので、とても良いと思います。


5.津奈木

亀萬酒造。
日本最南端に位置する、日本酒製造を天然醸造で行う蔵元。

同一デザインの建売住宅。
薩摩街道を歩き3度目、寸分狂わず同じデザインの建売住宅は、なかなかお目にかかることができません。
薩摩街道で目にした2つの事例を紹介します。

薩摩街道 同一デザインの建売住宅

薩摩街道 同一デザインの建売住宅



重盤岩(ちょうばんがん)。
頂上に日章旗が立てられている、大きな岩山。
この山一帯が津奈木城跡で、室町時代末には、加藤清正が見張り所として利用していたと言われています。










Dairyサワー。
宮崎県都城市の、南日本酪農協同が製造販売する、九州ご当地ドリンク。




豚足。
豚足の幟とはなんだろう。
撮影してませんが、どこかのスーパー駐車場にあった焼き鳥屋で豚足を売ってました。












6.陳町宿

ジビエの店かと思ったら、ちゃんぽんと唐揚げが人気の店でした。

新水俣の斬新なデザイン。
宇宙戦艦ヤマトの戦艦アンドロメダを思い出しました。
デザインコンセプトは、八代海のさざなみがきらめく様子らしいです。









陣町宿は、道を間違えたのかと思ってしまう位、薩摩街道の説明看板などが全く見当たりません。
上の画像の水俣陣内郵便局の場所には、熊本藩の代官所があったそうです。







店に入りカウンターに座ると、隣の75歳の爺さんが、ひっきりなしに話しかけてきます。
どこからきたのかとか聞かれて、話の流れで、お父さんはどこに住んでいますか?と聞いたら、車に住んで生活している、との事。
娘が27歳で結婚して奥様とは離婚したので、家に住まなくても生きていけると、さらっと語ります。
警備員の仕事で日当が11,000円、十分に生活できるらしく、自動車で世を明かすスポットや、日帰り温泉のおすすめスポットを教えてもらえました。
最初はびっくりしましたが、こういった生き方もあるんだなぁと感心してました。

メニューに豚足があります。
今日の道中、豚足を打っている焼き鳥屋台や、豚足の幟を目にしました。
注文しないわけにはいきません。

揚げ豚足が出てきました。
店員さんに聞いたら、この食べ方が熊本のスタンダードの様です。
この食べ方だと、豚足が苦手の人もいけそうです。
お父さんが帰ったので、私も帰ります。

ホテルのエレベーターが、昭和でした。
それでは洗濯して寝ます。
