同じ夕焼けは、一度もない
ニュージーランドの小さな町にある
今の家に越してきて、4年。
ここに来てから、空がずっと広くなった。
しかも、リビングの窓は西向き。
夕方になると、ときどき
びっくりするくらい綺麗な夕焼けが広がる。
そのたびに、
「めっちゃ綺麗」
と窓の外を見上げて、写真を撮る。
もう4年も住んでいるのに、
私は何度これを繰り返したんだろう。
夕焼けだから、似たような色ではある。
でも、よく見ると毎回違う。

濃いオレンジの日。
少しピンクがかった日。
赤が強い日。
赤紫に染まる日。
似ているけれど、
まったく同じ空の日はない。
それを見ていると、ときどき思う。
毎日も、同じなのかもしれないなあ、と。
朝起きて、家のことをして、
仕事をして、ごはんを食べて、眠る。
昨日と同じことを繰り返しているように見える日もある。
だけど、本当は今日にしかなかったことがあって、
今日にしか感じなかったことがあって、
今日にしか流れなかった時間がある。
似ているけれど、同じ日は一日もない。
今日も私は、
今日という一日をちゃんと生きている。
夕焼けを見上げるたび、
そんな当たり前のことを思い出す。
