秩父往還 復路1 秩父→長瀞
熊谷から秩父に向かう秩父往還、2年前の同じ時期に夫婦で歩きました。今回復路で歩く目的は2つ。
1つ目は、前回の道中に水田で発見した兜エビを再び見ること。
2つ目は、3週間後に歩き始める、街道史上最長かつ過酷な、奥州街道白河→三厩百五十二里608kmの、暑熱順化のトレーニング。
日本一暑い熊谷が、ゴールで私たちを待っている事でしょう。
2025.06.22
1.スタート地点まで

時刻04:46 気温25℃




西武鉄道の黄色い車両を見ると、不思議とホッとします。
ずっと残っていて欲しいカラーリングですね。

飯能駅の柱には、ふんだんに木が使われています。
この付近の木材は西川材と呼ばれ、江戸時代には舟運で江戸まで運ばれていました。

西武鉄道は、池袋から吾野までが池袋線、吾野から先の秩父までが秩父線と名称が変わり、吾野から先は殆どがトンネルです。
秩父から軽井沢まで直線距離で100km弱。西武グループが軽井沢のリゾート開発の一環で、
「軽井沢までトンネルで結ぼうとしたが、岩盤が硬くて断念した」
という噂話を聞いたことがありますが、真実はわかりません。

横瀬駅に、白いシートに覆われた列車が停車しています。

白いシートに覆われていた車両は、上の画像の、昔のレッドアロー号の車両の様です。
色が劣化しない様に、保存しているのかもしれません。
この車両、昨年夏に灼熱の北陸道を歩いていた際に、富山市内で遭遇しました。

富山地方鉄道
踏切を、ヌーっと横切った時は、何でここに昔のレッドアロー号が走っているんだと、熱くて頭がおかしくなったのかと思いました。

富山地方鉄道
踏切を渡る時に、奥の方に見えた車庫には、懐かしそうな車両がたくさん停まっています。楽しそうですね。
北陸道富山市内を歩いた時の記録はこちら↓

西武秩父駅。
以前は縁日みたいな商店街があり、ほのぼのしていたのですが、今は温浴施設に変わってました。

武甲山。
セメントの採掘のために削られてしまった山。いつみても可哀想に思えてしまいますが、緑を再生する運動をされているので、数100年後には戻るかもしれません。
今年の5月には、秩父で全国植樹祭がありました。天皇陛下が自ら鍬を持ち植樹をする、「お手植え」が最大の見せ場。
2014年に仕事で新潟の植樹祭に立ち会いましたが、陛下が帰られるまでの緊張感は、なかなかの経験でした。





団子坂。
日本三大曳山祭は、京都・祇園祭、岐阜・高山祭、そして埼玉・秩父夜祭。
その秩父夜祭のクライマックスの舞台が団子坂、六基の笠鉾屋台がこの坂を昇り、市役所の前に集結します。
ずいぶん前に見にきましたが、提灯から漏れてくる蝋燭一本一本が、ゆらゆらと提灯を照らす幻想的な灯火が、今も記憶に深く残っています。

団子坂踏切。
以前秩父夜祭に来た際に、帰りの秩父鉄道の時刻表を見ていたら、祭りの時間帯が一部区間から運休になっていました。
秩父鉄道では、秩父夜祭で団子坂を六基の笠鉾屋台が通過する際に、架線を外して電車を停めるのです。
上の画像の、鉄門の様な架線の支柱が、祭り用に特殊に作られています。
素晴らしいですね。
2.秩父中町通り

時刻08:33 気温26℃
気温が上がらない事を祈りながらスタート。

古民家学習塾の松本教室。
厳しい指導があるのでしょうか?




