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#24 超短時間運動が脳と体に起こす「科学的格差」毎日たった5分で未来が変わる!

【第21回】6月21日(日)配信分:マインド回

かつて根性と気力だけで乗り越え、心身を崩した経験から、毎日たった5分で自分の体を守る「5分健康室」を始めました。

今まさに必死で頑張りすぎているあなたへ。10年先,20年先も若々しく動ける体を作るための、簡単な運動をお届けします!


突然ですが、あなたは「運動は、まとまった時間をとって、しっかり汗を流さないと意味がない」と思っていませんか?

もしそう思っているなら、今日でその常識を完全にアップデートしてください。今回は結論からお伝えします。

【結論】

毎日「たった5分」運動をする人と、全くしない(座りっぱなしの)人の間には、将来の認知症リスク、寝たきりリスク、そして死亡率において、取り返しのつかないほどの「圧倒的な格差」が生じます。科学が証明した真実は、「運動は、最初の数分間に最大の価値がある」ということです。

「たった5分で何が変わるの?」と思うかもしれません。しかし、近年のスポーツ医学や老年医学のデータは、その5分が私たちの脳と体を劇的に変えることを明確に示しています。

今回は、「認知機能」「身体機能」「生理機能」という3つの異なる視点から、その驚くべきエビデンス(科学的根拠)を分かりやすく紐解いていきたいと思います。

【認知機能】脳の若返りと認知症リスク

「足を動かすことは、脳を動かすこと」です。毎日5分だけでも体を動かす習慣がある人は、脳の構造そのものが変わります。

  • 認知症リスクが「3.4倍」も変わる

    1. 東京都健康長寿医療センター研究所が2022年に発表した大規模な調査によると、日常の活動量が少なく、歩くスピードや歩幅が狭いグループは、活発に動くグループに比べて、将来の認知症(または軽度認知障害)になるリスクが「3.4倍」も高くなることが分かっています(※1)。

  • 脳の記憶の司令塔「海馬(かいば)」が大きくなる

    1. 運動を全くしない人は、加齢とともに記憶を司る「海馬」という脳の領域が毎年1〜2%ずつ縮んでいきます。しかし、アメリカのピッツバーグ大学などの研究(PNAS掲載)では、日常的に足を動かす運動を行うと、脳の血流が増えて栄養(BDNF)が行き渡り、逆に海馬の容積が1〜2%「増加(若返り)」することがMRI調査で実証されています(※2)。

運動習慣と脳のボリューム

【身体機能】筋肉・骨の維持と寝たきりリスク

人間の筋肉や骨は、驚くほど正直です。「使わなければ48時間で衰えが始まる」と言われています。毎日5分の刺激があるかないかで、将来「自分の足で歩けるかどうか」の運命が分かれます。

  • 筋肉の質が劇的に変わる(サルコペニアの予防)

    1. 人間の筋肉量は、30代を過ぎると何もしなければ年間0.5%〜1%ずつ自然に減っていきます(※3)。運動ゼロの人は、特に太ももやお尻の大きな筋肉が衰え、スカスカの「脂肪まじりの筋肉」に置き換わってしまいます。毎日5分のスクワットや階段昇降を行うだけで、この減少を食い止め、何歳になっても引き締まった質の高い筋肉を維持できます(厚生労働省 e-ヘルスネットより)。

  • 将来の「要介護・寝たきり」リスクが4割減

    1. 日常の中で「階段を使う」「少し遠回りして歩く」といった、5分程度の細切れの動きを積み重ねている人は、全く運動をしない人に比べて、将来的に骨や筋肉のトラブル(ロコモティブシンドローム)で要介護になるリスクが約35〜40%も低いことが分かっています(※4)。

5年後・10年後の筋肉の中身

【生理機能】血管の健康と寿命(死亡率)

「たった数分の運動なんて、大してカロリーも消費しないし意味がない」というのは大きな誤解です。最新の医学は、「5分未満の短い強めの動き」が命を救うことを突き止めました。

  • 心血管疾患による死亡リスクが「49%」減少

    1. 2023年に国際的な学術誌『Nature Medicine』に掲載されたシドニー大学などの最新研究(大規模ウェアラブルデータ解析)では、特別な運動時間を設けなくても、日常の移動などで「1回1〜2分、1日合計で4〜5分」だけ、息が少し上がる程度の強い動き(急ぎ足や階段を駆け上がるなど)をする人は、それをしない人に比べて、心筋梗塞などの心血管疾患による死亡リスクが「49%」も減少、あらゆる原因による死亡リスクも「40%」減少することが判明しました(※5)。

  • 食後の血糖値スパイク(急上昇)をリセット

    1. アイルランドのリメリック大学が2022年に発表した研究(Sports Medicine誌)によると、座りっぱなしの生活の中に、30分ごとに「たった2分立ち上がって軽く歩く、またはスクワットする」という習慣を挟むだけで、食後の血糖値の急上昇(血糖値スパイク)が有意に抑えられることが分かりました(※6)。これは数十分まとめてウォーキングするのと同等の効果があり、糖尿病予防に直結します。

命を救う超短時間パワー

だからこそ、毎日「5分だけ」の運動をお勧めします

かつては「運動は20分以上続けないと脂肪が燃えない、意味がない」と言われた時代もありました。しかし、現在の最先端医学が出した結論はまったく異なります。

「人間の細胞や血管、脳にとって、最初の1歩、最初の数分間のスイッチONが最も重要である」

毎日5分運動するというのは、あなたの脳や血管に「毎日上質な天然のサプリメントを投与している」のと全く同じです。

  • テレビを見ながらかかとあげを10回する

  • 駅やオフィスでは、エスカレーターではなく階段を使う

  • 買い物に行くとき、5分間だけ競歩のように速歩きしてみる

わざわざジムに行く必要も、ウェアに着替える必要もありません。この「たった5分のスイッチ」が、5年後、10年後のあなたの脳の明晰さ、体の軽さ、そして寿命を決定づけます。

意味は、大いにあります。

ぜひ、今日から「最高の5分間」を始めてみませんか?

明日は脳が疲れて指令が鈍くなると、「ある日常動作」に、はっきりと危険信号が現れること、について発信します。

日曜日にも関わらずお読みいただき、ありがとうございます♪

5. 出典・エビデンス

※1 東京都健康長寿医療センター研究所(2022年10月発表:大規模追跡疫学調査「歩幅と認知機能低下リスクの関連性」より)

※2 米国科学アカデミー紀要(PNAS)(2011年2月15日掲載論文:キルク・エリクソン教授ら、カリフォルニア大学・ピッツバーグ大学共同研究『運動による海馬容積の増加と記憶改善効果』より)

※3 厚生労働省「e-ヘルスネット」(2020年改訂:加齢に伴う骨格筋量減少・サルコペニアのメカニズム、国立長寿医療研究センター情報提供より)

※4 厚生労働省「健康日本21(第三次)」(2023年〜2024年策定:身体活動・運動に関する専門委員会報告書、ロコモティブシンドローム予防における短時間活動累積のメタアナリシスより)

※5 国際科学ジャーナル『Nature Medicine』(2022年12月8日掲載論文:シドニー大学、オックスフォード大学等による国際共同研究『ウェアラブル端末で測定された断続的な超短時間高強度身体活動(VILPA)と死亡率の関連性』より)

※6 国際スポーツ医学雑誌『Sports Medicine』(2022年2月8日掲載論文:アイルランド・リメリック大学研究チームによるメタアナリシス『食後の血糖値およびインスリン値に対する軽強度のウォーキングと立位介入の効果』より)

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