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【スト6】カプコンの戦略と、ティファに心揺れるアラフォー。

はじめに

スマホの画面をスクロールする指がピタリと止まった。ファミ通に掲載されたストリートファイター6の開発陣インタビュー。そこに書かれた一文が、私の胸に重く、そして鋭く突き刺さった。

「いまは15歳から25歳の層がいちばん多い」という、公式からの冷徹な世代交代完了宣言である。かつて格闘ゲームは敷居が高く「おじさんの同窓会」などと自嘲されていたが、それはすでに過去の幻想だ。

私が毎晩パッドを握りしめ、消音でアクセスしているこの戦場は、すでに若者たちの圧倒的な熱気で満ち溢れた、まったく新しい街へと完全に変貌を遂げていたのである。アラフォーの私は、気づけばすっかりマイノリティ側にいた。

世界と若者に向けた容赦のない戦略

記事を読み進めると、カプコンの恐ろしいほど緻密な世界戦略が透けて見えた。今回追加される完全新規の3キャラクターは、すべて若年層と新市場を開拓するための明確な投資だ。

格闘ゲーム熱が異常な盛り上がりを見せるフィリピンをルーツに持つヤスミン。

8月参戦。気になる。

デジタルネイティブ世代が爆発的に増える巨大市場インドを狙い撃ちしたアルジュン。

ヨガ使いらしい

そして、多くの新規勢がプレイしたワールドツアーから昇格したライバルのボシュ。

イケメン枠

スト6という舞台は今や、世界の若者たちに向けた、グローバル挑戦に完全にシフトしたのだ。アラフォーの我々にとっては容赦ないと思えるマーケティングには舌を巻く。

おじさんたちへの「初恋」の投下

ならば、この新しい波に私は置いてけぼりにされるのか。いや、カプコンはそんなに甘くない。
反射神経の衰えた我々旧世代の首根っこを掴んで離さない極上の劇薬を、ピンポイントで放り込んできたのだ。

それが『FF7』からのティファ参戦である。若者たちには未知の新キャラを与えて覇権を競わせる一方で、おじさんたちには青春時代の絶対的なヒロインを投げ与え、決して逃がさない。

FF7 ティファ

男女比率や新作とのシナジーなど大人の理由も並んでいたが、要は私のようなおじさんホイホイである。日々数字や企画に揉まれる大人として、この新旧両世代を完璧に刈り取る計算し尽くされた采配には、ひれ伏すような感動すら覚える。

結び。世界の熱狂と、無音のリビング

「ティファは特有のリソース管理システムを持つらしい」という記事の続きに、私は最初苦笑いした。30分しか時間がない私に、新しいシステムを指と脳髄に叩き込む余裕など到底ない。使い慣れたテリーで十分だ。

そう自分に言い聞かせたが、やはり駄目だった。青春時代を彩った記憶が、どうにも私をそわそわさせるのだ。若者たちが最前線でバチバチと覇権を争う中、おっさんが一人、トレモに籠もってひっそりと彼女のコンボ練習に励むのも悪くないだろう。

無音のリビング。妻の横で、私はいつかティファを自在に操って画面を駆け回る日を夢見て、今日もまた、懲りずにコントローラーを握る。

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