お母さんみたいな才能 良く気付き、補佐してくれて、さりげなく力になる人
先頭に立たないけど、補佐的なポジションを良くやる。
先回りして、細かな仕事をやってくれてる。
抜けている業務に良く気付く。
いつも気遣って助けてくれる。
恩着せがましくもなく、ただ自然にそれをしてくれる。
「お母さんみたい」な方、周りや仕事先などにいませんか??
自分の洗濯物をやってくれたり、忘れ物だよ!と渡してくれたり、お弁当を作ってくれたりする。
仕事でも補う事を能動的にしてくれる方です。
この力は母親特有のものでも、後から身につけた気配りでもありません。
日本人はホスピタリティを大事にする文化があるので、目立ちにくいのですが、優れた才能なのです。
この才能の正体を学問から説いていきます。
1、教わる前から、その子は手を貸していた
発達心理学では、人が誰かを助ける行動は、教わるより先に現れることが分かっています。
生後十四か月から十八か月の子どもは、大人が物を落として拾えずにいると、頼まれてもいないのに近づいて拾い、手渡します。
まだ言葉をほとんど話せない時期です。
しかも褒美を与えると、かえってその後の手助けは減りました。
外からの報酬で動いているのではなく、助けること自体が動機になっている、と解釈されています。
ここで大事なのは、同じ月齢でも子どもによって差が大きいことです。
すぐ気づいて動く子もいれば、見ていても動かない子もいる。
発達心理学では、この違いを気質の個人差として扱います。
つまり「支えるのが得意」は、しつけや育ちの結果として後から身についたものではなく、その前からある反応の癖だということです。
何歳から気配りができるようになったか、という話ではないのです。
2、男性の体にも、同じスイッチがある
神経科学と内分泌学の研究では、親の脳に「養育のネットワーク」と呼ばれる働きが見つかっています。
危険や変化をすばやく察知する部分と、相手が何を求めているかを推し量る部分が、セットで動く仕組みです。
重要なのは、これが母親固有ではないことです。
同性カップルなどで主たる養育者になっている父親を調べると、察知にあたる部分が母親と同じ強さで働いていました。
ホルモンの動きも同様で、育児に深く関わる男性ではオキシトシンが上がり、攻撃性に関わるホルモンは下がります。
回路は男女どちらの体にも入っていて、使う人で作動する、という結果です。
男女差についても補足します。
質問紙で「自分は共感的か」と尋ねると女性の得点が高く出ます。
ところが表情や感情を実際に読み取らせる課題、心拍などの生理反応で測ると、男性との差はほとんど消えます。
「支えるのは女性の役割」という印象は、自己申告の上で大きく見えている面が強いからです。
男性にも同じだけ存在する才能です。
3、支え続けられる人と、飲み込まれる人を分けるもの
社会心理学では、人の困りごとを見たときの反応を二つに分けます。
相手の状況に関心が向く「共感的関心」と、自分がつらくなる「個人的苦痛」です。
この二つは似て見えて、行き先が正反対でした。
実験で「立ち去ってもよい」条件をつくると、個人的苦痛が強い人は逃げる側を選び、共感的関心が強い人は逃げられる状況でも同じように手を貸しました。
医療や介護の現場を調べた研究でも、燃え尽きと結びついていたのは共感的関心ではなく個人的苦痛のほうでした。
ここから、支えるのが得意な人の資質の中身が見えてきます。
①相手の困りごとに気づく感度が高い
②気づいたことがそのまま行動に移る
③相手のつらさに自分が飲み込まれない。
この三つがそろっている
から、何年も続けられるのです。
感情が豊かで優しいという話ではありません。
他人の問題を、自分の問題にすり替えずに扱える配分の持ち主だ、ということです。
4、この才能をビジネスに活かす3つのヒント
組織心理学では、決められた職務ではないのに周りを助けたり、問題が起きる前に手を打ったりする行動を「組織市民行動」と呼びます。
5万人規模のデータをまとめた分析では、この行動が多い職場ほど生産性が高く、顧客満足度が高く、人が辞めにくいという結果が出ています。
気配りはおまけではなく、成果そのものです。
① 続く関係が収入になる形を主力にする
単発の商品では、この資質は発揮する場所がありません。
継続サポート、顧問契約、伴走型のコース、会員制など、契約後の時間が長い商売ほど有利です。
フォローの力が強いので、解約率と紹介率で差がつきます。
② 気づいたことを、必ず見える形にして渡す
黙って直しておくと、相手にとっては何も起きなかったことになります。
「ここが漏れそうだったので先に手を打ちました」と一行添える、チェックリストにして渡す、対応した内容を月次でまとめる。
見えて初めて、値段がつきます。
組織においても、存在価値に気付いてもらいやすくなります。
③ 支える範囲と回数を、先に書面で決めておく
この才能は自動で発動するため、放っておくと契約外の仕事が際限なく増えます。
困っていると放っておけないためです。
「月二回まで」「この範囲まで」と最初に書いておく。
線を引くことは出し惜しみではなく、長く続けるための設計です。
まとめ
気づいて、先回りして、さりげなく整える。これは性格が良いという話でも、母親役という話でもありません。
生後一年台から現れ、男女を問わず備わり、職場の成果を左右することが確かめられている一つの資質です。
弱点はただ一つ、記録に残りにくいことだけ。
支える時間が長く続く商売を選び、やったことを見える形にして渡し、範囲を先に決めておく。
この三つを整えれば、これまで無償で配ってきた静かな気配りは、そのまま収入に変わります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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