【出禁のモグラ】第一話 見開きカラー絵について
アニメも開始した出禁のモグラの第一話見開きカラー絵を色々語りてぇってなっただけの記事です。
情報量がね。すごいんですよ。そりゃもう元から細かいところまで背景小物にこだわる江口先生の新作開始カラー絵なんだから当然なんですけどそれにしたって多い。
【全体絵】
まず全体絵から。今回は常時無料公開していることと1話であることからもう面倒なので出典元入れません。

この絵の要素を色々拾っていこうかと。
【桃弓木】

まず桃の実が成った木と矢羽根です。
基本的にジャパニーズマンガは右上から読むようにできているので、この鉄則からいきなりモグラの名前と正体が暗喩されています。
桃弓木と誰も呼ばないので忘れがちですがこのおっさんのフルネームは百暗桃弓木です。
桃の実は邪を祓いその弓は魔を射抜く追儺の力を持つとされます。
このイラストでは木で弓の形を象って、そこから矢羽根が左に向かって描かれているので矢が射ち出されたことの暗喩がされています。
ただまぁその突き刺さった先がご覧の通りなのですが……。
【矢で頭を射抜かれたモグラ(背後には…)】

桃の矢が頭に突き刺さってます。痛々しい!
これ取り上げといてなんですが、実はどういう意味なのか現時点でもちょっと解釈し辛かったりします。
自分の矢が自分の頭に突き刺さっている=自分で自分の首を絞めている。
という意味なのかなというのがせいぜいが所の解釈。
この矢に引っかかっているのは灯を貯めるためのカンテラですしね。
また、モグラの背後にはオレンジのような太陽のようなモノがあります。
ここから放射線状に伸びているのは蜘蛛の巣です。

オレンジ色の髪の蜘蛛をシンボルとした看守、浮雲の姉ちゃんにモグラさんが虜囚されていることの暗喩であり、

本来は太陽神=日ノ本国の主神である天照大神に認められるれっきとした神の一柱であることの暗喩でもあります。
【何を貯めているのか。何に囚われているのか】

傷だらけの身体に、縞模様の着物=囚人服に手錠をかけられていることからモグラが虜囚であることの暗喩です。
またモグラが持っているのが現金であることも注目。お金が無いと生活できない。当たり前である。
地味に万札じゃなくて千円札というのが実に物悲しい……。
カンテラが上述したように手の上にあるので、灯とお金を貯めつつ真っ当に人間として生きていかねばならない立場であることを首から下の身体の様子で描いているのだと思います。
ちなみにこれはネタバレが過ぎるのでさすがにスクショを貼りませんが、本来の姿のモグラ(モグラじゃない)の頭部は髪の毛が生えてません。いや葉鶏頭さん的な意味じゃなくて。
総じてこの扉絵のモグラをまとめると「何もかも中途半端な虜囚」であることを暗喩しているのかと。
【真木君&八重ちゃん】

真木君の右側にはイガ栗があります。フルネームは真木栗顕なので栗をシンボルとして配置されています。
一方で八重ちゃんの後ろに咲いているのは八重咲の花。こちらも桐原八重子という下の名前からでしょう。ちなみに桐の花は全然違う形です。
二人揃って本を肘に置いているのは専行の関係でしょうね。ごんぎつねが置かれているあたり、児童文学論であることを示しています。
また真木君の右下あたりにはアップルジュースの空き缶が置かれています。後に憑かれることになるマギー君の好物であるリンゴの伏線でしょう。
八重ちゃんの恰好はぶすくれレッサーのパーカーに横縞模様の袖からレッサーパンダを模しており、八重ちゃんのレッサーパンダ好きを示しています。というか本編で何度もぶすくれレッサーのぬいぐるみが描かれている。
【犬と猫(梗史郎&詩魚)】

人間として描かれていませんが、梗ちゃんこと猫附梗史郎が憑依霊であるナベシマの姿として描かれています。後ろに桔梗の花が咲いているのもポイント。
基本的に江口先生の作品は植物関係の字や意味が名前に入るのですが、梗ちゃんの場合は仕事柄もあって晴明桔梗印から貰っているかと思われます。
さらには猫に小判というダジャレまで……いや実際金持ちなんですが。
詩魚ちゃんは飼い犬のキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの姿で描かれています。通称キャバティ。
彼女は普段からおさげをまとめる髪留めとして桔梗の花があしらわれており、猫附夫人こと杏子さんが視た未来視からまぁようするにフラグ立っているのは言うまでもなく。
また首輪に付いている飾りは青地のチェック柄で、詩魚ちゃんの制服姿と同じリボンタイですね。
猫の梗ちゃんはいつも通りムスッとした凶悪面でポーズをキメており、詩魚ちゃんはアホ面で梗ちゃんと戯れたい様子。いつもの二人ですね。
【ぶすくれレッサー】

竹製水鉄砲を持った眼鏡のレッサーパンダ。劇中作である「ブーギーmanクラッシュ!」の主人公ぶすくれレッサーです。
上にいるのはフードとリュックで決めたクアッカワラビー。
ようするに上述の梗ちゃんと詩魚ちゃん含めてこの時点でブーギークラッシュ編の伏線が貼られていたわけで。
そもそも本作でのメインキャラは植物+動物がシンボルとして使われています。
【画面下部】

画面左側は書籍になっていますが、中央から右側にかけてはゴミ関連ですね。
抽斗通りはゴミがよく転がっている裏路地なのでそんな感じの場所がメイン舞台であることの暗喩くらいだと思いますが、こう画面下部だけを切り取ると手錠かけられて千円札持ったモグラさんの手が物悲しいな……。
【総論】
しっかり設定固めてストーリー展開も考えてそれを一枚絵に圧縮するこの画力と構成力!!
改めてすげぇのですが、このノリでコミックスの表紙も毎回何かしら小ネタが絶対に入れられています。
というか毎回の扉絵ですら小ネタだらけで見ていて飽きないんですよな。個人的に好きなのが21話の
プライドの高い猫(♂)
霊感あるが占いは絶対認めないマン
ずっとマグロのカブトが気になっている猫(♀)
我が子の成長に内心驚きと感動を隠しきれないペアレンツ
供養中の人形
招き猫(モグラ作)
何一つ事態が見えてないJK
死してなお万死に値する霊たち
驚異のスピリチュアルマダム
マグロのカブト
元五目水族館の人気者「南無ちゃん」(♀)
傍観する他人のおっさん
は扉絵だけでもう腹筋がやられました。傍観する他人のおっさんがなぜかセンターだしおっさんが主人公だしもうやだこの漫画。
……今は無料期間中なのであえてスクショは貼りません。最近漫画のスクショはできるだけ控えるよう方針変更しました(出典元入れるの面倒だし……)。
