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#43 善福寺川上流地下調節池と外環道ー「水害」、合流式下水道、地下水

 今メディア等で頻繁に取り上げられている杉並区の問題には、先日行われた杉並区長選挙でも争点になっていた善福寺川上流地下調節池があります。実は、この善福寺川上流地下調節池事業は、東京外かく環状道路(以下、外環道)の問題と切り離すことのできない要素を有しています。外環道のシールドトンネル工事は、現在、杉並区の善福寺公園のそばを通り、女子大通りに向かって掘進中ですが、この外環道の工事とどのように関係しているのか、取材しました。

1 「善福寺川上流地下調節池」、「池」という名の地下トンネル

 「善福寺川上流地下調節池」は、実は、東京外環道とも深く関係しています。まず、善福寺川上流地下調節池の概要を見てみましょう。以下の写真の黄色い部分が、善福寺川上流地下調節池になります。

東京都建設局、「善福寺川上流地下調節池事業について~水害から命と暮らしを守る調節池~」2025年7月作成、2026年3月最終更新、p.4.

 「善福寺川上流地下調節池」は、東京都の資料によると、「都立善福寺川緑地から区立関根文化公園を結ぶトンネル式地下調節池で、3地点(都立善福寺川緑地、区立関根文化公園、原寺分橋付近)で豪雨時に増水する川の水を取り込む、30万㎥の取水施設です(東京都第三建設事務所『善福寺川上流地下調節池工事』に関する説明会 令和8年4月17日(金)杉並区立西田小学校、令和8年4月18日(土)善福寺川取水施設、令和8年(2026年)4月作成)。

東京都建設局「善福寺川上流地下調節池に関する説明会 日時・場所:令和7年2月20日(木)(西荻地域区民センター、令和7年2月21日(金)杉並区立松渓中学校、令和7年2月22日(土)杉並区立桃井第一小学校)、p.16」

 上掲の図が示すように、「善福寺川上流地下調節池」は、私たちが想定するような「池」ではなく、「池」という名の「シールドトンネル」と3つの地点、つまり、①都立善福寺川緑地、②区立関根文化公園、③原寺分橋付近それぞれに建設される取水施設からなります。この東京都の大規模公共事業の面積は約60,100㎥、事業期間は2043年までとなっており、工事が約17年も続くこと、都民・国民の税金が1500憶円以上使われ、東京都には国から交付金が入ることも指摘しなければなりません。

 そもそも、何のためにこれほどの大規模な公共事業が計画されたのでしょうか? 

東京都では、洪水による水害から都民の命と暮らしを守るとともに、うるおいと安らぎのある水辺を創出するため、中小河川の整備を進めています。
善福寺川では、1時間あたり75ミリの降雨に対応するため、都立善福寺川緑地から杉並区立関根文化公園を結ぶ地下トンネル式調節池の整備を計画しています。

東京都建設局「善福寺川上流地下調節池事業の整備について」更新日:2026年4月24日 

 上述の東京都建設局HPでは、洪水による水害に対応するためにこの事業が計画されたことが明記されています。しかし、2005年の大規模水害以降、善福寺川では大きな水害が起こっていないという事実が、何度も指摘されてきました。先日、6月3日、台風により大雨が降り、水位が上がった善福寺川の映像がテレビ等で流れていましたが、善福寺川上流の水位は原寺分橋と原橋で観測されていた映像が使用されていたと思われます(東京都水防災総合情報システム)。なぜ、原寺分橋と原橋に観測所が設けられているのでしょうか? 

東京都水防災総合情報システム(建設局河川部)提供「原橋」(2026/07/07 07:28時点)(https://www.kasen-suibo.metro.tokyo.lg.jp/s/other/tsim0403g_224001.html?lat=35.708133333333336&lng=139.59883611111113)

2 水位がなぜ原寺分橋と原橋で上がるのか?

 答えは、原寺分橋と原橋に、武蔵野市の下水道が放流される下水道捌け口が設けられており、雨天時に放流されているからです。原寺分橋に面して杉並区立荻窪中学校がありますが、この橋の上には隣接する井荻小学校の児童が調べて制作した横断幕が貼られていました。この横断幕には、『この川は「善福寺川」です きれいに見えて、実は汚いんだよ 雨が降ると、下水が流れるから』と書かれています。

執筆者撮影 [撮影日2026年6月2日]

どうして?

