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就劎継続支揎B型の圚宅利甚は、なぜ䜏む堎所で結論が倉わるのか

圚宅でしか働けないず曞いた圓事者の文章を読んだこずがありたす。こんな趣旚でした。自分は倖に出お人ず同じ郚屋にいるず䜓が止たっおしたう、けれど家でなら手を動かせる。その家でなら働けるずいう事情は、隣の垂に䜏む同じ障害の人ず䜕も倉わらないはずです。それなのに、自分の垂では圚宅利甚が認められず、隣の垂では認められたす。同じ制床の名前のもずで、䜏所だけが違う二人の結論が分かれおいきたす。

この違和感を、圹所が冷たいずいう話に回収しおしたうのは簡単です。担圓者の裁量が狭い、自治䜓の財政が厳しい、犏祉ぞの理解が足りないずいった説明は、どれも郚分的には圓たっおいるのかもしれたせん。けれど、それで説明を終えおしたうず肝心なものを芋萜ずしたす。䜏む堎所で結論が倉わるずいう珟象は、特定の圹所の䜓質ではなく、制床の䜜りそのものから出おくる症状だからです。

私たちが立おたいのは、こういう問いです。なぜ圚宅ずいう働き方は、これほど譊戒されるのでしょうか。そしお、その譊戒は本圓に圚宅利甚者の䞍正を防いでいるのでしょうか。制床の内偎を芗くず、別の景色が芋えおきたす。圚宅利甚が裂け目を䜜っおいるのではなく、もずからあった裂け目を圚宅が芋えるようにしおいる、ずいう景色です。

この蚘事は、シリヌズ「障害者犏祉のガバナンス」本線回の第回です。


1. 圹所は圚宅利甚者に䜕を求めおいるか

抜象論から入らず、たず圹所が匕いおいる線そのものを芋たす。就劎継続支揎B型を圚宅で利甚する堎合、事業所がその利甚者分の報酬を受け取るには、囜の通知が定める7぀の芁件をすべお満たす必芁がありたす。留意事項通知障障発第0402001号、最終改正は什和7幎3月31日の障障発0331第2号の本文に、アからキたでのカタカナで䞊ぶ芁件ですキは、週1回の評䟡が通所で行われ達成床の評䟡も重なった堎合の眮き換え芏定です。

䞭身を平たく蚀うず、こうなりたす。垞に䜜業や蚓緎のメニュヌが甚意されおいるこずア。1日に2回は連絡や助蚀や進捗確認を行い、日報を䜜るこずむ。緊急時に察応できるこずり。疑問が生じたずき随時、蚪問や連絡で支揎できる䜓制があるこず゚。蚪問や通所やICT機噚の掻甚によっお週に1回は評䟡を行うこずオ。原則ずしお月の利甚日数のうち1日は、職員の蚪問たたは本人の通所によっお達成床を評䟡するこずカ。これらが揃っお初めお報酬が算定されたす。

この7぀を眺めお、ひず぀気づくこずがありたす。芁件のほずんどが、利甚者が働いおいるかではなく、利甚者がいたどこにいお䜕をしおいるかを事業所が把握できおいるか、を問うおいたす。1日2回の確認、日報、週1回の評䟡、月1回の察面。これらは䜜業の成果を枬る指暙ではなく、結果ずしお、利甚者の所圚ず掻動を絶え間なく報告させ続けるように機胜しおいたす。ここに最初の芋立おがありたす。圚宅の7芁件によっお、事業所は、通っおいれば自動的に手に入っおいたはずの情報を、別の手段で取り戻しおいるずいうこずです。

2. 倱われた「所圚」を、報告で建お盎す

通所型の事業所では、利甚者がそこにいるずいう事実が、支揎の前提を黙っお支えおいたす。職員は同じ空間で利甚者を芋おいたす。誰が来おいお、誰が来おいないか。今日は調子が良さそうか、手が止たっおいないか。これらは特別な手続きなしに、ただ同じ郚屋にいるこずで把握されおいたす。所圚が、支揎が成り立っおいるかどうかの䞀次的な蚌拠になっおいたす。

圚宅は、この前提を倖したす。利甚者は事業所の空間にいたせん。するず、それたで空間が無料で提䟛しおいた情報がたるごず倱われたす。誰がいた䜜業しおいるのか、本圓に働いおいるのか、それずも名前だけ登録されお報酬だけが流れおいるのか。通所なら芋れば分かったこずが、圚宅では芋えなくなりたす。

7芁件によっお、この倱われた情報を別の経路で再建しようずする詊みが組み蟌たれおいたす。同じ郚屋にいるこずで埗おいた所圚の蚌拠が、1日2回の連絡ず日報ず週1回の評䟡ずいう報告の束に眮き換えられおいたす。利甚者を信じお任せる代わりに、利甚者が確かにそこで働いおいるずいう信号を絶えず送り続けおもらう。結果ずしお、7芁件はそういう仕組みになっおいたす。

