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苦行と天国が共存する舞台=聖地「アルプ・デュエズ」

みなさんこんにちは。
突然始まった猛暑に、心と身体が全く追いついてないKです。

今回はフランス🇫🇷

世界中のサイクリスト達にとっての聖地。

ツールドフランスでも有名な峠を上ってきた話を書きます。

写真盛りだくさんでお伝えするので、お時間あればぜひお付き合いください。

それと、今回のフランス遠征全体を書いた話も載せて置くので、興味あればそちらも併せてご覧ください。


今回の走る場所は

フランス南東部。

世界中のサイクリストにとって、憧れと夢の舞台としても有名なL'Alpe-d'Huez(アルプ・デュエズ)です。

アルプ・デュエズ

フランス・アルプスにある世界屈指のヒルクライムスポット。
ツール・ド・フランスの名物コースとして知られ、多くのサイクリストが憧れる峠でもある。

2026年ツール・ド・フランス第19ステージで走る

2022年、L'Etape du Tour de France(通称エタップ)に参加した自転車仲間のKEIMASA CYCLEが同コースを走りました。

今回、私も約2年ぶりにエタップに参加。
その際の宿舎がアルプ・デュエズの頂上だったので、空き日を利用して走ることにしました。

一緒に走るのは

今回のフランス遠征に一緒に来てくれたさんたろう(さんちゃん)です。

さんちゃん
今回は補助係として一緒に帯同
イベント後の補佐として大いに活躍してもらった

山育ちで「山を見ると落ち着く」と言っているさんちゃん。
最高の環境を用意しました。

存分に楽しんでもらいましょう。

それと、同じくエタップに参加する自転車チームTeam 639から、タジさんとノリエさんです。

タジさん
愛車はCANYON社Endurace CF
ノリエさん
愛車はS-WORKSTARMAC
ほぼ戦闘機

アルプ・デュエズのコースは2種類ある

この山、表と裏のルートがあります。

そして、今回のエタップでは裏ルートがコースに採用されています。

Team 639は全員で9名。

私を含む4人は表ルートを走ることにしました。

スタート地点へ

まずは下山をします。

宿舎がアルプ・デュエズの上にあるからね。

まだ身体が温まっていないのにいきなり下山です。

チームの方から、「絶景だから気をつけて」とアドバイスをもらいましたが、見惚れて吹っ飛ぶ未来しか見えません。

私はディスクブレーキ車ですが、さんちゃんはリムブレーキ車

しかもカーボンホイールです。

カーボンホイールって、長時間ブレーキをかけ続けると熱によるトラブルが起こることがあるそうです。

前日に車で走りましたが、ヘアピンカーブばかりです。

私よりさんちゃんが吹っ飛ぶ未来の方が明確に見えますね。

頑張れよ。

本当に凄い景色だ。

みんなで集合写真を撮ったら早速出発。

走り始めて数分もしないうちに衝撃を受けました。

超絶景です。

笑いが止まりません。

住んでいる地域には山がない
壮大過ぎて何を基準に写真を撮れば良いのか全く分からなかった

人間、絶景を目にすると笑うんですね。

同時に吹っ飛ぶフラグがどんどん立っていきます。

案の定、数分後にはコースアウトしそうでした。

学習能力、幼稚園の如し。

ご丁寧に、落下防止用のネットまで設置されています。

この景色だもんな、
1人くらい落ちてるかもね。

この時は、まさか翌週のツール・ド・フランスで本当にそのネットが選手を救うとは思ってもいませんでした。

設置した人、マジ英断やんけ。

ここから本格的な下りが始まる
数秒後には離れ離れになるであろうさんちゃん

いやぁ、大変だ

聞いてはいましたが。

斜度がずっと10%なので、ブレーキを握る手を離すと数秒で時速60kmオーバーです。

ヘアピンカーブがバンバン出てくるので気が抜けません。

更に出発時間が遅かったからか、対向車がいっぱいいます。

中には私達の車線を飛び出して走行している車もいるので本当に心臓に悪いです。

端によれば良いじゃんって?

