マガジン限定記事「なぜ左翼は法律関係者になりたがるのか?」
先日いただいていたこちらのご質問。

お答えするのにちょうどよい具体例が出たので書いておきます。
「なぜ法曹界や学術界、メディアなど社会的に重要な部分にこれほど深く根を張っている」のかというと、これをするためです。

ドイツ国内の1000人以上の法律関係者が、憲法裁判所においてAfDの解散手続きの開始を支持している。「共和弁護士協会(RAV)」は月曜日、ベルリンで少なくとも1051人の弁護士・裁判官・検察官・行政・経済界の法律専門家および司法修習生が、連邦政府および連邦議会議員宛てのオープンレターに署名したと発表した。
7月中旬に発表されたこの書簡には、当初500人以上の法律家が署名していた。その中でRAVは自由権協会(GFF)による法学的な意見書を引用している。同調査では「AfDの政策は基本法が定める人間の尊厳の原則および民主主義の原則に違反しており、したがって違憲である」との結論が導き出されていた。
(2026年8月3日)より引用
https://www.stern.de/politik/deutschland/afd-verbotsverfahren--mehr-als-1000-juristen-sprechen-sich-dafuer-aus-38050754.html
※抄訳は御田寺による
仰る通り、左派政党の皆さんは世間的に人気がありません。なぜ人気がないかというと政策的に同意できないというのもありますが、なにより左派政党やその熱烈な支持者の方々が票を入れたくなるようなタイプのお人柄ではないことが大きいかと思います。
ここでいう「人柄」というのは早い話がコミュニケーション能力のことで、左派の皆さんはどうしても人好きしないタイプといいますか、他人のことをメタ的に想像するのが苦手な人が多く、会話をしてもいつのまにか独演会になったり、意見が合わない人のことを「間違っている」と考えて攻撃的になる人がやたら多い傾向があります。ディベートではこの特性を活かして連戦連勝なのかもしれませんが、ディベートで無双状態であることは投票箱にじゃんじゃん票が集まることとイコールではない(むしろ票が入りにくいことすらある)ので、残念ながら議席数ではご覧の有様となっています。
現代の民主主義の手続きにおいてはそのお人柄のせいで「政治」の舞台での発言権がどうしても低下してしまう左翼の皆さんが編み出したのが、「民主主義の試練を経なくても民主主義の試練を経て『政治』の舞台に選ばれた代表者たちと同等かそれ以上の『政治力』を得られうる・行使しうる場所に自分たちのシンパを送り込む」という方法でした。
「民主主義の試練を経なくても」というのは言い換えると、「ガリ勉すればワンチャンたどり着ける」という意味です。
ようするに偏差値を高めたり暗記力が良かったりすることでその関門をパスできる領域のことです。「ガリ勉がテストの成績の良さでたどり着けて、なおかつ民主主義で選ばれた政治家と同等かそれ以上の政治力を持ちうるセクション」の代表例が司法です。ちなみに行政とか出版とか放送とか報道とかも同じで「高学歴を目指すだけで入れるチャンスがある(≒必ずしも民主主義では選ばれなくていい)にもかかわらず政治的影響力がきわめて強く、下手すると政治家を潰すことだってできちゃう」セクションです。
コミュニケーション能力の試練は大の苦手な左翼の皆さんも、言語性IQに全振りする試練なら水を得た魚、たくさんのシンパを送り込むことに成功しました。そうして「民主主義のプロセスを迂回しながら民主主義のプロセスで生き残った者たちと同等以上の権力・影響力を発揮する」というシステムハックを成し遂げたわけです。
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