That's EUROBEATのB面
世の中では、ユーロビートと言えば有名曲を思い浮かべる人が多いかもしれません。
けれど私は少し違いました。
私が好きだったのは、いわゆる「A面」のヒット曲よりも、コンピレーションアルバムの中に紛れているような B面の曲たちでした。
例えば、
Tonight、
Colder Than Ice、
May Day、
そして Stop Me Baby。
どれも決して派手なヒット曲ではありません。
けれど、メロディが美しく、どこか哀愁があって、何度聴いても飽きないのです。
私はそれらの曲をYouTubeやSpotifyで探しては、プレイリストに集めました。
気がつけば10時間以上の「That's EUROBEATのB面リスト」ができていました。
当時、東京マリンのローラーリンクにもよく通いました。
光GENJIの影響でローラースケートを始めたのですが、正直に言えば私は滑るのがあまり得意ではありません。
いつも少しへっぴり腰でした。
それでも楽しかったのは、リンクに流れる音楽でした。
リクエストもできるので、ディスコやハイエナジーの曲が次々とかかります。
Toy Boy や
Self Control、
そして You Spin Me Round (Like a Record)。
その音楽の中で、私は自然とユーロビートに夢中になっていきました。
面白いことに、私が好きだったのはいつも少しだけ「脇役」のような曲でした。
アルバムの中でひっそりと流れている曲。
でも、聴くほどに味わいが深くなる曲。
そういう曲を見つけるのが、私は好きだったのです。
それは音楽だけではありません。
人の魅力も、どこか似ているのかもしれません。
派手なランキングではなく、自分の感覚で
「これはいい」と思えるもの。
それが、私にとって一番大切なのだと思います。
今でもユーロビートを聴くと、高校時代の景色が浮かびます。
自転車、ウォークマン、ローラーリンク、
そしてあの頃の空気。
私は思うのです。
私の青春は、ヒットチャートの一位ではなく、
「That's EUROBEATのB面」のような音楽で出来ていたのだと。
静かだけれど、確かに心に残る音楽。
それが、私の青春の音でした。
