【小説】Lv29 あやつられた子どもたち|先生、冒険の続きを。~31年目のサンスーファンタジー~|第3章 ユーチ覚醒 編
僕たちの前に、
静かに立っていた意外な男は、

ユージョー
だった。

四天王ケイサーンの下部、
ベツベツーニとイッショーニの奇襲により、
ボロボロに傷つき、
一時は戦線離脱を
余儀なくされていた、
僕のひとつ上の先輩戦士。

あの後、『カクド村』に身を寄せ、
密かに療養を続けていたんだ。
再会を喜ぶ僕たちに、
ユージョーは鋭い表情で、
『四天王ヒョウ』
の恐るべき情報を告げた。
「ひさしぶりだな。
サンスー族の魔の手が
どんどんのびている」
「ヒョウは『強くなりたい』
という子どもの心を利用して、
次々に…」
それだけではない。
ユージョーの口から、
さらに最悪の報せが飛び出した。
『四天王ズケイン』
までもが、ついに本格的に
動き出したというんだ。
狙われているのは、
世界最高の戦力を誇る
『メンセキ城』
急がなければ、
この世界すべてが
サンスー族の手に落ちてしまう。
敵も強くなっている。
猶予はない。
そこでユージョーが、
ひとつの苦渋の決断を提案してきた。
ヒョウの洞窟と、
メンセキ城。
2つの戦場に、
僕たちの戦力を分ける提案だ。
ヒョウの洞窟へ

よしきちとタカチは、
ヒョウの洞窟へと突入する。
メンセキ城へ

僕、ユージョー、ユータンは
メンセキ城の救援へ
サンスー族から世界を守るため。
よしきちと、僕は、ここで初めて
別々の道を歩むことになったんだ。
互いの無事を祈りながら、
別れた直後のことだった。
ヒョウの洞窟ーーーーー
洞窟に着くと、
よしきちの前に、
立ちふさがる影があった。
サンスー族に操られた
子どもたちの軍勢。

その最後尾に立つ姿を見て、
よしきちは息を呑んだ。

『ドバッチー!?』
そこにいたのは、
4人の中でダントツに野球が上手く、
誰もが認めた4年4組のトップ
ドバッチーだった。
彼はさらなる強さを求め、
『サル仙人』のもとへ修行に
旅立ったはずだったのに。
何より、
その様子は明らかに異常だった。
彼の顔の半分には
不気味なヒビが入り、
何かのオーラに操られている。

「ヒョウ様の方が、サル仙人
よりも、このオレを強く
してくれる!
強ささえ手に入れば、
正義も悪も関係ないのさ!!」
吐き捨てられた狂気の叫び。
ドバッチーは、
ただ『強くなりたい』と
純粋に願うがゆえに、
四天王ヒョウの甘い言葉に
騙され、心を洗脳されてしまっていたんだ。
離れた戦場でその異変を察知した僕の胸に、
張り裂けるような痛みが走る。
(わかる……わかるよドバッチー。
僕だって、サンスー族に負けたくなくて、
もっと強くなりたいって
心の底から願っていたから。
その気持ちは、痛いほどわかるんだ……!
でも、だからこそ叫ばずにはいられない。)
「ダメだ、ドバッチー!」
どんなに力を欲したって、
「悪に手を染めてしまったら、
本当の強さは手に入らないんだ」
叫びは届かない。
だけど、操られたドバッチーの瞳の奥で、
彼の本当の心は激しく泣いていた。
よしきちの前に立ちはだかる、
かつての頼れるリーダー。
ヒョウに操られていて、
表の攻撃を仕掛けてきた!

よしきちとタカチは、
ドバッチーの表を埋め、
攻撃を退けた!
その時、
彼らの背後に、
気高く、圧倒的な魔力をまとった
『新たな影』
が、静かに忍び寄ろうとしていた

よしきちに迫る影とは!
Lv29:あやつられた子ども達 完/Lv30へ続く
【💬冒険者の掲示板】
ここまで読んでくださり、
ありがとうございます!
よしきちとユーチが再び別パーティーになりました!
今日のちょっとした質問です!
Q.グループ分けで嬉しかったことや
困ったエピソードはありますか?
ぜひ、コメント欄で教えてくださいね〜✨
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