見出し画像

🟦古着の値段に不満があるなら自分を変えよう。それが嫌なら孤独に暮らそう

🔻1

もし君が古着を買うなら、似たようなことが一度くらいあるかも知れないな。

とりあえず古着は奥が深い世界であるとか、何年代の古着は価値があるとか、そういったリーバイスの大戦モデルがどうこうしたっていう類のウンチクから聞きたがるのかも知れないけどさ。

正直言っていまの僕は、そういうことについて話すつもりは全くないんだな。

いやぁ、自分ではけっこう良い買い物をしたと思ってたんだよ、その時はね。

『古着は出会いだ』なんて、どこぞのインフルエンサーの発言だったか、君も聞いたことがあるだろう?
あんなのは、古着を買う時の口実を、ゴディバのチョコかなんかで綺麗にコーティングしたようなもんでさ。

まぁ古着好きなんて甘ったるいロマンチストが多いからな、そんな言葉を味わい深がってればいいんだろうよ。
僕もまんまとそのチョコを食ってる一人だけどね、そりゃそうさ。



🔻2

とにかく、僕はとある古着屋でTシャツを買ったわけだ。

その古着屋は都内にあるんだけど、僕は以前にもそこでTシャツを買ってたんだ。
うん、そいつは良い品だったし、ここの店長が押し付けがましくなくてね、とにかく会話が弾んでさ、そりゃあこの店を信頼するってもんだろう。

分かるかい?古着ってのは一点モノで、同じ商品がどこにでもあるわけじゃない、だからこそ信頼と実績ってヤツが大事になってくるんだよ。



🔻3

購入したモータースポーツTシャツ


僕はこの古着屋でモータースポーツTシャツを買ったわけだけど、かと言って僕はモータースポーツにがぜん興味があるわけじゃないんだ、実を言うとね。

いいかい?僕にとってTシャツってのは “サイズ感” が命なんだ。
僕はどうにも、Tシャツやアウターなどのトップスを、オーバーサイズで着用するってのが苦手でね。

つまり僕は、このTシャツのサイズ感に惚れ込んだ わけで、プリントのモータースポーツうんぬんなんてのは二の次ってわけだ。

本当だよ、ふざけて言ってんじゃない。
どこに価値観を抱くかなんてさ、他人が決めることじゃないからね。



🔻4

それでだな、古着は一点モノと言ってはみたものの、後になって別の店で “同じもの” を見つける なんてことがあるんだよ。

しかも、そっちの方が “安い” ときたもんだ。

だって半額だぜ、これには参ったね。
マーベルのドクター・ストレンジばりに、世界がねじ曲がったのかと思ったよ。

ただ、君にどうしても知っといてもらわなきゃいけないんだけど、そっちの安い方はサイズが “XL” だったんだ。

僕が買ったのはサイズM。
XLなんてデカ過ぎるよ、もし先にコイツに出会っていたら、まぁ買ってはいなかっただろうね。



🔻5

古着ってのはサイズで値段が変わる──
よくある話なんだよな。

でもちょっと待ってくれ。
サイズ違いであれ、こんなにも値段が変わるってことに、腹を立ててるってわけじゃない。

疑問さ、純粋な疑問。
じゃあ古着の価値って何なんだろう、ってことなんだよ。

さてここまで話すと、古参のウンチク古着愛好家の出番ときたもんだ。
僕は何が嫌いって、マウント取りまくりの議論ぐらい嫌いなものはないんだ。
あいつらときたら、最終的にはこんな言葉を浴びせて、僕をねじ伏せようとするだろうさ。

「古着の価値を分かっていない」
「古着がどんな形で世の中に流通しているのか、何も分かっていない」
「値段が高いというなら、買わなけりゃいい」



🔻6

あの連中に言われるまでもなく、僕は古着のことを何にも分かっていない。
それはもう、炭酸飲料のCMに出てくる高校生くらいに清々しいツラをして認めてやるさ。

僕が言いたいことは、こういうことだ。
たとえばSNSでもリアル場面でもそうなんだけど、

「古着の値段は高くて当然だ」
「古着が高過ぎる」

そんな批判も、嘆きですらも、たぶん “声高に・延々と” 叫び続けるのはやめた方が良いんじゃないか、ってことなんだよ。

だって、言ってる本人もそのうち虚しくなるし、横で聞いてる方だって、そんなの気が滅入ってしまうだろ?

古着の値段や価値に対する不満──
そいつは同志を募ってデモ行進して、デカ過ぎるプラカードを掲げたところで、もはや変わっていくような事実じゃない、たぶんね。

そいつを全部抱えて、丸呑みして、腹の底の底まで沈めながら、僕みたいな滑稽な古着好きは古着を追い続けるしかないんだろ?
少なくとも、僕みたいなヤツの場合はさ。

それが嫌なら、僕は耳と目を閉じ、口を噤んだ人間になるしかないと考えたわけだ。



🔻7

僕が話そうと思うことは、これだけなんだ。

そういや、昨日インスタで知ったんだけどあの古着屋で新入荷があったらしいぜ。
不思議なもんだよな、あんな思いをしたのに、また行きたくなるなんてさ。







🔻あとがき

テツイです。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。


えー、今回の記事は、ずばり サリンジャー です。

ライ麦畑でつかまえて
(絵本ナビより)

回りくどくて、やたら世の中に噛みついて、自分でもどうしたいのかよく分かっていない…
物語の主人公、ホールデン君です。

今回は、僕のいつもの迷走っぷりに、ホールデン君の青臭さを織り交ぜてみました。

ちなみに今回、サリンジャーつながりで『攻殻機動隊 S.A.C.』ネタも放り込んでいます。
すみません、趣味炸裂で。


ご意見ご感想、お待ちしています。
よろしくお願いします。


毎週木曜の投稿になります。
次回は、9月3日(木) 投稿予定です。

まだまだ続きそうな暑さ…
引き続き、お体にお気をつけて。
では、来週もお楽しみに。


#俺と古着 #俺と服

いいなと思ったら応援しよう!