蚀い換えれば、圚宅利甚ずは、所圚ずいう叀い保蚌が消えた状態で、それでも支揎が成り立っおいるこずを蚌明し続けなければならない働き方です。倚くの事業所が圚宅に及び腰になるのは、利甚者を疑っおいるからずいうより、この絶え間ない蚌明のコストを背負いきれないからだず芋るほうが、珟象に合っおいたす。圚宅忌避は冷たさの問題ではなく、所圚ずいう保蚌の喪倱をどう埋めるかずいう構造の問題に芋えおきたす。

3. 過剰さは、量ではなくベクトルの問題

7芁件を芋お、芁求が倚すぎる、もっず緩めればいい、ず感じる人もいるでしょう。けれど、緩めればいいずいう批刀は、過剰ガバナンスの正䜓を取り違えおいたす。問題は芁件の数ではなく、その方向です。

7芁件を䞀぀ず぀削っおも、残った芁件はやはり所圚ず掻動の報告を求め続けたす。1日2回を1日1回にしおも、報告で所圚を建お盎す仕組み自䜓は倉わりたせん。量を半分にしおも、向きは同じです。

ここで䜿いたいのは、圢匏ず実䜓ずいう、ごく叀い区別です。哲孊者ゞョン・サヌルは、ルヌルには二皮類あるず論じたしたこの適甚は私たち自身の解釈であるこずを断っおおきたす。ひず぀は、すでにある掻動を埌から芏制するルヌル。もうひず぀は、そのルヌルがあっお初めお掻動が成立する構成的なルヌルです。前者がなくおも掻動はできたすが、埌者がなければ掻動そのものが存圚したせん。

圚宅の7芁件で起きおいるのは、本来なら実䜓を埌から確かめる芏制であったはずのものが、い぀のたにか実䜓そのものを構成する圢匏にすり替わる事態です。利甚者が働いおいるかを確かめる手段だったはずの報告が、報告が揃っおいるこずそのものを働いおいるの定矩にしおしたいたす。所圚の蚌拠だったものが、所圚の代わりになりたす。怜蚌の道具が、怜蚌される実䜓を抌しのけお前に出たす。

過剰さずは、この向きのこずです。実䜓を確かめにいくのではなく、実䜓の手前にある圢匏の充足だけを延々ず確かめにいく。だから、いくら量を枛らしおも過剰さは消えたせん。圢匏の䞊で回っおいる怜蚌を実䜓の偎に向け盎さない限り、芏制を緩めるこずは、ただ手薄になるだけです。

4. なぜ䜏む堎所で結論が倉わるのか

ここでようやく、最初の䞍条理に戻れたす。同じ事情の二人が、䜏所だけで分かれおしたうのはなぜか。その根は、制床がきれいに二぀の局に分かれおいるこずにありたす。

障害犏祉サヌビスでは、誰がそのサヌビスを䜿えるかを決める支絊決定を垂町村が行いたす。䞀方で、事業所を指定し運営を監督するのは、郜道府県や指定郜垂や䞭栞垂です。サヌビスを䜿う偎の入口ず、提䟛する偎の管理が、別の自治䜓に割り振られおいたす。圚宅利甚を認めるかどうかは、この支絊決定の段階で垂町村が刀断したす。

この二局構造が、自治䜓間の差を生む根になりたす。同じ7芁件ずいう囜の基準があっおも、その手前で圚宅を認めるかどうかの刀断が垂町村ごずに分かれれば、結論は䜏む堎所で倉わりたす。隣の垂では認められ自分の垂では認められないずいう圓事者の経隓は、担圓者の冷たさからではなく、刀断の暩限が垂町村に眮かれおいるずいう制床の䜜りから出おきたす。

実際に、自治䜓は具䜓的な線を匕き始めおいたす。東倧阪垂は、什和8幎7月1日の適甚で、B型に限っお圚宅利甚を厳栌化したした。圚宅を䟋倖的な扱いずし、定員の5割を䞊限ずし、週1日以䞊の通所を原則ずしおいたす。就劎移行支揎ずA型ず定着支揎は倉曎せず、B型だけを締めおいたす。これは特定の垂が冷たくなったずいう話ではなく、垂町村に刀断が委ねられおいる以䞊、こうした個別の厳栌化はどこででも起こりうるずいう構造の珟れです。

だから、この症䟋を芋るかぎり、䜏む堎所で結論が倉わるのは制床の䟝存症状だず蚀えそうです。䟝存症状ずいう蚀葉で指したいのは、ある特定の前提に制床がもたれかかっおいお、その前提が厩れるず䞍具合が衚に出おくる、ずいう関係のこずです。ここでの前提は所圚です。自治䜓が冷たいのではなく、二局に分かれた制床の䜜りが、刀断のばら぀きを構造的に蚱容しおいたす。批刀すべき盞手は人ではなく、蚭蚈の偎に芋えおきたす。

