大人になっても、僕たちの友情は続いていく。
「うわっ、久しぶりすぎん?」
成人式の会場に入った瞬間、聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。
振り向くと、そこには見覚えのある顔が並んでいる。
○○:「茉央!心響も!」
思わず声が大きくなった。
五百城茉央と愛宕心響が、振袖姿でこっちに手を振っている。中学時代から一緒だった二人。
あの頃は毎日のように一緒にいた。
茉央:「久しぶりやん!ほんま元気にしとった?」
心響:「めっちゃ久しぶりやなぁ」

○○:「元気だったよ!二人とも相変わらずだね」
心響:「相変わらずって何やねん!」
この感じ、本当に懐かしい。中学の頃からずっと変わらない。
茉央:「でもほんま、久しぶりやわ。卒業してからずっと会ってなかったもんな」
○○:「そうだね。あっという間だった気がする」
心響:「大学どうなん?楽しい?」
○○:「まあまあかな。新しい友達もできたし」
茉央:「そっかそっか。私らも大学楽しいで」
「あっ、○○!」
後ろから別の声。振り返ると、菅原咲月、奥田いろは、瀬戸口心月が揃って歩いてくる。
高校で出会った三人。この三人と茉央、心響で、いつも六人で一緒にいた。
○○:「咲月!いろはに心月も!」
咲月:「久々すぎるでしょ!LINEではずっと繋がってたけど、会うの何年ぶり?」

○○:「卒業以来だから…もう二年半?」
いろは:「やばい、そんな経ってるの!?」

茉央:「ほんまあっという間やったなぁ」
心月:「でも全然変わってないね、みんな」

咲月:「そう?私は変わったと思うけど」
心響:「髪型は変わったけど、中身は一緒やで」
咲月:「中身って何よ!」
いろは:「ほら、もうこのやり取りが懐かしいわ」
咲月:「感傷に浸るのは後!まずは写真撮ろ!」
咲月:「はいはい、みんな集まって!振袖の写真撮らなきゃ!」
心月:「○○くん、真ん中来て真ん中!」
○○:「なんで俺が真ん中なの!?」
心月:「だって久々の再会じゃん!主役でしょ!」
茉央:「いやいや、今日の主役や」
心響:「そうそう、○○を囲む会やからな」
○○:「囲む会って何だよ!」
咲月:「はいはい、ツッコんでないで早く並んで!茉央とここねんは○○くんの横ね。で、私たちは後ろから」
○○:「なんでそんな構図なの」
いろは:「だって茉央とここねんは中学からの付き合いじゃん。私たちは高校からだし」
○○:「そういう配置にする必要ある?」
咲月:「あるある!ストーリー性大事!」
茉央:「ええやん、別に。昔を思い出すわ」
心響:「ほんまやな。中学の時もよく三人で写真撮ったもんな」
咲月:「せーの!」

パシャッ。
咲月:「もう一枚!今度は変顔で!」
○○:「えっ、変顔!?」
心月:「やるやる!」
茉央:「○○、固まってるで」
○○:「いや、急に変顔って言われても…」
心響:「ほら、昔よくやってたやつ!中学の時の!」
その瞬間、心響が俺の頬を両手で引っ張る。
○○:「うわっ、やめろって!」
パシャッ。
咲月:「撮れた!これ最高じゃない?」
茉央:「いい写真やん」
○○:「これはヤバい…」
咲月:「後でLINEに送るね!」
こうして、何枚も何枚も写真を撮り続ける。咲月の撮影魂に火がついたようで、なかなか終わらない。
○○:「もういいでしょ、そろそろ」
咲月:「ダメダメ!まだ足りない!」
茉央:「何枚撮るつもりやねん」
咲月:「記念だから!後で見返した時に、いっぱいあった方がいいじゃん!」
茉央:「確かにそうやけど…」
咲月:「はい、もう一枚!」
パシャッ。
咲月:「よし!これで満足!」
○○:「やっと終わった…」
いろは:「お疲れ様」
会場の隅に移動して、六人で話し込む。
いろは:「そういえばさ、○○くんって高校の時、廊下で転んで先生に怒られたよね」
心月:「あー!あったあった!」
茉央:「覚えてるで。あれは確か二年生の時やったかな」
心響:「そうそう!廊下走ったらあかんって注意されてた直後に転んだんよな」
○○:「あれは…滑っただけだから」
心響:「滑っただけで廊下の真ん中に倒れるって才能やで」
いろは:「しかもその時、クラスのみんなが見てたんだよね」
○○:「もういいでしょ、その話は!」
茉央:「でも懐かしいわ。あの頃は毎日何かしら起きてたもんな」
