見出し画像

【#11】"レイカーズは終わった"は本当なのか。レブロン退団、スマート・ケナード流出…海外で大炎上する今だからこそ冷静に考えてみる。

「ペリンカは何をしている。」

「ルカを一人にする気か。」

「スマートもケナードも失って、このチームは終わりだ。」

NBAフリーエージェンシー初日、SNSを開けばこんな言葉で溢れている。

それも無理はない。

たった24時間でレイカーズは、

・レブロン・ジェームズ退団
・マーカス・スマート退団
・ルーク・ケナード退団

という3つの大きな出来事を迎えた。

しかも3人とも昨シーズンのレイカーズにとって欠かせない存在だった。

だからファンが怒る気持ちは理解できる。

しかし、海外のレイカーズ専門メディアを読み込んでいくと、ファンとは少し違う景色が見えてくる。

実は現地で本当に議論されているのは、

「誰を失ったか」

ではなく、

「空いたキャップスペースで何をするのか」

という点だ。

つまり今のレイカーズは、「崩壊」ではなく「再設計」の真っ最中なのである。

レブロン退団。本当の意味は「57.75Mドル」が空いたこと。


もちろん、レブロン退団そのものは歴史的なニュースだ。

8年間で優勝1回。

NBA史上でも屈指の名門を再び頂点へ導いた功労者がチームを去る。

ただ、現地メディアが最も注目しているのはそこではない。

Silver Screen and Rollによると、レブロン退団によって約5,775万ドルのキャップホールドが消え、レイカーズは最大約5,200万ドルのキャップスペースを確保できる可能性があるという。

