【J★K】ブルガリア冷徹変態ポリス
しかし困ったもんだ。
僕は今、どこに居るのかも分からないままだった。早朝、と言うより未明に近い時間に、僕はソフィアの片隅でポツンとした。
バスステーションに連れてって欲しかったのに、どうやら白タクは鉄道駅に僕を降ろしたらしい。
幸い駅の売店喫茶が開いていたのでそこで一息ついて、これからの方針を検討しようと思った。
するとそこに酔っ払いのおっさんが現れてジェスチャーで酒を奢れと言うので、僕は必死にトボケて何とか難をかわした。
「あぶねえ、面倒なオヤジだったゼッ!」
それから、僕は見回りをしていた警察官にバスステーションの行き方を尋ねた。
ところがこの警察官、黄色人種をいかにも馬鹿にしたような態度で僕に接したのだった。
柄が悪いな。
ガム噛んでないか、
先生に口の中を見せてみなさい!
なんて言えない。かつて共産圏にあった為だろうか、ブルガリアはどうも警察の力が強いらしいと瞬時に察した。そのうち呼んでもないのにワラワラと仲間が集まって来て、
「どうした、どうした?」
と始まったので、非常にうざい。
僕を無遠慮にジロジロと見てあからさまに値踏みする。何しろ英語が通じないので非常に厄介だ。
何が恐いかってオバケも恐いが、海外において信用できない警察機関ほど恐い物はない(実際、フィリピンでカツアゲされた事があった)。ましてや黄色人種に対する侮蔑が伺えて、僕は戦慄した。
くそー、ゴリラどもめ!
すると婦人警官までやって来た。
それはミニパトでドライブしながら白線を引くような可愛い婦人警官ではなく、手厳しくムチでひっぱたきながらハイヒールで踏んづけて来そうな婦人警官である。いかにも冷徹変態サディストと言って良い。
やばい、
完全に変態に違いない!
根拠はないが、違いない!
コエーッ!
何だか知らないが逮捕だけはしないでくれよと余計な心配ばかりしてしまった。
結局、その冷徹変態サディスト婦人警官が多少の英語を使ったので、バスステーションはどこかと尋ねると、あっさりあっちだと指差して、適当にあしらわれたのだった。
「あ、はい」
(皆さん普通の警官でしたとさ、チャンチャン)
