祖父江慎さんに出会えたことを、いま思う。
ブックデザイナーの
祖父江慎さんが亡くなられた。
先日の朝、SNSで訃報を知り、思わず「えっ!」と声が出た。
しばらく画面を見つめたまま動けなかった。
祖父江さんには、本の装丁画でたくさんお世話になった。
なかでも、河出書房新社の「奇想コレクション」シリーズでは、すべての表紙イラストを担当させていただいた。
打ち合わせは、いつも本当に楽しかった。
「松尾さん、もうね、きゃーって感じで、変な感じで、あれれって描いちゃっていいからねぇ」
そんなふうに話しながら、その場でバババッと不思議な線を描く。
ニコニコしているのに、
「おもしろいもの、楽しみにしてるよ〜」という圧はしっかりあって、
毎回、背筋が伸びた。
でもその時間が、どれだけ自分を育ててくれたかは、今になってよくわかる。
事務所のベランダで、ふたりで「シェー」のポーズをして動画を撮ったのは、もう15年前。
いつもお茶目で、ワクワクしていて、やさしくて。
でも仕事にはとても真剣で。
ああいう大人に出会えたこと、ほんとうに幸せだったと思う。
ありがとうございました。
※この写真の打ち合わせ後に出来上がった本はたぶんこれ。
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やさしい気持ちを、ありがとうございます。