つまり、レブロン退団は単なる戦力ダウンではない。

大型補強を実現するためのスタートラインでもある。

実際、ロサンゼルス・タイムズも「レブロン時代は終わり、ルカ・ドンチッチ時代が始まった」と報じており、球団は完全に新しいチーム作りへ舵を切っている。

スマート流出は痛い。でも数字だけで判断すると見誤る。

今回、一番ファンが怒っているのがマーカス・スマートだ。

ロケッツとは2年1,300万ドルで契約。

しかも、レイカーズに残れば540万ドルのプレーヤーオプションを行使できたにもかかわらず、それを放棄してFAになった。

だからSNSでは、

「年間650万ドル程度も払えなかったのか」

という批判が相次いでいる。

実際、JJ・レディック体制ではスマートは62試合に出場し、そのうち54試合で先発。

数字以上に守備面での存在感は大きく、ルカ・ドンチッチの負担を軽減する役割を担っていた。

レイカーズは間違いなくリーグ屈指のディフェンダーを失った。

ここに異論はない。



ケナード流出も「シューターを失った」だけではない。

さらにルーク・ケナードもサンズへ。

契約は2年1,300万ドル。

レイカーズ加入後、チーム全体の3ポイント成功率は34.9%から37.7%まで改善したとロサンゼルス・タイムズは分析している。

つまりルカの周りから、

・最高のディフェンダー

・最高のシューター

が同時に消えたことになる。

この事実だけを見れば、「レイカーズ終了」と言われても仕方ない。

実際、海外掲示板でも「プレーオフで最も活躍した選手たちが一気にいなくなった」という悲観論が多く見られる。

ここまでを見る限り、ペリンカへの批判は正しく思える。

しかし、海外メディアの記事をさらに読み進めると、評価は少し変わってくる。

なぜなら、現地では「スマートとケナードの代役」を探しているわけでは"ない"からだ。


海外専門メディアは、なぜファンほど悲観していないのか。

ここまで読むと、

「レブロンが退団し、スマートとケナードまで失った。これで悲観するなという方が無理だ。」

そう思う人もいるだろう。

その感覚は決して間違っていない。

実際、戦力だけを見ればレイカーズがマイナスになったのは事実だ。

しかし、海外のレイカーズ専門メディアを読み比べていて気付いたことがある。

それは、彼らの視点がファンとはまったく違うということだ。

SNSでは、

「誰を失ったか」

ばかりが議論されている。

一方、現地メディアが議論しているのは、

「レイカーズは何を作ろうとしているのか」

である。


レイカーズは昨シーズンのロスターを再現しようとしていない。

マーカス・スマートを失った。

なら守れるガードを補強する。

ルーク・ケナードを失った。

ならシューターを補強する。

一見すると、それが自然な発想だ。

しかし、Silver Screen and RollやLakers Nationなど複数の専門メディアを見る限り、レイカーズはそう考えていない。

彼らが目指しているのは、

「昨シーズンのロスターの穴埋め」ではなく、「ルカ・ドンチッチを中心とした新しいチーム作り」だ。

だから補強候補として名前が挙がっている選手にも共通点がある。


なぜサンドロ・マムケラシュビリなのか。

ここ数日、Marc SteinやJake Fischerの報道では、レイカーズがサンドロ・マムケラシュビリ獲得に近づいているという情報がかなり見受けられる。

正直に言えば、知名度だけで比較すればスマートには遠く及ばない。

だからSNSでは、

「スマートを失って、代わりがマムケラシュビリ?」

という反応も少なくない。

しかし、それは比較する対象が違う。

現地メディアが評価しているのは、実績ではなく役割だ。

マムケラシュビリは約206cmのサイズがありながら、

・中と外を兼任できる

・3ポイントを打てる

・ボールを止めずにパスを回せる

・スペーシングを維持できる

という特徴を持っている。

つまり、「スマートの代役」ではない。

レイカーズが目指す新しいバスケットに必要なピースとして名前が挙がっているのである。


本命は今もウォーカー・ケスラー。その理由もルカにある。

一方で、専門メディアが一貫して「最優先ターゲット」と伝えているのがウォーカー・ケスラーだ。

ここにも一つの共通点がある。

それは、

ルカ・ドンチッチを最大限生かせるセンターということだ。

ルカはキャリアを通して、ピック&ロールからリムへ飛び込むセンターとの相性が非常に良い。

だからこそ、ケスラーのようなリムプロテクター兼リムランナーは理想的な存在として評価されている。

逆に言えば、

レイカーズが優先しているのはガードではない。

サイズとインサイドの強化なのである。

これは昨シーズンから指摘され続けてきた課題でもあり、レブロン退団後も補強方針が変わっていないことを示している。


グライムズにも共通する「ルカとの相性」

もう一人、現地で有力候補として報じられているのがクエンティン・グライムズだ。

彼もまた、単なる穴埋め要員ではない。

26歳と若く、ディフェンス力があり、キャッチ&シュートを得意とする3&Dタイプ。

ルカやオースティン・リーブスがボールを持つ時間が長くなる以上、必要なのは「ボールを持ちたがる選手」ではなく、「ボールがなくても価値を発揮できる選手」だ。

グライムズの名前が挙がる理由も、そこにある。


「失った戦力」と「作ろうとしているチーム」は別の話だ。

ここまで見てくると、一つのことが見えてくる。

レイカーズは、

レブロン時代を延長する補強をしているのではない。

ルカ・ドンチッチの全盛期に合わせたロスターへ、少しずつ形を変えようとしている。

もちろん、その挑戦が成功する保証はない。

スマートやケナードを失ったことが、最終的に大きな失敗だったと評価される可能性も十分ある。

しかし、それは現時点では誰にも分からない。

だからこそ、海外専門メディアは「失敗」とも「成功」とも断言していないのだ。


最後に

NBAでは、フリーエージェンシー初日に「勝者」と「敗者」が決められることがよくある。

しかし、その評価はシーズンが始まれば簡単に覆る。

だから私は、今のレイカーズを「失敗」と決めつけることはできない。

レブロンが去った。

スマートもケナードもいなくなった。

それだけを見れば、確かに戦力ダウンだ。

でも、レイカーズ専門メディアが見ているのは、その先にある完成形である。

サンドロ・マムケラシュビリは本当に加入するのか。

ウォーカー・ケスラー獲得は実現するのか。

そして、この柔軟性を生かして、ルカ・ドンチッチが最も力を発揮できるチームを作れるのか。

この答えが出るまでは、ロブ・ペリンカを「無能」と断じるのも、「名GM」と持ち上げるのも早すぎる。

レイカーズの2026年オフシーズンは、まだ終わっていない。

本当の評価が下されるのは、ロスターが完成したその日だ。


最後まで読んでいただきありがとうございました!
頑張ってますのでXで拡散お願いします🤲

いいなと思ったら応援しよう!