「孫」と「娘」と「ジジ・ババ」のウインウイン
10日間お願いできる?共働きの娘からのSOS
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"「孫はかわいい。でも10日間は無理です…」〈年金月24万円・貯蓄2,500万円〉67歳夫婦、夏休みが恐怖に変わったワケ" - ゴールドオンライン #SmartNews
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俊夫さん(68歳)と恵子さん(67歳)の引退夫婦に、小学生二人(5年生と2年生)を育てている娘、美香さん(39歳)から連絡がきた。
「夏休み中の10日間、子どもたちの面倒を見てくれない?」という相談。一昨年は2泊3日、昨年は5日間預かった。だから今年もということだが、恵子さんは即答できない。
理由は二つ。
①体力的にきつい。
朝昼版を食べさせるに加えて、午前中は勉強をさせ、午後には公園、図書館、ショッピングモールなどに連れていく。
一日が終わると足が重くて、「明日は家で休もう」となるが、子どもたちは翌朝になれば、「今日はどこに行く?」。孫たちが帰った後は疲れ果て、腰痛も加えて何日も動けない。10日間も体が持つか。などと本文に書いてある。
②家計が持つか。
可愛い孫のためだ。食べさせ、遊ばせる費用はジジ・ババ持ち。それが昨年は5日間で約6万円だった。今年10日間になると単純計算だけでも12万円。夫婦には預金が標準並みにあるが、自分たちのこの先を考えると取り崩しには躊躇がある。(何歳まで生きるか。これだけはだれにもわからない)。
苦渋の決断で娘に頼みを拒絶する
夫婦は苦渋の決断で娘に連絡する。
「10日間は無理だ。でも3泊4日ならまるか楓面みるよ」。
娘の美香さんも納得。でも来年はどうする? それに美香さんにすれば、冬休みや春休みもお願いしたいのではなかろうか。
記事のまとめ
「長期休暇の預け先を考える際には、祖保母だけに頼るのではなく、日数や送迎、食費などを事前に確認し、それぞれが無理なく続けられる形を整えることが必要です」。
まったくそのとおりだ。でも相互に無理がないもっとよい方法はないのか。
それを考えてみよう。
祖父母が預かることの意義
いまどきの夫婦は共働き。二人や三人しかいない子どもために妻が育児専業をする時代ではない。ましてこの件では子どもはすでに小学生。社会性を養う点でも、長期の学校休暇を祖保母の家で過ごす意義は大きい。
娘夫婦にも、子育てから解放される日数は貴重なはずだ。公的な放課後児童クラブや昨今、隆盛の民間のクラブ活用もよいが、それらは昼間のみ。アメリカでは数週間、泊りがけのキャンプに送り込むようだが、日本ではまだまだ発達していない。
祖父母が無理なく預かるには
俊夫さんと恵子さんは、自分たちで24時間面倒を見るから疲労困憊する。先に挙げた公営、民営の昼間預かりのクラブなどを利用する日があってよいのではないか。長期休暇期間はジジ・ババの家から通うのだ。
記者の主張は費用についてジジ・ババの負担を軽減が必要とする。だが、これは親族感情を理解していない。
「預かるからには費用を含めて頑張る」のが親心なのだ。
だが、昼間クラブの費用まで含めれば老親の負担は12万円やそこらでは済まない。でもそのお金を払えば、老親が疲れてくたくたになる事態は避けられ、「10日と言わず、20日でもいいよ」となるのだ。
老親の経済負担をどうする
こういう考えはできないか。
俊夫さん、恵子さんは、老後準備の預金をこの際、惜しみなく使う。孫が泊まりに来るのも小学生まで。中学生までとしてもせいぜい6,7年。標準的な老後準備夫婦(政府推奨では2,000万円。この夫婦は2,500万円)では枯渇することはない。
でも取り崩しは老夫婦を神経症にさせかねない。そこでその穴埋めである。
基礎年金の位置づけ
公的年金には二つの役割がある。
一つは引退による収入減少を義なう。わが国では厚生年金がその役割を果たす。
もう一つが、想定外に長生きした場合への対応。100歳長命が珍しくなくなった日本では、だれの身にも起きうる。人生を得するわけだが、老後資金を崩し切って足りなくなれば惨めである。
ここまで言えば十分だろう。昭和36年の基礎年金(国民年金)発足時は、65歳がほぼ終末期であった。長寿社会では状況が変わるのだ。「よく生きた」人の老後を国民の連帯精神で支えよう(国民年金法1条)という精神に基づく支給年齢は変えなければならない。そしてそれにより将来的に浮く財源を用いて、年金額を三倍増(約20万円。夫婦健在なら40万円)にもできるのだ。
十分額の基礎年金を実現する
平均寿命を少し超えた年齢を「よく生きた」基準とすれば、今後の平均寿命のさらなる伸びを勘案して90歳支給が考えられる。
これが実現すれば、俊夫さん、恵子さんは進んで孫を預かり、老後預金を崩して惜しみなく使うことができる。
ついでに言えば、90歳からの基礎年金増額は厚生年金の90歳打ち切りを可能にするから、その増額分も当てにできる。
孫加算という穴埋め
そしてもう一つ、基礎年金での国民連帯とは、各時点での現役年齢層のことを指す。68歳の俊夫さん、67歳の恵子さんがめでたく90歳(卒寿)を迎えて基礎年金受給者になるのは20年数年以降のことだ。
その時点で国民年金保険料を負担する現役とは、現在39歳の美香さんやその夫ではない。現在小学5年(11歳)と2年(8歳)の孫世代である。この世代が多ければ保険料負担は過重にならずに済むが、少なければ基礎年金額のカットをせざるを得なくなるかもしれないのだ。
俊夫さん、恵子さんによる孫養育への貢献を年金制度において評価してはどうか。
仕組みは簡単。基礎年金受給者(ということは90歳以上である)に戸籍で確認できる実孫がいて、その孫が現に国民年金保険料を納付した月分の基礎年金に加算をするのだ。該当の孫一人につきA万円。この件では、孫二人が成人していれば、俊夫さん、恵子さんそれぞれに加算がつく。
出産増効果
さて娘である美香さん夫婦に戻ろう。自分たちの老親が孫が多いことで年金が報われる。それがあることで親が子育てにいっそう協力的になる。すると娘夫婦は「もう一人子どもを産んだらどうなるだろう」と考えるだろう。
当然、美香さんの友人や同僚も同じことを考える。彼らの親の方でも同様だ。その結果、「あの人がもう一人頑張るなら私たちも…」となるではないか。
楽観的過ぎるとの批判はあるだろう。だが、カネさえばらまけば子どもは降ってくるといった方法よりは現実的であると考えるのだ。
