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【国語が苦手でできない子へ】 説明問題の正体は「復元&一般化ゲーム」だった

国語における「説明」という語句の意味については前の記事で書きました。
未読の方はこちらからお読みください。

では、問題作成者が傍線を引くのはどんなところでしょうか。
そんなことは考えたことがないかもしれません。私もありませんでした。
でも、適当に引いているわけではありません。

たくさんの問題作成者がいまもたくさんの国語の問題を生産しているところでしょう。
作成者同士が、こんなところに線を引こうと事前に話し合って決めるのは不可能です。

でも、説明問題の傍線が引かれているところをみると、なぜかある共通点が浮かび上がってきます。

傍線部は“なんとなく”引かれているのではなく、明確な理由があって引かれているからです。

そもそも、傍線は“どこでもいい”わけじゃない

それは、説明しなさいという設問が成立するということはどういうことなのか、と逆転の発想で考えてみるとわかります。
もしくは、問題作成者の立場に立って考えてみるとわかります。

“このまま読むと分かりにくい”

と問題作成者が判断した場所に傍線が引かれているはずです。
わかりやすいと思われたところにはわざわざ説明しなさいなんて設問を作ろうと思いませんよね。

では、次の問題です。
国語で「わかりにくい」とはどういう場所のことをいうのでしょうか?

国語で「わかりにくい」場所は3つしかない

国語の文章でわかりにくい場所はシンプルです。
問題作成者にとって国語の文章が読みにくくなる(と思われている)場所は、次の3つに大別できます。

① 抽象的すぎて一般的な意味がわからない

「幸福とは、心の在り方である」
心の在り方とはどういうこと? って考えていきます。

② 具体例・比喩的で一般的な意味がわからない

実はここがつまずきポイントです。具体例=わかりやすいという思い込みが私たちにはあります。
でも、国語の問題としては具体例はわかりにくいとされています。

厳密にいうと「わかりにくいから」というよりも、「限定的すぎるから(=全体に当てはまらないから)」です。
それは具体例や比喩表現に傍線が引かれて説明しなさい、という設問が作られていることから導かれます。

「人生はマラソンのようなものだ」
マラソンのようなものって、どういうこと? って考えていきます。

「見たり、聞いたりすること」
見る・聞くだけじゃなくて、ほかにも触るとか味わうもあるはずです。限定的すぎますね。
つまり、一言でまとめるとどういうこと? って考えていきます。

③ 省略されていて、理解するには言葉が足りない

「これが人間の行動を大きく左右する要因である」
「これ」「それ」などの指示語が使われている部分。
主語や目的語が省略されている。

本文全部読んでいるからわかるけど、傍線だけしか読んでいないとしたら意味がわかる? って考えていきます。

問題作成者は、この3つの“つまずきポイント”を
正確に狙って傍線を引きます。

問題作成者が「説明」にこめたメッセージ

ここまで解釈した部分を問題作成者のメッセージとしてまとめます。

つまり、説明問題とは問題作成者が
「ここには省略されている言葉があったり、わかりにくい部分があります。だから、省略されている言葉を補ったり、わかりにくい部分を一般的な意味で、傍線とのイコール関係を崩さずにわかりやすくしてください」
と聞いている問題なのです。

長いですね。
でも、それがたった一言の「説明しなさい」とか「どういうことですか」という言葉に込められた意味なのです。

入試問題ではそんなに丁寧に書いてくれませんし、問題文を端的に言いたいので「説明」という専門用語に集約してしまっているのです。

生徒がどれだけ問題をたくさん解いたとしても、受験前にそこまでたどり着くことはほぼ不可能です。なので、塾の授業でかみくだいて教える必要があります。

抽象と具体の間にある「一般」という地層

ここを誤解している生徒は非常に多いです。

“抽象”と“具体”は聞いたことがあると思います。
しかしその間にある 「一般(わかりやすい)」 の地層を意識できている生徒はほとんどいません。

説明問題はまさにこの

抽象と具体の“中間の地層”にある一般的な意味を取り出す作業

なのです。
このイメージを持たないと、説明問題の採点基準に届きません。

説明問題は「復元&一般化ゲーム」だと考えよう

説明問題はセンスではありません。
次の3ステップで解けます。

  1. 傍線部がどの理由で分かりにくいのか見抜く
    (抽象/具体/省略)

  2. 抽象と具体の中間=「一般」に直す
    (本文の語を使うのが原則)

  3. 省略されている主語や目的語を復元する
    (本文の語を使うのが原則)

2と3は順番が逆でも構いません。
これを理解すれば、説明問題は“感覚の勝負”ではなくなります。

むしろ、
決まった場所に傍線が引かれ、
決まった思考で答えが作れる問題

だと分かるはずです。

国語が苦手な子にこそ伝えたいのは、「説明問題は、技術で攻略できる」
という事実。

そのルールを知れば、説明問題は国語で一番“点が取りやすい問題”に変わります。

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