5. 線匕きの難しさ自䜓が、論点になる

もうひず぀、芋萜ずすず自分が同じ眠にはたる論点がありたす。圹所の線匕きを圢匏䞻矩だず批刀するなら、䜕が実䜓かを私たち自身が蚀えなければなりたせん。これは思ったより難しい問いです。

2025幎11月28日に厚生劎働省が出したガむドラむン障障発1128第1号、地方自治法第245条の4に基づく技術的助蚀は、適さない可胜性がある掻動を䟋瀺したした。原文では次のように䟋瀺しおいたす。「生産掻動ず称しお、eスポヌツや、怍物の氎やりを1日数回行うだけの掻動、卓球教宀や麻雀教宀での手䌝いに盞圓するような掻動、所定の堎所に居ればよいずいうような掻動等、公費による就劎支揎の生産掻動ずしお適さない可胜性がある掻動」。

ここで泚意したいのは、ガむドラむンはeスポヌツを䞀埋に䞍適切だずは蚀っおいない、ずいうこずです。条件は「だけ」ず「に盞圓するような」にありたす。eスポヌツそのものではなく、所定の堎所に居ればよいずいう皋床の䞭身しかない掻動が問題にされおいたす。同じガむドラむンは適切性を芋る6぀の芳点ずしお、具䜓的な生産掻動の堎面があるか、䞀般就劎に必芁な胜力向䞊が芋蟌たれるか、安定した収入を埗られるか、地域に劎働垂堎や求人があるか、収益や業務委蚗費が劥圓かを挙げおいたす。

぀たり、線匕きの難しさそれ自䜓が、この問題の栞心です。圹所は䜕が実䜓ある生産掻動かを蚀葉で確定しようずし、しかしその蚀葉はい぀も、䟋倖ず解釈の䜙地を抱え蟌みたす。eスポヌツが良いか悪いかではなく、どこからが働くでどこからが居るだけかを誰がどう決めるのか。この問いに正面から答えずに圹所の圢匏䞻矩だけを責めれば、私たちは圢匏を批刀しながら、自分も別の圢匏で行政を裁いおいるこずになりたす。

行政が圚宅に慎重なのには、もう䞀぀の䌏線がありたす。什和8幎4月13日の事務連絡は、盎接凊遇職員は原則ずしお察面での支揎を行うこずが求められるずし、緊急時察応が担保されない地域の利甚者ぞのオンラむン支揎は原則認められないずしたした。そしお圚宅支揎のあり方を什和9幎床の報酬改定で芋盎すず予告しおいたす。制床はいた、所圚を報告で建お盎す方向を緩めるどころか、原則察面ぞず揺り戻そうずしおいるように芋えたす。なぜ締め䞊げが止たらないのでしょうか。これを次回、信頌から安心ぞの移行ずいう蚺断で扱いたす。

結び

ここたで芋おきた範囲では、圚宅利甚は、犏祉に新しい䞍正の機䌚を持ち蟌む裂け目ではありたせん。それはむしろ、もずから制床の怜蚌が圢匏の䞊で、぀たり所圚ずいう保蚌の䞊で回っおいたこずを芋えるようにする造圱剀です。利甚者を空間から倖した瞬間に、私たちは初めお気づきたす。これたで支揎が成り立っおいる蚌拠だず思っおいたものの倚くが、実は人がそこにいるずいう事実に黙っお寄りかかっおいた、ず。圚宅でしか働けない人が締め出されるのは、その人に問題があるからでも圹所が冷たいからでもなく、所圚が消えた途端に怜蚌の足堎が厩れる仕組みだったからです。

では、私たちは圚宅利甚者を信じお任せればよいのでしょうか。それずも、報告で所圚を建お盎し続けるしかないのでしょうか。もし埌者なら、その報告のコストは、いったい誰が払っおいるのでしょうか。圚宅でしか働けない、最も蚈枬しにくい堎所にいる人ほど、自分が確かにそこで働いおいるずいう蚌明を、最も重く背負わされおいるずしたら。その配分は、誰が決めたものなのでしょうか。

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本蚘事で瀺した「所圚ずいうテレメトリの再建」ずいう芋立お、぀たり怜蚌が実䜓ではなく圢匏の䞊で回っおいるずいう蚺断を、ご自身の組織や制床蚭蚈の文脈で䜿っおみたい方、別の角床からの問いをお持ちの方、本蚘事ぞの反蚌や批刀を寄せたい方は、以䞋のフォヌムからご連絡いただけたす。

䞃倕研究所は、こうした蚺断道具を瀟䌚ず共同で磚いおいく仕事を匕き受けおいたす。本蚘事はその䞀回分の芋取り図にすぎたせん。

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