見出し画像

フルートとヴィオラとハープのためのラヴェル・ソナチネ

おはようございます。

朝起きてクラシック音楽を流してくれるラジオプログラム、聞いたりしませんか?

Spotifyでもいいですが、曲と曲の間に専門的な解説を交えてくれる、昔ながらのラジオが好き。

「聴く」ではなく、「聞く」。

朝の通勤に車ではコンサートFMという番組をかけて「ながら聞き」をするのが長年の習慣です。

今朝はフルートとヴィオラとハープによって演奏されていた、ある聞き慣れたメロディが耳に飛び込んできて、あまりに愛らしさに聞きほれてしまい、音楽鑑賞は

「聞く」から「聴く」へ

と変わりました。

最初は

この曲、何だったかな?

とわかりませんでした。

しばしの物思いの後、

モーリス・ラヴェルの「ソナチネ」

だとようやく理解しました。

ラヴェルの「ソナチネ」はもちろんピアノ曲。

だからなかなか結び付かなかったのです。

「ソナチネ」とは「小さなソナタ」という意味。

ラヴェルらしい感覚的な詩情がソナタという古典形式に閉じ込められた珠玉の音楽です。

とても美しいメロディに富んだ曲のため、こうして室内楽に編曲されても違和感なく、もとからフルートとヴィオラとハープのために作曲されていたかのような錯覚を覚えるほどに素晴らしい響きでした。


フルートとハープは古代ギリシアの昔から、最も優れた組み合わせの音楽編成です。

モダンフルートとハープという黄金の組み合わせ、本当に素晴らしい。

流れる透明なメロディと、弾かれる弦の音色の対比が見事だからです。

その上に、中音域を支えるヴィオラが加わると最高のアンサンブルが生まれます。


モダンピアノで演奏されるラヴェルの原曲ももちろん素晴らしいですが、フランス近代音楽は古代ギリシアの地中海の陽光を思わせる調べに最も通じて、不思議な幻想を呼び起こすようです。

ピアノでは20世紀初頭のフランスのサロンが思い浮かぶのですが、最晩年に同じ編成の美しい室内楽を書いたクロード・ドビュッシーの名作のように、どこか遠い世界を思わせるのです。


IMSLPを探したら、ラヴェルのソナチネ、いろんな編曲版がありました。

フルート・ヴィオラ・ハープの編曲はありませんでしたが、フルートとピアノ版を見つけました。

ほかにも別編成の素敵なアレンジも。

第二楽章
メロディが拍の冒頭のアクセントと
一致しないように書かれています
それがフランス的な流麗さに通じます

ピアノオリジナルでは、ラヴェルに師事したペルルミュテールが独特の味わいです。

現在のように、マイクをピアノの内側の弦に近づけない、昔風でマイクがピアノから離れている録音のため、遠い日の幻想のような鄙びたラヴェル。


Have a Great Day!


いいなと思ったら応援しよう!

Logophile! サポートは新たなリサーチの研究費用として使わせていただきます。またあなたに喜んでいただけるような愉しい記事を書くために😉