どうでもいいことは頼めるのに、肝心なことほど頼めない理由
人に頼れない。
そう聞くと、
何もお願いできない人を
想像するかもしれません。
でも、
そうとは限らないと思うんです。
仕事の確認はできたり
ちょっとしたお願いもできる。
分からないことを聞くこともある。
だから自分では、
「自分は人を頼ることができている」
と思っている。
でも、
今振り返ると
頼れていたのは、
“ちゃんとした自分”が崩れない範囲のことだけ
だったのかもしれません。
■ 肝心なことほど、言えない
どうでもいいことは頼めるんです。
「この作業をお願いできますか。」
「ここ、確認してもらえますか。」
「今ちょっと手が回らないので、
フォローしてもらえますか。」
こういうことは言える。
でも、
本当に言わなきゃいけなかったことは、
そこではなかったんだと思います。
本当はしんどい。
もう抱えきれない。
助けてほしい。
このままだと、
ちょっとまずいかもしれない。
そういうことほど、
言えなかった。
なぜかというと、
それを言った瞬間に、
ちゃんとした自分が崩れそうに
感じるから。
できる人として見られている自分。
頼られる側の自分。
大丈夫な自分。
なんとかできる自分。
その自分でいることで、
保っていたものがある。
だから、
業務の相談はできても、
自分の限界は出せない。
ちょっと困ったことは言えても、
本当に困っている自分は見せられない。
ここが、
すごく分かりにくいところです。
■ 頼れているつもりだった
表面上は、
ちゃんと相談しているように見える。
周りから見ても、
一人で抱え込んでいるようには
見えないかもしれない。
むしろ、
チームで動いている。
人にも声をかけている。
必要な確認もしている。
だから本人も、
「自分は頼れている」
と思っている。
でも本当は、
頼り方を選んでいることがあります。
弱い自分が出ない頼り方。
ちゃんとした自分のままでいられる相談。
能力不足に見えない質問。
迷惑をかけすぎないお願い。
そういう範囲の中で、
助けを求めている。
だから、
肝心なところには届かない。
本当に助けてほしいところほど、
自分の中に残ったままになる。
そして気づくと、
また一人で抱えている。
誰にも頼っていないわけではない。
でも、
本当に出す必要があったところは、
まだ出せていない。
そういうこと、ありませんか?
■ ちゃんとした悩みに変換してしまう
本当に困っていることほど、
そのまま出しにくい。
だから、
少し整えた言葉に変換することがあります。
「今後の働き方について考えたいです」
「自分の強みをもっと活かしたいです」
「もっと成長したいです」
「次のステージに進みたいです」
もちろん、
それ自体が嘘とは限りません。
でも、
その奥にある本音は、
もう疲れている。
大丈夫なふりをするのがしんどい。
今のままだと不安だ。
このまま走り続けるのが怖い。
何をすればいいか分からない。
だったりする。
ただ、
そのまま出すのは怖い。
だから、
ちゃんとした悩みに変換する。
そうすれば、
弱い自分を出さなくて済む。
でも、
本当に見てほしいことは
伝わらないままになってしまう。
■ 助けを求める、の中身
助けを求めるって、
ただお願いができることではない
と思うんです。
仕事を振ったり、
確認してもらったり
ちょっと相談したり。
それももちろん大事です。
でも、
僕が本当に苦手だったのは、
仕事を振ることではなく、
できる自分でいられない状態を、
そのまま人に見せることでした。
弱音を吐くことでも、
甘えることでもなく、
もう一人では抱えきれない自分を、
そのまま出すこと。
つまり、
弱い自分を見せる頼り方が、
できなかった。
そういうことだったんだと思います。
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