【自宅PCを24時間Claudeサーバー化する⑩】【完】自宅PCに集約した理由― シリーズ9回をかけて自分を説得した話
はじめに ― このシリーズの隠された動機
9回続いたこのシリーズには、実は裏のテーマがありました。
表向きは「新しいPCを24時間Claudeサーバー化する手順」でした。でも本当は、もう一つの目的があったのです。
📰 シリーズの本当の動機
私は今、Contabo の VPS(クラウド仮想サーバー)を契約しています。月額の有料サブスクで。
そこで Antigravity という Google 製の AI 開発環境を運用していて、これは今でも動いています。
でも、Claude の Cowork という新機能が出てきた時、VPS では動かないことに気づきました。
シリーズで自宅PCのサーバー化に取り組んできたのは、「Contabo を卒業するため」でもあったのです。
そしてこの最終回は、「自分自身に Contabo 卒業を納得させるための整理」でもあります。
過去:Contabo VPS で AI を動かしていた
少し前まで、私は Contabo VPSを契約していました。今も契約は続いています。
VPSというのは「クラウド上の仮想サーバー」のことで、月額数千円で、いつでもどこからでも繋げる「自分専用のクラウドPC」のような存在です。
そこに Antigravity(Google が作った AI 開発環境)を入れて運用していました。これがすごく良かった。
自宅PCがいらない
クラウドだから24時間動いている
どこからでも繋がる
停電・故障の心配なし
「これでいいじゃないか」と思っていました。Antigravity は今でも問題なく動いています
転換点:Cowork という新機能の登場
そこに Claude の Cowork が登場しました。
このシリーズの第6〜8回でも検証してきた通り、Cowork は強力です:
仮想環境内で安全に作業
ファイル整理・調査・作成を一気にやる
Dispatch と組み合わせるとスマホから全部できる
「これは試したい」と思って、Contabo VPS で動かそうとしたら…
⚠️ 動かなかった
Cowork タブで「仮想マシンプラットフォームを有効にする」必要があるのですが、Contabo の VPS ではそれができなかったのです。「仮想化機能が利用できません」のエラーから先に進めない。
契約してから気づきました。
なぜ VPS では Cowork が動かないのか?
これには技術的な理由があります。一言で言うと「入れ子の仮想化」の問題です。
図にするとこうです:

VPS というのは、そもそも「仮想マシンの中にいる状態」です。その中でさらに仮想マシンを作る(=入れ子の仮想化)には、特別な機能が必要なんです。
これは「Nested Virtualization」と呼ばれる機能ですが、多くの安価なVPSではサポートされていません。Contabo もデフォルトでは無理。
つまり、VPS を借りた時点で「Cowork は使えない」運命だったのです。
選択肢の検討
気づいた時、選択肢は3つでした。

悩んだ末、C を選びました。
その判断の過程を整理して、自分自身を納得させるために書いてきたのが、このシリーズです。
シリーズで作ってきたもの
9回をかけて、こういう環境を作りました。
過去:Contabo VPS
クラウド上の仮想サーバー
月額有料
Antigravity は動く
Cowork は動かない ❌
クラウドストレージ併用で同期問題
これから:自宅サーバーPC
自宅の物理PC(Dell ECT1250)
初期投資のみ・月額不要
Antigravity も動く
Cowork が完全動作 ✅
ファイル集約で同期不要
新環境ではこういうことが全部できます。
Claude Chat / Cowork / Code すべて動作
Tailscale + RDPでどこからでもリモートアクセス
Dispatch でスマホから指示
ファイルは自宅PC1か所に集約
クラウド同期トラブルから解放
月額サブスクから卒業
クラウドストレージの同期問題
VPS時代のもう一つの問題は、クラウドストレージとの併用で起きる同期トラブルでした。
VPSにファイルがあるけど、ローカルでも編集したい→クラウドストレージ(OneDriveなど)で繋ぐ→タイミング次第で:
競合ファイル(〜_競合_2026-05-04.docx)が増殖
古い版が残ったまま
同期エラーのダイアログ頻発
大量のファイル変更で同期が追いつかない
これに振り回された経験は、医師読者の中にも心当たりがある方がいるはずです。
📌 自宅PCサーバー化で同期問題も解消
ファイルを自宅PC1か所だけに置く運用にすれば、そもそも「同期」の概念が不要になります。
「同期しない」が、最も確実な「同期」だったのです。
でも、Contabo はまだ卒業していない
正直に書くと、今この瞬間も Contabo の契約は続いています。
理由は:
Antigravity がそこで動いている
急いで止める必要はない
並行運用しながら、自宅PC環境の安定を確認したい
でも、このシリーズで自宅PC環境が「動く」と実証されました。並行運用の期間を経て、近いうちに卒業します。
これがシリーズの本当の意味だった
9回かけて書いてきたのは、自分自身に「卒業していい」と納得させるためのプロセスでもありました。
「Contabo を解約していい」と決めるために、新環境がちゃんと動くことを1つずつ確かめていったのがこのシリーズです。
シリーズが語ったこと(完全版)
このシリーズは、表向きは「PCの設定方法」を伝える記事でした。でも実際には、こういうメッセージでした。
院長先生へ:このシリーズの本当のメッセージ
・クラウドVPSは便利だが、Cowork のような最新機能には対応できないことがある
・自宅PCをサーバー化すれば、最新機能フル活用 + 月額サブスクから解放される
・ファイルを家1か所に集約することで、同期問題からも解放される
・セキュリティ面でも、家から出ないことには独自の価値がある
・スマホで必要な機能はたった2つ:Cowork × Dispatch
10回の旅の終わりに
長いシリーズにお付き合いいただき、ありがとうございました。
このシリーズは、私自身が「Contabo を卒業して、自宅PCに集約していいのか」を確かめる旅でもありました。10回かけて、答えは出ました。
Contabo、ありがとう。さようなら。
これからは、自宅サーバーで Claude と共に。
VPSが悪いわけではありません。Antigravity を動かすには十分でした。でも、私の使い方(=Coworkを中心とした院長業務サポート)には、自宅PCサーバーの方が合っていた、というだけのことです。
院長先生方も、ご自身の使い方に合わせて、最適な選択をしてください。私の選択が、何かのヒントになれば幸いです。
今日はここまで
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