心響:「ほんまやな。中学の時はほんま楽しかった」
茉央:「私たち三人、よく一緒に帰ってたよね」
○○:「毎日やったもんな。寄り道ばっかりして」
心響:「コンビニ寄ったり、公園行ったり」
茉央:「あの公園、まだあるんかな」
○○:「あるんじゃない?今度行ってみる?」
茉央:「ええやん、行きたいわ」
○○:「心響も大概やったやん。体育祭でリレーのバトン落としたの覚えてる?」
心響:「うわっ、それ言う!?」
咲月:「あったあった!クラス全員で叫んだよね」
心響:「あれはほんまに恥ずかしかった…」
いろは:「でもここねん、そのあとめっちゃ頑張って追い上げたやん」
心響:「結局、順位変わらんかったけどな」
みんなの笑い声が響く。
咲月:「高校の文化祭も最高だったよね。○○くん、あの時のクラスの出し物覚えてる?」
○○:「お化け屋敷でしょ?覚えてるよ」
いろは:「○○くん、お化け役やったのに全然怖くなかったって言われてたよな」
茉央:「むしろ可愛いって言われてたやん」
○○:「可愛いは違うでしょ!」
心響:「でも実際そう言われてたで」
心月:「あの時、○○くんが脅かそうとして逆にお客さんに笑われてたの覚えてる」
○○:「あれは…タイミングが悪かっただけ笑」
いろは:「タイミングの問題じゃないと思うけど」
○○:「もういいから!笑」
咲月:「でも楽しかったよね、あの文化祭」
茉央:「ほんまやな。準備期間からずっと六人で一緒やったもんな」
心響:「夜遅くまで残って準備してたよね」
茉央:「大人になったってことやな」
心月:「ねえねえ、このまま解散するの勿体なくない?」
咲月:「確かに!せっかく久々に会ったんだし」
いろは:「飲みに行く?どうせみんな今日は時間あるでしょ」
みんなが一斉に頷く。
○○:「行く行く!」
心響:「賛成やわ」
咲月:「じゃあ決まりね!どこ行く?」
茉央:「駅前の居酒屋とかでええんちゃう?」
いろは:「あそこの店、前も行ったよね」
心月:「行った行った!高校の打ち上げの時」
咲月:「あの時は六人で朝まで喋ってたよね」
○○:「朝まではさすがに盛りすぎでしょ」
いろは:「でも結構遅くまでいたよね」
心響:「終電ギリギリやったもんな」
茉央:「じゃあそこにしよう!懐かしいし」
咲月:「賛成!」
こうして、六人は居酒屋に向かうことになった。
会場を出て駅に向かう道中、話は尽きない。
茉央:「そういえば○○、大学どうなん?」
○○:「まあまあかな。普通に楽しくやってるよ」
心響:「サークルとか入ってる?」
○○:「入ってるよ。軽音サークル」
咲月:「えっ、音楽やってるの!?」
○○:「ちょっとだけね」
いろは:「何の楽器?」
○○:「ギター」
心月:「かっこいいじゃん!」
○○:「そんな大したことないよ」
茉央:「いやいや、すごいやん」
心響:「今度ライブとかあるん?」
○○:「来月あるけど…」
咲月:「行きたい!」
○○:「えっ、本当に?」
咲月:「当たり前でしょ!みんなで行こうよ!」
茉央:「ええやん、行きたいわ」
いろは:「じゃあ日程教えてね」
○○:「分かった…」
なんだか恥ずかしいような、嬉しいような気持ちになる。
心響:「彼女とかできた?」
○○:「いや、全然」
心響:「ほんまに?怪しいなぁ」
○○:「本当だって!」
いろは:「○○くん、昔からモテてたもんな」
○○:「モテてないから!」
咲月:「いやいや、バレンタインの時チョコいっぱいもらってたやん」
○○:「あれは義理だから!」
心月:「義理であんなにもらうか?」
茉央:「中学の時もすごかったで」
心響:「机の上がチョコだらけやったもんな」
○○:「あれは…クラスの女子が全員配ってただけだから」
心響:「でも○○のとこだけ多かったやん」
○○:「そんなことないでしょ」
茉央:「あったあった」
○○:「もういいでしょ、その話は!」
心響:「照れてる照れてる」
○○:「茉央だってどうなの?彼氏とかいるの?」
茉央:「おらんで。全然」
咲月:「嘘でしょ。茉央めっちゃ可愛いのに」
茉央:「ほんまにおらんって」
いろは:「ここねんは?」
心響:「私もおらんわ。てか、みんなおらんのちゃう?」
咲月:「私もいない!」
いろは:「私も」
心月:「私もー」
○○:「全員独身かよ」
茉央:「まあまだ成人なったばっかやしな」