溝と剥き出しの岩場があるから、溝にハマるか大根おろしになるかの2択なんですよね。

嫌でも中央を走行しないといけないんですよ。

私が走っている時にいないだけで、絶対に跳ね飛ばされている人いますよ🤫

こんなカーブが延々と続く

サイクリストいっぱい

サイクリストの聖地とは聞いていましたが、本当にサイクリストだらけです。

下山する人、上ってくる人。
本当に多かったです。

まぁ、上っている人達は皆きつそうな顔をしているんですけどね。

数十分後には私も同じような顔をして坂を上るんだろうなと思うとちょっとげんなりです。

そして後ろを向いたらさんちゃんがいません。

体重差があるから当然なんですけどリムブレーキだからきっと泣きながら下っているんでしょう。

何度か止まってGoogleマップを確認。

位置共有をしているので、その都度生存確認をしていました。

楽しそうに下っているのを見て『あぁ、彼女は程良く(頭が)ぶっ飛んでいるんだな』と嬉しく思いながら走り出しました。

下山、からのスタート地点確認

30分程下山。

ようやく下界に辿り着きました。

しばらくすると、さんちゃん到着。

タジさんとノリエさんも合流しました。

4人で記念撮影

上り始める前にはイベント当日のスタート場所を確認。

まだ何もありませんでした。

まぁ明後日だもんね。

みんなで頑張ろう

のんびりしていると走るのが嫌になってしまうので早速上り始めます。

タジさんはノリエさんと一緒に、私はさんちゃんと一緒に上り始めました。

ここからスタート
多くのサイクリストがここに集っている

いきなりげんなり

上り始めて数秒。

斜度がきつ過ぎます。

スタートから約斜度10%

下山の際、ある程度道を確認しているので覚悟はできていましたが、初見でこれを見させられたらすぐに諦めていたことでしょう。

道中には丁寧に距離と平均斜度の看板が設置されている
親切だが悪意もある

しばらくすると斜度は緩やかになっていきますが、序盤の斜度は中々悪意があります😇

多くのサイクリスト達と一緒にゆっくり上っていく

これを何回繰り返せば良いのだろうか?

この山、悪意だけはなく親切なところもありまして。

看板であと何回ヘアピンカーブを曲がれば頂上かを教えてくれるんですよ。

丁寧に数字まで書いてある
あと20回ヘアピンカーブを通ればゴールらしい
やっぱり悪意しか感じられない

親切ですがげんなりします。

ありがた迷惑ってやつですね。

ここで文句を言っても仕方がないので、諦めてペダルを回します。

この景色を嫌というほど見ることになる

幸いなことにこの日は晴天。
景色を眺めながら走ることができたので、辛さはありません。

意外と違う景色も見せてくれる

ちょっと走ると、ちょくちょく建物が見えます。

これが心の気分転換です。

延々と森の中を走るのは流石に飽きる
この建物の存在は案外重要なのかもしれない

後ろを見たら、さんちゃんがいません。

各々のペースで上ろうとは言いましたが、置いていくわけにもいかないのでちょっとだけ休憩しながら待つことにしました。

辛そうだけど楽しそうなさんちゃん

しばらくするとさんちゃん合流。

自分は休憩したのに彼女には一切の休憩時間を与えることなく出発します。

「ふぇ〜」とか嘆いていましたが、面白いのでそのまま走り出しました。

彼女の自転車、アルミフレームなので結構重いんですよね。

総重量、10kgあるそうです。

上るの、大変そうですね。

まぁ、自転車と人間込みでは私の方が重たいんですけどね。

悲しい。

車多すぎ

この日は平日。

とても車が多いです。

その車達、ほぼイベントの参加者なんですけどね。

走った時間が昼頃、現地入りする人達とバッティングしてしまいました。

一応、自転車道はありますが、スーパー適当な運転をかましてくるフランスナンバーばかりなのであんまり機能していません。

まぁ仕方がないよな

そして、分かってはいましたが…

凄い渋滞です。

道が狭いのに車多数。

そしてサイクリストを追い抜くために車が膨らみ、その際に対向車が来る。

『かもしれない』運転ができない人達ばかりなので接触寸前、なんてことも多々ありました。

サイクリストも2列、3列で並んで走ったりするので完全にどっちもどっちです。

キャリーを利用して自転車を運ぶ
中には『お前、その付け方で良いのか?』っていうパワープレー運送をしている参加者もいた

更に清掃車が前を走っていたのもあり全く車が進みません。

私は抜かれた車を再び抜き返す気もないので、そのままのんびり後ろを走ります。

すると、助手席から手を出していたお兄さんとサイドミラー越しに目が合いました。

なんとなく私も手を伸ばしてみると、笑いながら手を差し出してくれました。

まるでチームカーからボトルを受け取るプロ選手みたいです。

ちょっと楽しかったです。

車にとってヘアピンカーブの時が最も抜かしやすい場所となる
しかしサイクリスト達はど真ん中を走るから抜かせない(笑)

ここで1人合流

ヘアピンカーブ外側の縁石で休憩をしていた頃でしょうか。

序盤で追い抜いたノリエさんが追いついてきました。

ノ「私、このまま止まらずに上ります」

やっぱりS-Worksに乗っている人は強いですね。

あっという間に行ってしまいました。

このあと、結局追いつくことはありませんでした。

本当に強いお方でした。

ところで、一緒にいたタジさんは?

えっ、置いてきた?

遭難してないよね?

