【高校時代の淡いBL記憶】「あ~ん」しあう2人、叶わない願い
叶わない願い 置き去りのままで
こんにちは。
30歳会社員(隠れゲイ)のしゅんすけです。
前回、2人で勉強している思い出を描いてみました。
ずっと…誰にも言えませんでしたが、
ふと、顔を上げて「目が合う2人」。
そのとき、心の中で、
家入レオさんの 『君がくれた夏』が流れていました(笑)
<もはや友達以上?目が合って微笑みあう2人>
それでは、この2人が、さらに親密になった思い出を
ここで、昇華させてください。
▼高2 冬の合唱コン▼
高校の冬、クラス対抗の合唱祭がありました。
毎日、放課後になると教室に残って練習する。
最初は面倒くさそうにしていた男子たちも、
本番が近づくにつれて、少しずつ真面目になっていく。
今思えば、あの時期の教室には、
少しだけ青春っぽい熱がありました。
僕とダイ君は、
パートが同じで歌う並びも隣同士でした。
一緒に歌う瞬間、特に意識はしていませんが、
青春らしく、楽しい時間でした。
本番、僕たちのクラスは賞を取れませんでした。
悔しいというほどではないけれど、
少し拍子抜けしたような、
でも終わった解放感もあるような、そんな空気でした。
▼打ち上げ、すれ違う2人▼
その夜、男子だけで打ち上げに行くことになりました。
プリクラも撮って、焼肉を食べよう!
そんな流れだったと思います。
ただ、僕は少しだけ残念な気持ちがありました。
イ君は、合唱コンの後なのに、
サッカー部の練習があると聞いていたからです。
「そっか、部活あるんだ」
みんなで遊びに行くなら、そこにダイ君もいてほしい。
でも、そんなことは誰にも言えません。
たぶん僕は、それくらいの顔をしていたと思います。
本当は少し寂しいのに、何でもないふりをして、
他の友達とプリクラを撮りに行きました。
男子全員でギュウギュウになって撮ったプリクラ。
そして、僕らは、焼肉へ向かいました。
打ち上げは普通に楽しかったです。
男子だけで肉を焼いて、
くだらない話をして、誰かが焦がして、また笑う。
でも心のどこかで、ずっと思っていました。
ダイ君もいたらよかったのにな。
来てほしい人がいない時間だけ、
少し世界が薄く見えた。
しばらくして、デザートが来る頃でした。
その時でしたーー
▼君といた冬▼
サッカー部の練習を終えたダイ君が、店に来ました。
入口の方が少しざわついて、
振り返ると、いつものように笑う彼がいました。
「ああ、来たんだ。」
それだけで、少し空気が変わった気がしました。
でも、最初に彼が向かったのは、
陽キャ男子たちが集まるテーブルでした。
それは自然なことでした。
ダイ君は誰とでも仲良くできる人で、
クラスの中心にいるような人だったから。
僕は気にしていないふりをしました。
肉を食べて、笑って、普通に楽しんでいる顔をしていました。
来てくれたことは嬉しい。
でも、やっぱり彼はあっち側の人なんだなとも思う。
そんなふうに、勝手に距離を感じていました。
ちょうど、最後のデザートが届いた頃合いー
その時でした。
ガサっと、隣で音がして、
ふと横を見ると、
「よっ!!」
僕の背中をたたきながら、ダイ君がこっちに来ました。
「おっ、練習、お疲れ!」
「うん、疲れた!」
「肉、食べれた」
「ちょっと食ってきた!」
ほんの数時間、いなかっただけ。
それでも、二人に温かい空気が流れました。
隣に来てくれたダイ君。
たまたま席が空いていたからかもしれない。
アイスが見えたからかもしれない。
深い意味なんて、きっとなかったのだと思います。
それでも僕は、その瞬間を覚えています。
「アイス食べた?」
「え?アイスあんの?」
「これ、いる?」
僕が自分のアイスを一口すくったスプーンを
ダイ君に差し出すと・・・
「お、さんきゅ!」
彼はそのまま食べました。
先に僕が使っていたスプーン。
ぼくは、胸の奥が少しざわつきました。
その後、僕はまた自分の分を
再度アイスを食べました。
「いる?」
もう少し欲しそうにしていたので、
冗談っぽくスプーンですくって
「あーん」と差し出してみました。
すると…
僕の持つスプーンを
ダイ君は、そのままパクっと食べました。
ふと、見つめ合うと、
「ふふふ…うまいな」
「はい、次」
しばらく、この二人は
アイスを、一つのスプーンで食べていました。

そこで、ふと…我に返ると…
周りにはクラスの男子たちがいました。
なにかツッコミされるわけでもなく、
見られていたのか、見られていないのか、わかりません。
でも、そんな状況でも、
ダイ君は、普通に食べてくれました。
変に照れるわけでも、嫌がるわけでもなく、笑いながら。
その何気なさが、嬉しかった。
まるで空を 歩いてるみたいな日々
当たり前に そばにいたこと
未来なんていつもそう 疑いもせず
▼夢の続き探してた▼
店を出たあと、
ダイ君が少し残念そうな顔して、みんなに言いました。
「えー俺もプリクラ撮りたかった!」
「ダイが、プリ撮りたいってー?」
それで、もう一度みんなで
プリクラを撮ることになりました。
男が十数人、狭い撮影スペースにぎゅうぎゅうに入る。
誰かの肩が当たって、
誰かが「狭い」と笑って、
みんなで無理やり画面に収まろうとする。
その中で、自然と、
僕の隣にはダイ君がいました。
たまたまだったのかもしれません。
でも、隣にいました。
顔が、ほぼ触れるかどうか、そんな距離で
撮影の瞬間、彼は僕の隣で笑っていました。
終わった後、
僕らは、そのプリクラを大切にしていました。
ダイ君も、嬉しそうにしていました。

ダイ君にとっては、
きっと何でもない一日だったと思います。
でも僕にとっては、
名前をつけられないまま残った、大切な記憶でした。
はっきり言葉にしないまま近くにいた二人。
友達なのか、恋なのか、自分でも分からないまま過ぎていく時間。
誰にも言えなかったその記憶は、
今も僕の中で、物語の種になっています。
思うままに 色付いてくと思ってた
答えなんか 見つけられずに
それでもこの世界 廻り続けて
君がくれた夏 その奇跡
僕は忘れない
溢れそうな想い あの夕日に隠して
so, why... 気づいていた
true love true love
家入レオ -「君がくれた夏
<自己紹介>
【初めてのnote】自己紹介┃30代・会社員┃
誰にも言えなかった思いをBL小説に