 その理由は、合流式下水道
 下水道には、合流式下水道と分流式下水道の2通りあります。下記の図には、合流式下水道と分流式下水道の違いについて描かれています。

武蔵野市「合流式下水道改善事業について」『合流式下水道とは?』更新日:2018年3月22日

 分流式下水道では雨水と汚水が別の管で流れるのに対し、合流式下水道では雨水と汚水を同じ管で流すため、未処理の汚水がそのまま共用水域(一級河川である善福寺川)に流れ出ています。ただ、いつも汚水が善福寺川に流れ出ているのか、というと、そうではありません。この合流式下水道は、晴天時は水再生センター(汚水処理場)へ流下されますが、雨天時、水再生センターの能力を超える雨水が流入した場合、公共用水域(善福寺川)に放流されるのです。そして、善福寺川の水害は、この武蔵野市の合流式下水道の捌け口から、雨天の時に下水が流入するために増水することで引き起こされていたのです。下記の写真では、原寺分橋につながる武蔵野市の合流式下水道の捌け口を黄色のマーカーで囲ってあります。

執筆者撮影 [撮影日2026年6月2日]

 ニシオギDRUNKerシンブンでは、武蔵野市の下水放流が善福寺川の増水に影響している点の詳細な解説や、この下水放流についての武蔵野市の説明会について取り上げられています(ニシオギDRUNKerシンブン、「(善福寺川に下水を放出している)「住みたい街No.1」武蔵野市の説明会」((善福寺川に下水を放出している)「住みたい街No.1」武蔵野市の説明会 - ニシオギDRUNKerシンブン)【閲覧日 2026年7月8日】)。ニシオギDRUNKerシンブンには、2025年2月11日、武蔵野市吉祥寺東コミュニティセンター(九浦の家)で開催された「川のない武蔵野市の下水道の話」という公開講座に関する記述があります(武蔵野市の下水道 : 善福寺川上流調節池の現在・前編 - ニシオギDRUNKerシンブン)。これは、武蔵野市の下水が杉並区に大量に流入していることを問題視した武蔵野市民が企画、主催し、そこに市役所の担当部署が参加して回答している、という内容になっています。また、2025年2月20日、22日に開催された東京都建設局によるオープンハウスでは、善福寺川緑地周辺から「下流に住んでいるものとしては、下水の放流を増やすというのは、この計画自体が善福寺川を汚くすること。どんどん善福寺川を死んだ川にしていく」という意見があったことが記されています(東京都の説明(しない)会:善福寺川上流調節池の現在・後編 - ニシオギDRUNKerシンブン)。

善福寺川緑地周辺からは「下流に住んでるものとしては、下水の放流を増やすというのは、この計画自体が善福寺川を汚くすること。どんどん善福寺川を死んだ川にしていく」という意見。

ニシオギDRUNKerシンブン、「東京都の説明(しない)会:善福寺川上流調節池の現在・後編」(東京都の説明(しない)会:善福寺川上流調節池の現在・後編 - ニシオギDRUNKerシンブン)、公開日:2026年4月27日】

 この指摘、つまり、善福寺川上流地下調節池の計画は、他市からの下水の放流量が増加し、結果的に川の汚染が進む可能性があるという指摘は、この記事で扱う善福寺川上流地下調節池計画の問題点を理解する上で極めて重要です。

 武蔵野市の下水の杉並区への放流は、1969年の武蔵野市と東京都の協議で許可され、始まりました。武蔵野市の汚水処理は、3つの処理区(①武蔵野第1処理区、②武蔵野第2処理区、③武蔵野第3処理区)に分かれていて、そのうち、善福寺川排水区の汚水は、①武蔵野第1処理区の汚水で、東京都下水道管理の下水道を経由して、落合水再生センターに送水されています。この協議により、暫定的に善福寺排水区の汚水を落合水再生センターで処理を行うことにし、将来的に「流総計画(東京都策定の「多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画)」に基づき送水先を変更する計画となっていますが、早や半世紀、、、(武蔵野市下水道総合計画(2023)、p.22)。

 また、武蔵野市は、2023年に『武蔵野市 下水道総合計画 2023』を策定しています。武蔵野市は、市内の雨水を石神井川排水区(分流)90ha,善福寺川排水区(合流)641ha、野川排水区(合流)256ha、神田川排水区(合流)86haの4つの排水区に排水していますが、約60%の雨水が善福寺川に排水されていると書かれています。

(武蔵野市下水道総合計画(2023)、p.10.