咲月:「でもさ、こうやってみんなで集まれるの嬉しいよね」
心響:「ほんまやな。離れても繋がってるって感じがする」
いろは:「LINE見てるだけでも楽しいもんな」
茉央:「でもやっぱり直接会うのが一番やわ」
心月:「高校卒業してからさ、みんなバラバラになったけど、こうやって集まれるのが嬉しい」
茉央:「ほんまやな。みんなそれぞれの道に進んだけど、こうやって変わらず仲良くできるのがええわ」
咲月:「これからもずっとこうやって集まろうね」
全員:「うん、絶対!」
心響:「あっ、あそこや!」
咲月:「懐かし!全然変わってないね」
茉央:「看板も一緒やん」
心月:「入る前に一枚撮ろう!」
○○:「もう何枚撮るねん」
心月:「記念やから!」
いろは:「はいはい、じゃあ撮るよー」
パシャッ。
店に入ると、幸いにも席は空いていた。六人はテーブル席に座る。
心月:「よし、乾杯しよう!」
注文を終えて、飲み物が運ばれてくる。
茉央:「久々やな、こうやってみんなで集まるの」
心響:「ほんまやな。卒業してからずっと会ってなかったもんな」
咲月:「LINEでは繋がってたけどね」
いろは:「でもこうやって集まると、昔に戻った感じがするよね」
心月:「うんうん!時間経ってても変わらないものは変わらないから!」
茉央:「これからも集まろうな」
心響:「約束やで」
全員:「せーの、かんぱーい!」
カチンとグラスがぶつかり合う音が響く。
こうして、久々の再会を祝う夜が始まった。
心月:「あー、やっぱりお酒美味しい」
咲月:「成人したって感じするよね」
茉央:「でも実感ないわ」
心響:「たしかに、急に大人になった感じはせんよな」
いろは:「そういえばさ、高校の時の担任の先生覚えてる?」
咲月:「あー、あの厳しい先生?」
いろは:「そうそう!」
咲月:「めっちゃ怖かったよね」
茉央:「でも優しい時もあったで」
心響:「テスト前とか、放課後に教えてくれたよね」
○○:「そうそう。あれは助かったわ」
心響:「○○、あの先生に怒られたことあるよね」
○○:「あったっけ?」
心響:「あったやん。宿題忘れた時」
○○:「あー、あったかも」
いろは:「かもじゃなくて、めっちゃ怒られてたよ」
茉央:「あの時は廊下に立たされてたもんな」
○○:「恥ずかしい思い出だな」
咲月:「でもあの頃は楽しかったよね」
茉央:「ほんまやな。毎日何も考えずに遊んでたわ」
心響:「でも中学の時はこの三人でよく遊んだよね」
茉央:「毎日のように一緒やったもんな」
心響:「ブランコとか取り合いしてたよな」
○○:「懐かしいなぁ」
茉央:「高校に入って六人になった時は嬉しかったわ」
咲月:「私たちもそうだよ。茉央とここねんと仲良くなれて」
いろは:「最初はちょっと緊張したけどね」
○○:「緊張してた?」
いろは:「うん。茉央とここねんと○○くんがもう仲良かったから、入っていけるかなって」
心響:「そんなん全然思わんでよかったのに」
心月:「でもすぐに打ち解けたよね」
茉央:「ほんまやな。あっという間に六人グループになったわ」
料理が次々と運ばれてきて、テーブルが賑やかになる。
咲月:「これ美味しそう!」
全員:「いただきまーす!」
茉央:「この店、相変わらず美味しいね」
心響:「打ち上げとか、誕生日とか」
いろは:「そういえば、○○くんの誕生日もここでやったよね」
咲月:「あー、あったあった!」
心月:「あの時、サプライズでケーキ用意したんだよね」
○○:「めっちゃびっくりしたわ」
茉央:「喜んでくれて良かった」
○○:「あの時は本当に嬉しかった。ありがとう」
心響:「いいのいいの。友達やもん」
咲月:「そういえば、修学旅行の時のこと覚えてる?」
心月:「京都行ったよね」
いろは:「夜中まで電話でみんなで喋ってたよね」
茉央:「先生に怒られたやん」
心響:「でも止まらんかったもんな」
心月:「また京都行きたいな」
いろは:「じゃあ今度、六人で京都旅行しようよ!」
茉央:「ええやん!」
咲月:「賛成!」
心響:「温泉とかも行きたいな」
茉央:「じゃあ温泉旅行もしよう」
咲月:「やりたいことだらけやん」
いろは:「でもいいじゃん。これから色々できるし」
心月:「大学生のうちにいっぱい遊ばなきゃ」
茉央:「だからこそ、今のうちに思い出作らなきゃね」
全員:「うん、そうだね」
