お宝大発見
昼下がり、
ジムで広背筋を鍛えていたら、
古い友人から連絡が届いた。
「粗大ゴミを出すから手伝いに来てくれないかな」
間髪いれずに、すぐやる課の私は、
「すぐいくよくるよ」
と、笑顔で返答。
約1時間後、大塚の友人宅に到着。
粗大ゴミは昭和生まれの
三人がけソファだが、
さすがに古いだけあって、
大きいしずしりと重たい。
女手ひとつではさすがに無理だ。
とはいえ、ふたりで運べば、
わずか五分でことは終わる。
ご褒美にむいた冷たいメロンを
いただいた。
うまいのなんの。
その後、友人の母である、
恩人の遺品をザックザックと、
ふたりでなにを探すともなく、
手にとっては置きを繰り返す。
私はつぶやいた。
「すげーなー、お宝だらけだ」
価値は詳しくわからないが、
さすがに社会的地位の高い
恩人の残した品々だ。
「これ、駅前の質屋にもっていったら
けっこうな額になるかもね」
冗談混じりで友人に言うと、
「そうなの? 試しにいくつか持っていってくれる」
駅前の質屋は最近、あちこちに
チェーン店を広げている
名のある近代型質屋だ。
恥ずかしいから行けないという
友人にかわって、わたしは
大きな袋を提げて、
予約した時刻に訪店した。
結果、エルメスのスカーフに、
一万円の値がつき、
テレホンカード等々で合計13000円。
ホクホクとした心で友人宅に戻る。
戻ると玄関に2袋分の本ともに、
友人がニヤニヤ立っていた。
「あのさ、これブックオフに持ってってくれない?」
全部で30冊程度だろうか。
でも、両手にずっしりと重い。
そこで、2人で近くの黄色い看板へ。
15分後、アナウンスに呼ばれると、
なんと3000円の値がついた。
意外と高く売れるもんだな。
恩人の部屋には、使わなくなった
遺品が盛りだくさんだ。
帰りに、恩人が愛用していた
田崎の金の置き時計をもらい、
ようやく家路に着く。