 つまり、善福寺川上流地下調節池の原因と想定されている「水害」は、①他市の下水が善福寺川に放流されていること、②合流式下水道であること、③そして、他市の雨水の放出先として善福寺川が60%と割合が突出していることに起因していると言えるでしょう。まず、これら3つの原因についての解決を模索することが、喫緊の杉並区が被っている「水害」問題を解決する上で現実的のように思われます。

 この事業は、原寺分橋の横に大規模な取水施設を作るために20軒もの立ち退きを前提としています。工事中は、住宅街に工事現場が十数年に亘って設けられ、この一帯をダンプカーなどが延々と往来することになります。ちなみに、善福寺川上流地下調節池は、田中良区長の時代に、杉並区民の要望を根拠に杉並区が東京都に働きかけて始まった東京都の事業だそうです。上述の杉並区善福寺川流域の自然と暮らしを守る会のブログ記事には、この事業の入札情報が掲載されています(前掲、杉並区善福寺川流域の自然と暮らしを守る会)。最初の入札日は10年前に遡り、2016年6月16日に行われています。

3 4本のシールドマシンと湧水

※(注) 外環道2本+善福寺川上流地下調節池1本+合流式下水道改善事業の貯留管1本 =4本

 では次に、この事業が外環道と関係している理由についてみてゆきましょう。その理由の1つは、外環道のシールドトンネルと善福寺川上流地下調節池のシールドトンネルの間の物理的距離が非常に近接している点です。昨年、2025年12月に杉並区に到達した大泉発進の北行きシールマシンの現在地を確認してみましょう。以下が、2026年6月27日の大泉JCT発進、北行きのシールドマシンの位置を示した図です。善福寺公園のすぐそばにある東京女子大学のそばを掘進中です。

杉並区HPより執筆者加筆

 以下の図では、外環道のシールドトンネルを黄色いマーカーで、善福寺川上流地下調節池のシールドトンネルを紫のマーカーで示しています。

杉並区HPより執筆者加筆

 これら国と都のシールドトンネル間の距離は、約200m程度、目と鼻の先、という近さです。善福寺川上流のこの一帯にシールドトンネルが2本(外環道)どころか3本(外環道2本+善福寺川上流地下調節池1本)も掘削される、という計画になっていることが分かります。この地域の大深度地下約40メートルに、直径16メートルのトンネルによる壁が2つ、内径約10メートルのトンネルによるが壁が1つできることによる地下水への影響が懸念されます。

 実は、この一帯には、もう一つ重要な工事が数年前に実施されていました。その工事は、2014年、東京都下水道局が発注した善福寺川流域(上流)における合流式下水道改善事業の工事です。この事業は、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設を整備し、善福寺川の水質改善を推進することを目的としていました。下記の東京都下水道局の資料には、赤い線で善福寺池から環状八号線まで約3キロ400メートルの貯留管設置工事が実施されたところが示されています(東京都下水道局第二基幹施設再構築事務所「善福寺川流域(上流)における合流式下水道改善事業について」平成26年10月)。

この貯留管の工事においては、シールドマシンの発進立坑は、関根文化公園プール跡地に構築され、内径2,400㎜のシールドトンネルが泥水式シールド工法で掘削されました。図の善福寺2丁目、善福寺1丁目、西荻北4丁目、西荻北5丁目のエリアに、東京都下水道局の内径2,400㎜のシールドトンネルが1本、直径16メートルの国の事業である外環道のシールドトンネルが2本、東京都の事業である善福寺川上流地下調節池の内径9メートル(直径約10メートル)のシールドトンネルが1本、交差して掘削される計画がすすんでいるのです。そして、善福寺公園の下池から一番近い八幡橋においては、直径、内径大小あるとしても、3本のシールドトンネルが交差して掘削される予定です。下の画像には、東京都下水道局による合流式下水道の貯留管の施工方法が示されています。貯留管の工事は、地上から約12メートル下に泥水式シールド工法で掘削する、という内容になっており、工事自体はすでに完了しています。

