ケーブルと番号
地面の穴から白い管がいっせいに噴き出している。何十本もあって、根もとできゅっと束ねられて、先のほうでぱっと開いている。植物っぽい広がり方だけど、ぜんぶ人工物で、先端には黒いキャップが律儀にはまっている。打ち上がった瞬間で時間が止まった花火、とでも言いたくなる。
管の根もとには、青い細い棒が立っていて、その上に番号札がついている。E2-5、E2-6、E1-7と、ひとつずつ番号がふってある。誰かがこれを一本ずつ確認して、間違えないように名前をつけたわけだ。噴水みたいに見えるのに、やっていることは台帳の管理に近い。この律儀さがわりと好きだ。
奥のほうにも、同じ束がいくつも並んでいる。手前のはくっきり、奥のはぼやけて、だんだん小さくなっていく。同じ作業がずっと続いていたことが、その反復でわかる。畑みたいだな、と一瞬思う。耕して、植えて、名札を挿す。やっていることの手つきは、たしかにそれに近い。
光は曇り空みたいに均一で、影がほとんど落ちていない。
✩写真を元にしたAI生成

うつっているもの
架橋ポリエチレン製通信ケーブル束/端末防水キャップ/床スラブ貫通スリーブ孔/番号標示札(E1・E2系統)/青色FRP製支持ロッド/亜鉛メッキ鋼製足場板(縞鋼板)/木製枕材(角材)/ポリプロピレン製養生シート/赤白反射式ロードコーン/警戒標示テープ/鋼管製手すり(前景ボケ領域)