矢尾百貨店。
秩父発祥の現役ご当地百貨店。
フロアマップを見ると、1階から5階まで、100均や家電量販店などが入っているわけでもなく、秩父の底力を感じさせる百貨店です。
埼玉県内には他にも、川越の丸広・熊谷の八木橋と、ご当地百貨店が現役で営業をしています。

埼玉県川越市

埼玉県熊谷市

埼玉県熊谷市
上の画像の八木橋は、何と店の中に中山道が通っています。
今回の道中では、最終日に通る予定です。











ちょうどこの付近が町の中心部。
埼玉県の金融機関が5店、県外などの金融機関が3店、点々と軒を連ねていました。
人口5万人の市に、これだけ揃っているという事は、かつては相当な賑わいだったと思われます。
3.秩父神社






おみくじを取り外しています。
きつく縛ってあるので、結構な重労働だと思います。
外している横で、おみくじを縛っているご婦人が二人いて、吹き出しそうになりました。





お元気三猿。
よく見・よく聞いて・よく話そう。
見ざる・言わざる・聞かざる、とは真逆の発想、現代風ですね。





拝殿・社殿の、東西南北に豪華絢爛な木彫りの細工が施してあります。




秩父神社、何度来ても良い所ですね。



たから湯。
前回歩いた時に入った銭湯、いつまでも残っていて欲しいです。







クロメンガタスズメ。
大型の蛾が歩道のど真ん中に横たわっており、このままでは踏まれてしまいそうなので爪先で突くと、キュンと鳴き声をあげて飛んで行きました。
生まれて初めて聞いた蛾の鳴き声です。
4.大野原

右 皆野 熊谷道








秩父の市街地からはずれ、静かな街並みに変化してきました。















こまり門。
開門すると近所に異変が起きるらしく、閉ざされています。石積みが立派で使わないのが勿体無いくらいですね。



秩父が大きく発展した歴史は、江戸から明治にかけ、養蚕・絹織物で大きく発展し、その後セメント産業・鉱業と、産業が途切れる事なく続いたから。
その養蚕業の名残り、桑畑が畑の真ん中にありました。まだ需要があるのですね。





春に街道を歩くと、眩い新緑と一斉に咲き出す花に心を奪われます。
春が過ぎると、実りの時期に向けての準備の段階、様々な植物が成長していきます。

水田を覗くと、オタマジャクシやカエルが一斉に動き出し、飽きる事がありません。

画像中央の家の屋根の上に小さな屋根が2つ乗っています。
越屋根と呼ばれ養蚕農家の家の特徴で、2階で蚕を飼う際の換気用に使っていました。




いつの間にか、大きかった武甲山が小さくなってました。




5.黒谷







この付近では、上の画像の様な古い地名の案内柱が、いくつか設置されていました。


和同開珎所縁の神社。
金運のスーパーパワースポット。
聖地巡礼の神社の様な雰囲気があり、沢山の人が参拝に来ていました。

御神宝はムカデ。
足がたくさんあるので、お金に困らないそうです。


拝殿の横に和同開珎のレプリカが置かれています。
和同開珎は、日本で初めて鋳造・発行されたと推定される銭貨で、その原料の銅がこの地で採掘されたので、和同開珎所縁の地となっています。

ちょうど蒸気機関車とすれ違うタイミングでしたので、待ち伏せして撮影。
よく石炭で動いているなぁと、見るたびに関心します。


6.皆野

時刻12:28気温32℃
暑いです…





あまりに暑いので、皆野駅で身体を覚まします。







7.長瀞

埼玉の母なる大河、荒川を渡り、長瀞に入りました。


13:30過ぎに着きましたが、行列ができており、並んでから食べるまで30分くらいかかりました。

有名なかき氷の店。
ここを目指してくる人がいる位の有名な店。農家の様な敷地内に人が溢れかえっていて、異様な雰囲気です。


秩父鉄道の駅はどの駅も、御伽噺に出てきそうな佇まいで、どこを切り取っても絵になります。








静かな岩畳の道を少し歩くと、突然大勢の人々がいて驚きました。
長瀞駅の近くまで辿り着きました。


時刻15:17気温35℃
本日はここまで。
暑さに身体が慣れていなく、これ以上頑張るのはやめました。

秩父鉄道で熊谷駅着くと、運転を終えた蒸気機関車が、電気機関車に牽引されて車庫に向かって行きました。
どこで方向転換するのか気になります。
時刻17:00気温36℃
熊谷駅に降りた瞬間、口の中にむっとした空気が入って来ます。
夕方なのに本当に暑いですね。
暑熱順化トレーニング。
次回は一週間後に、「日本一暑い熊谷」に向け、行けるとこまで歩きます。