東京都下水道局第二基幹施設再構築事務所
「善福寺川流域(上流)における合流式下水道改善事業について」平成26年10月

 以下は、杉並区周辺の地層です。シールドトンネルが交差する八幡橋は、善福寺川の青梅街道側の道路になります。下の地層図に、地下12メートルに掘削されている内径約2.5メートルの東京都下水道局によるシールドトンネル工事の位置を、青色のマーカーで描いてみました。このシールドトンネルは、舎人層(Tonc)のあたりのようですが、沖積層から12メートルとなると浅層地下水の帯水層の存在が想定される武蔵野砂礫層にかかっている可能性も考えられます。


2025年8月21日、23日に杉並区で開催された「東京外かく環状道路 大泉側本線シールドトンネル工事のご説明」配布資料、p.22 加筆

 外環道と関連するもう1つの理由は、原寺分橋と八幡橋には自噴湧水があり、貴重な天然の湧水があることです。自噴湧水とは、地下水がポンプなどを使わずに自然に地表へ湧き出す現象のことを指します。下の画像の赤いマーカーで囲った部分が、原寺分橋の自噴湧水です。自噴湧水は、コンクリートでおおわれていないため、地下の帯水層につながっていて、水が湧き出てくるようになっています。この湧水があるということは、豊富な浅層地下水が確実に存在していることを示しています。

執筆者撮影 [撮影日2026年6月2日]

 公益社団法人日本地下水学会のホームページに、2018年に撮影されたこの原寺分橋の自噴湧水の動画が掲載されていました(公益財団法人日本地下水学会、「善福寺川の湧水」アクセス日2026年7月7日[善福寺川の湧水 – 公益社団法人 日本地下水学会])。以下から、善福寺川の原寺分橋にある湧水の様子を見ることができます。このような自噴湧水が、外環道のシールドトンネルが掘削されている八幡橋にもあります。

 自噴湧水があるということは、繰り返しになりますが、地中に浅層地下水を保有する帯水層があること、そして、帯水層の位置も高いことを意味しています。外環道の北行きシールドマシンと東京都下水道局が設置した貯留管のシールドトンネルが交差している八幡橋には、原寺分橋と同様の自噴湧水が設けられています。原寺分橋の横のパネルには「大きな地下構造物などが地下水の流れを遮断し、湧水や付近の井戸を涸れさせたり、湧水地点そのものがなくなるケースも増えています」と記載されてますが、外環道のシールドトンネルはまさにこの大きな地下構造であり、このパネルが示すように、地下水の流れを遮断したり水を枯渇させたりする可能性があり、それはつまり、善福寺川が枯渇する可能性を示唆していると言えるでしょう。

「湧水」ってなあ~に?
 地下水が崖や谷間から流れでたものを湧水といいます。湧水はいつでも使える地下水として大変貴重です。しかし、地表面がコンクリートで覆われ、雨水が浸透しにくくなり地下水の量が減少しているため、湧水が減少したり涸れる傾向にあります。
 また、大きな地下構造物などが地下水の流れを遮断し、湧水や付近の井戸を涸れさせたり、湧水地点そのものがなくなるケースも増えています。

 公団社団法人日本地下水学会は、地下水が重要な水資源であり、水道、工業、農業用水として利用されていることを強調しています。地下水自体が、住民、市民、国を支える重要な天然のインフラなのです。この豊かな天然由来のインフラを破壊することになるかもしれない、そういう危惧が外環道事業には常につきまとっています。

地下水は水資源の重要な一角を占め、水道・工業・農業用水などとして利用されています。近年その資源的価値をおびやかす有機塩素化合物・硫酸性窒素などによる地下水・土壌汚染が全国的にひろがり、その防止対策が求められています。一方、都市化による不浸透域の増大にともない湧泉の枯渇がすすみ、都市型洪水防止を兼ねた雨水浸透の必要性が高まっています。また、砂漠化防止や酸性雨などに関連した地球規模の環境保全の必要性も指摘されています。