咲月:「そういえばさ、誰か気になる人とかいないの?」
心月:「私も気になる」
心響:「茉央はどうなん?」
茉央:「おらんって言うてるやん」
いろは:「さっちゃんは?」
咲月:「私も全然。大学で出会いがないんだよね」
いろは:「私もいないよ。バイト先に良い人いないし」
茉央:「心月ちゃんは?」
心月:「私もー。てか、みんないないんだね」
茉央:「全員独身とか珍しいよね」
いろは:「でも焦ってないでしょ、みんな?」
咲月:「全然焦ってない」
心響:「まだ二十歳やしな」
咲月:「そうだよね。これからだもんね」
心月:「○○くんはどうなの?気になる人いる?」
○○:「いないって言ってるでしょ」
心月:「本当に?」
○○:「本当だよ」
茉央:「なんか怪しいなぁ」
○○:「怪しくないから!」
心響:「まあええわ。いたら教えてな」
咲月:「そういえば、高校の時に○○くんのこと好きだった子いたよね」
心月:「あー!あの子!」
○○:「そんな人いたっけ?」
茉央:「いたいた。めっちゃ分かりやすかったやん」
心響:「○○、気づいてなかったん?」
○○:「全然」
心響:「やっぱり鈍感やな」
茉央:「これからいい出会いがあるよ、きっと」
咲月:「絶対あるって!」
○○:「ありがとう」
気がつけば、時計は深夜を指していた。
いろは:「やばい、もうこんな時間」
咲月:「マジで?もう十二時過ぎてるじゃん」
○○:「時間経つの早いな」
茉央:「ほんまやな。あっという間やった」
心月:「でも楽しかったね」
心響:「久々に笑ったわ」
いろは:「こういう時間、大切だよね」
茉央:「ほんまやな。忙しい毎日の中で、こうやって集まれるのは貴重やわ」
咲月:「だからこそ、これからも集まろうね」
全員:「うん、絶対!」
会計を済ませて、六人は店を出る。
店の前で、六人は立ち止まる。
咲月:「じゃあ、また夏に」
茉央:「うん、また夏ね」
心響:「それまで元気でな」
咲月:「LINEはちゃんと返してよ」
○○:「分かってるよ」
茉央:「絶対やで」
いろは:「あと、さっき話した旅行の件、ちゃんと計画立てようね」
心月:「楽しみにしてるから」
全員:「じゃあまたね!」
六人はそれぞれの方向に別れていく。
俺は振り返って、みんなを見る。
茉央と心響は一緒に帰るようで、二人並んで歩いている。
咲月、いろは、心月も三人で固まって話しながら歩いている。
みんな笑顔だ。
俺も笑顔になる。
久々の再会は、予想以上に楽しかった。
また会える日が楽しみだ。
そう思いながら、俺は駅へと向かった。
成人式から数日が経った。
グループLINEは相変わらず賑やかだ。
咲月:「ねえ、旅行どこ行く?」
茉央:「京都?それとも温泉?」
心月:「両方行きたい!」
いろは:「じゃあ二回に分けようよ」
心響:「ええやん、それ」
○○:「夏に京都、冬に温泉とかどう?」
咲月:「いいね!それで行こう!」
全員:「賛成!」
こうして、次の再会の計画が決まっていく。
この繋がりが、これからもずっと続いていきますように。
成人式での再会は、新しい始まりでもあった。
大人になっても、変わらない友情。
それが何より大切だと、改めて感じた一日だった。
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翌週、グループLINEにまた通知が来た。
咲月:「○○くん、来月のライブいつだっけ?」
○○:「あ、来月の15日だよ」
咲月:「了解!予定空けとく!」
茉央:「私も行く!」
心響:「私も!」
いろは:「私も行きたい!」
心月:「楽しみにしてる!」
○○:「マジで来るの?」
咲月:「当たり前でしょ!」
茉央:「友達のライブやもん」
○○:「ありがとう。頑張るよ」
心響:「期待してるで!」
こんなふうに、六人の関係は続いていく。
離れていても、繋がっている。
それが何より幸せだと思える。
大学生活も、これから先も、この仲間たちと一緒なら楽しくやっていける。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
今回は先日成人の日だったのと、自分がであるということから、同い年のメンバーで書いてみました!
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