上から見る道も良い

上を見るばかりでは飽きてしまうのでたまには下を眺めます。

上から眺めた景色
映えがあって良い

ひーひー言いながら上っているさんちゃんを笑いながら眺めます。

楽しそうです。

それと、ここら辺から景色が一気に良くなります。

ヘアピンカーブが多々見える
九十九折の名所ならでは

このタイミングで車の量も減ってきたので、中々良い写真が撮れました。

この日のライドで最も好きだった場所
景色と天気、そしてヘアピンカーブ
贅沢3点セット

さすが自転車文化の国

道を進むと、度々キャンプを張っている人達と遭遇することができます。

イベント参加者
プロレースを観戦するための場所取りも兼ねている

様々な国から来た人達の国旗を見ると『あぁ、フランスに来たんだな』と実感します。

道中にあるサン・フィレオール教会
11世紀創建の小さな教会
アルプ・デュエズの歴史を感じられる名所でもある

静かに佇む小さな教会の前で小休憩。

他のローディー達にヤジを入れて楽しみながらのんびりしました。

中間地点だけにトイレもある
サイクリスト(女性)にとって超重要な場所でもある

そういえば電動自転車に乗って無双しているおばちゃんがいましたね。

あれだけ速かったら絶対に楽しいだろうなってくらいの速度でぶっ飛ばしていました。

次回走るなら私もあれが良いです。

この地点は自転車道がしっかりとあった

このライド唯一の村

しばらく走ると、この日唯一の村であるユエを通りました。

ユエ(Huez)
このスペルでユエと読む
フランス語、マジでわからん

小さな村ですが、自転車のオブジェがちらほらあったりと、フランスの自転車文化の根強さを感じることができました。

見晴らしが良く、車が飛ばし過ぎるからか信号がある
中々の斜度なのでサイクリストにとっては結構辛い

景色が良すぎて首が痛かったですね(笑)

縁石にもalpe huez(アルプ・デュエズ)と書かれている
おしゃれだから持って帰りたい

この後は私達が拠点にしているアルプ・デュエズまでは何もありません。

そう言えば、ヨーロッパの小さな村を通り過ぎるとき、毎回思うことがありまして。

子供達の学校ってどうなっているんでしょうね。

日本みたいに歩いて通学できるような場所ではないので、かなり気になります。

麓のル・ブール=ドアザンから来るバス
アルプ・デュエズ推しがすごい

あっ、バス使えば良いか。

解決しましたね(笑)

あと少し
これが長い

気づけばあと4kmの看板が見えました。

あと4kmの看板
平坦の4kmはあっという間だが、上りの4kmは長い

あと少しで終わってしまう、少し残念だな…なんて本当にちょっとだけ思いながらのんびり進みます。

しばらくすると見覚えのある場所が現れました。

最初に通った道

休憩しつつ、走っている人を勝手に応援していました。

1組目には拍手を、2組目には自転車レースでたまに見かける、どこまでもついてくる迷惑な観客風の応援をしました。

皆さん、笑顔で応えてくれるので超楽しいですよ。

ゴールまであと少し

下山時には通らなかったルートを通ってゴール(宿舎)を目指します。

ここら辺から景色がまた少しだけ変わります。

ここから車は中央部のみでの走行になる
すれ違う時のみ自転車道を走行しても良い

そこを超えると私達の宿舎まであと少しです。

遠くに拠点が見える

ここまで来るとサイクリストも車も全く来ません。

走っちゃダメなのかな?なんて錯覚するくらい人が来ないです。

気づいた時にはあと1kmでした。

ここまで頑張ってきたさんちゃんを置き去りにして、とっとと宿舎へ向かいます。

嘘です、ちゃんと一緒に行きましたよ。

最後はアルプ・デュエズの町中を通って無事に宿舎に帰ることができました。

坂道は大変でしたが、絶景とフランスの文化を体験することができてとても満足したライドになりました。

宿舎に到着
本当に良いライドだった

ところどころ苦行の様な場所がありましたが、時折見える絶景に胸躍らせながら素晴らしい時間を過ごすことができました。

歴史的な峠を下って上っての贅沢セット
キツかったけど楽しかった

でも、また上りたいか?って聞かれたら一瞬だけ考えます。

だって、上りきつかったんだもん(笑)


最後に

ここまでご覧いただき、誠にありがとうございます。

初めてのアルプ・デュエズ。

下山はかなり神経を使いましたが、それも含めて忘れられない体験になりました。

走り始めてすぐに広がる絶景、標高を上げるたびに変わる景色、そしてロードバイクの歴史を肌で感じられたこと。

どれも、この場所だからこそ味わえる魅力だったと思います。

天候も寒くはなく……暑かったですね(笑)

それでも、フランスの大自然の中を走れたことは最高の思い出になりました。

皆さんもフランスを訪れる機会があれば、ぜひ一度アルプ・デュエズを走ってみてください。

苦行と絶景だけは保証します。

それでは皆さん、また次回。

ではでは🇫🇷

この日1番のお気に入りの写真
フランスの大自然を楽しんでいるさんちゃん
とても絵になる
このあと、何度も置いていくことになる

そういえば、タジさんは私達が宿舎に戻った1時間後に到着しました。

遭難していなくて何よりです🤫

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