🦠【名言の裏側×心のウイルス 80】~「あなたは5年後も今日と同じ人間だ。ただし、出会った人と読んだ本を除いて。」~チャーリー・ジョーンズ~―あなたの未来は、“今いる空気”の延長線上にある―
第1章 「本を読めば変われる」と思っていた頃
■自分を変えたかった時期があった
ある時期、私は本当に、人と比較してばかりいました。他の人は普通に話しているのに、自分はうまくコミュニケーションが取れない。輪の中に自然に入っていけない。友達も少ない。なんとなく、人との距離感がおかしい。今振り返ると、完全に「比較ウイルス」に侵されていたんでしょうね。
周りと比較して、「なんで自分はこうなんだろう」と考えてばかりいた。でも、その一方で、「このままでは嫌だ」「自分を変えたい」「未来を変えたい」という思いも強くあったんです。
だから私は、本を読み始めました。
■片っ端から本を読んでいた
とにかく、気になる本を片っ端から読んでいったんです。コミュニケーションの本。会話術の本。人に好かれる方法。営業術。心理テクニック。いわゆる、「人とうまくやる方法」みたいな本ですね。
もちろん、その中には重要なことが書かれている本もありました。でも当時の私には、それを理解できるだけの経験値もなければ、本質を受け取れるだけの状態にもなっていなかったんでしょうね。
だから、本当に大事なことが書かれている本ほど、途中で眠くなってしまう。一方で、テクニック本を読んでも、「いや、本当にこんなんで変われるのかな」「こんなの自分には無理だろ」と、どこか疑いながら読んでいる。
今思えば、完全に“苦しみながら情報を探している状態”だったんですよね。
■変えたかったのは、「人生」だった
でも、今振り返ると、私は別に「会話が上手くなりたかった」だけではなかったんです。本当は、「人生を変えたかった」んですよね。
人とうまく話せない。比較してしまう。自信が持てない。そういう苦しさから抜け出したかった。そのために、本を読み、知識を集め、必死に「変われる方法」を探していた。
つまり私は、「知識」を探していたようで、本当は「自分を変えられる何か」を探していたんだと思うんです。
■そこで出会ったのが、心理学だった
そんな中で、最終的に出会ったのが、心理学の本でした。
そこに書かれていたのは、単なる会話テクニックではなかった。「なぜ人はそう考えるのか」「なぜ人は苦しくなるのか」「なぜ同じことで止まり続けるのか」まるで、自分の頭の中を、そのまま言い当てられているような感覚だったんです。
「ああ、自分は技術の問題じゃなかったんだ。」
「人間そのものを理解しないとダメなんだ。」
そう思ったんですよね。
もちろん、その本についてはいずれ改めて紹介したいと思っています。でも少なくとも、あの時初めて、「人間理解」という方向へ、自分の人生の軸が向き始めた。そして、それが今につながっているんです。
第2章 チャーリー・ジョーンズは、なぜこの言葉に至ったのか?
■「人生を変えたい」という時代の中で
チャーリー・“トレメンダス”・ジョーンズが、この言葉を残したのは1968年でした。
「あなたは5年後も今日と同じ人間だ。ただし、出会った人と読んだ本を除いて。」
今ではSNSでもよく見かける有名な言葉ですが、当時のアメリカは、まだ自己啓発という考え方そのものが、今ほど一般化していなかった時代です。戦後の高度成長の中で、「人生を変えたい」「もっと成功したい」「今の自分を超えたい」そう考える人たちが増え始めていた時代でもありました。
そんな中で、ジョーンズ自身も、決して順風満帆な人生を歩いてきたわけではなかったんです。
■彼自身も、「変わりたい側」の人間だった
チャーリー・ジョーンズは、もともとセールスマンでした。最初から成功者だったわけではない。むしろ、人前で話すことや、人に影響を与えることを模索しながら、少しずつ自分の道を見つけていった人物なんです。そして彼自身、「なぜ人は変わろうとしても、また元へ戻ってしまうのか」ということを、ずっと考えていたんだと思います。
変わろうと思う。頑張ろうと思う。本を読む。セミナーへ行く。でも、しばらくするとまた元へ戻る。結局、人は“今いる空気”へ引き戻されてしまう。その現実を、彼自身も何度も見てきたんでしょうね。
■彼を変えたのは、「出会い」と「本」だった
そんな中で、ジョーンズはあることに気づき始めます。人生が変わっていく人には、共通点がある。それは、「触れている情報」が変わっているということだったんです。
どんな人と付き合っているのか。どんな話を聞いているのか。どんな本を読んでいるのか。どんな価値観に触れているのか。逆に、いつまでも変われない人は、毎日同じ空気の中で、同じ会話をし、同じ価値観の中で生き続けている。
つまり、人間は、「意志」だけで変わるわけではない。毎日触れている人や情報によって、少しずつ人格そのものが作られていく。ジョーンズは、そのことを自分自身の人生の中で痛感していったんでしょうね。
■だから彼は、「読書」を重視した
ジョーンズは後に、「リーダーは読書家である」という言葉を繰り返し語るようになります。なぜそこまで読書を重視したのか。それは、本というものが、「今いる環境の外側の情報」を与えてくれるからなんです。
もし今、自分の周囲が否定的な空気ばかりだったとしても、本を開けば、まったく違う価値観に出会える。まったく違う人生観に触れられる。まったく違う世界の人間と、時代を超えて出会うことができる。