学会について – 公益社団法人 日本地下水学会

4.武蔵野市の試みを杉並区でも

 「水害」の上述した3つの原因のうち、③雨水の放出量に関しては、武蔵野市では雨水を浸水・貯留させる施設の設置に取り組んでいます。主に2つあり、1つは、東町1丁目合流式下水改善施設(東町ふれあい公園)や北町保育園園庭地下等に設けられた雨水貯留施設で、局地的大雨時に道路上にあふれた雨水を一時的に貯留することができます。貯留した雨水は、晴天時に排水ポンプにより下水道管へ流す仕組みです(北町雨水貯留施設の水位情報を確認できます|武蔵野市公式ホームページ。)。もう1つは、武蔵野市内の17の小・中学校の校庭の地中に設置された雨水貯留浸透施設で、敷地内に降った雨水を貯留し地下に浸透させることで、下水道管への負担軽減を可能としています 雨水の浸透や貯留を進めています|武蔵野市公式ホームページ。(雨水の浸透や貯留を進めています|武蔵野市公式ホームページ 閲覧日2026年6月24日)。このような公共施設の施設以外にも、武蔵野市では、各家庭が雨水浸透ますや雨水貯留タンクを設置し、雨水浸透による治水対策が行えるよう、助成制度を設けています。

 こういった武蔵野市の試みは、もともとある公的施設を利用することができ、市民の税金や都や国の予算の適切な使用においても、また住民の負担や環境の問題を回避できる点においても、評価できる点ではないでしょうか。住民団体「杉並区善福寺川流域の自然と暮らしを守る会」は、大量の木の伐採、土砂の運びだし、10年以上の公園の閉鎖、20軒以上の住宅の立ち退き、天然の湧水の消失の危機、工事期間中の騒音、振動、住宅街を多数の工事用車両の往来といった住民の平穏な生活の破壊、環境破壊等の問題を指摘しています。

このように地域住民にとって大事な場所であるにも関わらず、この工事が始まれば、10年超に亘って公園は閉鎖され、多くの木が切り倒され、大量の土砂が運び出され続けることとなります。また、完成後は、公園の大部分は潰され、巨大な取水管理施設が建てられ、景観は一変してしまいます。更に、原寺分橋付近では、20軒以上の住宅が立ち退きにより暮らしを奪われます。また、この地域には都内随一の貴重な天然の湧水があり、工事により消失の危機に面しています。工事期間中は、騒音、振動、多数の工事用車両による交通渋滞等の悪影響も予想されます。

杉並区善福寺川流域の自然と暮らしを守る会「杉並区住民、住民意見を無視した東京都市計画案に反対、環境保護と迅速な水害対策の両立を求める」(杉並区住民、住民意見を無視した東京都市計画案に反対、環境保護と迅速な水害対策の両立を求める|杉並区善福寺川流域の自然と暮らしを守る会)公開日 2023年12月11日 02:53

「水害対策」の重要性を認識すればするほど、少なくとも17年後にしか完成しないというだけでなく、20軒立ち退き、公園が3つもなくなり、樹木が伐採され、総予算1500憶円という取水施設が、本当に最も適した選択肢なのか、疑問が残ります。完成時期、費用、安全性、環境への影響、地元住民への影響、防災対策としての有効性等、武蔵野市等の他市の試みも参考にして、あらゆる側面から代替案を透明性をもって検討する必要があるのではないでしょうか?
 また、この善福寺川上流地下調節池は、外環道のシールドトンネル掘削工事現場と近距離にシールドトンネル掘削工事を計画するものです。このシールドトンネル掘削工事では添加剤を大量に使用するため、地質の汚染なども懸念されます。その上、東京都下水道局が発注したシールドトンネル工事は、地下12メートルにすでに設置されており、その下を外環道のシールドトンネルを掘削した場合、本当に地表に何も影響がないのか、安全面に懸念が残ります。善福寺池が枯渇するのではないか、という不安もあります。地球温暖化は水不足を帰結するのではないか、といった世界的なレベルでの水の危機が叫ばれてきました。2026年1月には、国連大学水・環境・健康研究所(UNU-INWEH)が、「地球はもはや水の収支が成り立たず、破綻状態にある」と公式に発表しました。このような地球規模の課題を改めて認識し、「地下水」は、人々の命、生活、そして国をも支える非常に貴重なインフラであるということを思い出す必要があるのではないでしょうか。





 

 


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