Etsy出店記録 #07|EU新制度の影響? ドイツ宛の荷物が返送された話
先日、Etsyで初めて海外から注文をいただき、発送したことを記事にしました。
しかし、その荷物が返送されるというトラブルが発生しました。
返送された荷物には、
Return:
Missing IOR/EOR or no PDDP for B2C item
という記載がありました。
輸入者(IOR)またはEORI番号が確認できない、もしくはB2C商品としてPDDPで発送されていないため返送
という意味です。


最初は何が原因なのか分からず、郵便局の案内やWebサイト、noteなどで情報収集を行いました。
その結果、2026年7月1日に始まったEUの新しい輸入・通関制度が影響していると考えられる事例が複数見つかりました。
EUの新しい輸入・通関制度とは
2026年7月1日から、EU加盟国向けの荷物を対象に、新しい輸入・通関制度が導入されました。
今回発送したドイツも、この制度の対象国です。
制度変更に伴い、通関時の手続きや電子情報の取り扱いも変更されており、発送側にも影響が出ています。
今回の返送原因は?
当初は、EtsyのIOSS(輸入ワンストップショップ制度)の情報が正しく伝わっていないのではないかなど、いくつかの可能性を考えました。
その後、同じような事例を調べると、noteなどにもEU向けの荷物が返送されたという報告が複数見つかりました。
さらに日本郵便のWebサイトでも、2026年7月から始まったEUの制度変更に関する案内が掲載されており、7月24日からは対象8か国向けについて、IOSSを利用する国際郵便の引き受けを停止すると発表されています。
ここで少しややこしいのが、IOSSと今回の制度変更は、別の仕組みだという点です。
IOSS(輸入ワンストップショップ制度)は、Etsyが購入時に徴収したVAT(付加価値税)を、EU側へ申告・納付するための仕組みです。
一方、今回変更されたのは、輸入時の関税や通関に関する仕組みです。
つまり、Etsyを通じてVATは支払い済みでも、それだけで新しい通関制度に対応できるわけではありません。
今回利用した国際eパケットでは、新制度で必要となった関税を事前に処理できず、返送につながった可能性があります。
日本郵便では、これらの国への発送にはUGX(ゆうグローバルエクスプレス)の利用が案内されています。
ただ、UGXは最も安い料金区分でも送料が約6,000円となるため、ポストカードのような少額取引きでは現実的ではありません。
お客様への対応
状況が分かった時点で、すぐにお客様へ事情をご説明しました。
相談した結果、今回は一度キャンセルという対応を取ることになりました。
いつ正常に発送できるようになるか分からない状況で、お客様を長くお待たせするよりも、一度キャンセルした方が良いと判断したためです。
せっかくご注文いただいたにもかかわらず作品をお届けできず、本当に申し訳なく、初めての海外販売だっただけに悔しい気持ちでいっぱいでした。
今回学んだこと
発送前には海外発送の方法を調べ、慎重に準備したつもりでした。
しかし、新しい制度変更の情報まで十分に把握できていなかったことは、自分の情報収集不足だったと反省しています。
海外販売では、作品づくりだけでなく、各国の制度変更にも目を向け続ける必要があることを改めて実感しました。
その他の地域への発送は?
実は、ドイツから注文をいただいた約1週間後、アイルランドからも注文をいただきました。
こちらは国際eパケットで発送し、今回の返送よりも早く、お客様から無事に受け取ったとの連絡をいただいています。
アイルランドもEU加盟国です。同じEU加盟国でも、同じ制度の対象でありながら、国によって運用実態が異なり、対応結果に違いが生じているようです。
今後のEtsyの対応
安定した発送方法が確認できるまでは、ドイツを含むEU 8か国(オーストリア、デンマーク、ドイツ、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガルおよびルクセンブルク)の発送を一時停止することにしました。
今回の出来事は残念でしたが、海外販売では制度変更や予期せぬトラブルも含めて対応していく必要があることを実感しました。
この記事が、同じようなトラブルで困っている方や、これからEU向けに発送される方の参考になれば幸いです。私自身も今後の情報を追いながら、状況に変化があれば追記していきたいと思います。
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