つまり本とは、単なる知識ではなく、“自分の環境を超える入り口”だったんです。
だからチャーリー・ジョーンズは、「出会った人」と「読んだ本」を、人生を変える二大要素として語ったんでしょうね。結局、人間は、自分が毎日触れている情報の延長線上にしか、未来を作れないからです。
■第3章 人は、「触れ続けたもの」によって作られていく
■結局、昔の私は「空気」を変えようとしていた
ここまで見てくると、昔の私がやっていたことって、単に「本を読んでいた」という話ではなかったんです。私は、本を通して、“自分が浴びている空気”を変えようとしていたんだと思うんです。
当時の私は、比較ばかりしていました。人とうまく話せない。自信が持てない。周りを見れば、自然に会話している人たちがいる。なのに自分だけ、何かがおかしい気がする。
だから、「変わりたい」と思った。でも、周りの空気は変わらない。毎日同じ会話。毎日同じ価値観。毎日同じ反応。その中にいると、結局また、「自分なんて」という感覚へ戻っていってしまう。
だから私は、本を読み始めたんです。つまり本を読むという行為は、単に知識を増やすことではなく、“今いる環境の外側の空気”へ触れようとしていたということなんです。
■人間は、「浴びた情報」によって未来を作っていく
チャーリー・ジョーンズは、「出会った人」と「読んだ本」が人を変えると言いました。これは逆に言えば、人間は、毎日触れている情報によって、少しずつ人格そのものが作られていくということなんです。
どんな人と話しているのか。どんな言葉を聞いているのか。どんな価値観を浴びているのか。どんな空気の中で生きているのか。それを、人は毎日、無意識に取り込んでいる。
そして怖いのは、その情報って、すぐには人生を変えないんです。少しずつなんです。毎日少しずつ、考え方が変わる。毎日少しずつ、感じ方が変わる。毎日少しずつ、「できる」「できない」の基準が変わっていく。だから気づかない。でも、その積み重ねが5年経ち、10年経った時、人間そのものを変えてしまう。
だからジョーンズは、「5年後」という言葉を使ったんでしょうね。
■人は、「意志」だけでは変われない
ここって、すごく重要だと思うんです。多くの人は、「もっと頑張ろう」「もっと意志を強く持とう」と考える。でも実際には、人間はそんなに単純ではない。
毎日否定的な空気を浴び続ければ、無意識はそちらへ適応していく。逆に、挑戦することが自然な環境にいれば、「やってみよう」という感覚が当たり前になっていく。つまり人は、“環境”や“情報”の影響を受けながら、生きているわけです。
だから本当に重要なのは、「どれだけ強い意志を持てるか」だけではなく、「自分は今、どんな情報を浴びているのか」を見ることなんですよね。
■あなたは、毎日どんな情報を浴びていますか
今、あなたが毎日見ているもの。毎日聞いている言葉。毎日会っている人。毎日触れている空気。それらは、5年後のあなたを、どんな方向へ連れて行こうとしているでしょうか。
結局、人間は、自分が毎日触れている情報以上の人間にはなれないんです。
第4章 未来は、「何を選ぶか」で変わっていく
■結局、人生は「情報の選択」なのかもしれない
ここまで見てきて、改めて感じるんです。人生って、結局は「何を選ぶか」なんですよね。どんな人と時間を過ごすのか。どんな言葉に触れるのか。どんな本を読むのか。どんな情報を毎日浴びるのか。私たちは、日々それらを無意識に取り込みながら生きている。
そして怖いのは、その積み重ねって、すぐには見えないことなんです。でも、5年後、10年後になった時、「あの時、何を見ていたのか」「誰といたのか」「どんな空気を浴びていたのか」が、そのまま人生として現れてくる。
だからチャーリー・ジョーンズは、「出会った人」と「読んだ本」を語ったんでしょう。
■もし未来を変えたいなら
もし今、「このままでは嫌だ」と感じているなら?もし、「変わりたい」「もっと違う人生を生きたい」と思っているなら?最初に見るべきなのは、“自分の意志の弱さ”ではないのかもしれません。むしろ、「自分は毎日、何を浴びているのか?」そこを見ることの方が、ずっと重要なんだと思うんです。
否定ばかりの空気を浴び続けていないか?諦めが当たり前になった環境に慣れてしまっていないか?「どうせ無理」が普通になっていないか?逆に、自分を成長させる情報に触れているか?挑戦する人たちの空気を浴びているか?自分の可能性を思い出せるような言葉に触れているか?
未来って、突然変わるものではなく、毎日の情報の積み重ねの先に作られていくんです。
■だから私は、「人生の主導権」を取り戻す研究をしている
私は今、「人生の主導権を取り戻す研究所」という形で、こういう“無意識の反応”や“情報の影響”を、一緒に見ていく場所を作ろうとしています。
なぜ人は止まってしまうのか?なぜ同じ場所へ戻ってしまうのか?なぜ頭ではわかっているのに変われないのか?その背景には、今回見てきたような、「毎日浴びている空気」や「毎日触れている情報」が大きく関わっていることがある。
だから私は、「もっと頑張れ」という話ではなく、「人はどんな情報によって作られていくのか?」その構造を、一緒に見ていきたいんですよね。
■最後に一つだけ
今、あなたが毎日読んでいるもの。毎日会っている人。毎日浴びている空気。それは、5年後、どんなあなたを作ろうとしているでしょうか?そしてその未来は、本当にあなた自身が望んでいる未来につながっているでしょうか?
